前回、日本通信が販売しているWiFiルータ「b-mobile4G WiFi2」と「カメレオンSIM」を使って通信を行なってみた。
だが、カメレオンSIMは機器や契約に縛られず、手軽に使えるデータ通信SIMであり、ドコモ回線を間借りして提供されるサービスのため、b-mobileで用意されている端末以外のドコモ端末も使える。
このカメレオンSIMをもう少し掘り下げてみたいと思い、今回は別の機器で試してみた。現在、安値で購入できるモバイルWiFiルーターのドコモ「L-09C」で試用し、合わせてチャージで異なるタイプの通信プランで使ってみた。
L-09CはLG製のXi端末で、ネットオークションや携帯電話中古店で新品同様品を5000円程度で入手することができるおサイフにやさしいモバイルWiFiルーターだ。
ドコモの端末で使用するには設定が必要
カメレオンSIMの動作確認機種にL-09Cも入っているが、挿してすぐ使えるわけではなく、設定が必要だ。PCなどでL-09Cに無線LANで接続し、ウェブブラウザーからb-mobileのAPNを設定しなければならない。
前回使ったb-mobile4G WiFi2では、デフォルトの設定がb-mobile用となっているが、L-09CはドコモのXiサービスの設定がデフォルトとなっているからだ。
APNの設定はウェブブラウザーによる設定画面からb-mobileで指定されたAPNの情報を追加する。L-09Cの説明に沿って、カメレオンSIMのパッケージに書いてあるAPNの設定情報を入力していくと、通信が可能となる。
L-09Cの特徴は大きめの本体から想像できるように、バッテリーが2700mAhと大容量で駆動時間が長いこと。スペック値では、LTEの連続通信が約6時間、待ち受けは約210時間可能となっている。そして、b-mobile4G WiFi2と違って、ドットマトリクスディスプレーが付いており、動作状況の確認がしやすい点もありがたい。
b-mobile4G WiFi2と比較すれば、L-09Cはずいぶんと大きく重いが、中古で5000~6000円から手に入るなら十分ではないだろうか。L-09Cはドコモのネットワークを使ったMVNOのLTEサービスに使えるとあって、現在、人気が再燃中だ。
中古市場でいつまで潤沢に在庫があるかはわからず、オークション相場も一時期よりは高くなっているので、必要なら入手は早めのほうがよさそうだ。
なお、カメレオンSIMはドコモのタブレットやスマートフォンでも使うことができる。L-09Cと同様、APNの設定が必要で、それさえすればすぐに通信が可能。しかし、残念なことにテザリング機能が使えない。
なぜなら、ドコモのタブレットやスマートフォンのテザリング機能はテザリング専用のAPNを強制使用する仕組みとなっている。このため、b-mobileのAPNと異なってしまい通信ができない。
設定では回避できないようなので、テザリング使用はあきらめるしかない。PCを接続して通信する場合は、L-09Cのようなルーター単機能の機種を選ぶしかない。