フォーカルポイントコンピュータ(株)は23日、Mac専用のハードウェアエンコーダー『turbo.264』を出荷したと発表した。USB2.0端子に接続することで、ムービーをH.264形式に変換できる。価格はオープンで、同社のオンラインショップ“Focal Store”における販売価格は1万6800円。
Pro版の『QuickTime Player』などのビデオ編集ソフトは、ムービーをほかの形式に変換する作業を、ソフトウェア側の処理で行なう(ソフトウェアエンコード)。そのため、変換速度はCPU性能によって大きく異なる上、CPUに負荷がかかるため、変換中にほかの作業を行うことが難しくなる。また、H.264形式は計算が複雑なため、一般的に他の形式に変換するより時間がかかる傾向にある。
一方、turbo.264のようなハードウェアエンコーダーでは、外部のエンコードチップに変換処理を任せられるため、ソフトウェアエンコードに比べてCPUの負荷が少なくて済む。同社によれば、約10分のDVムービーをQuickTime PlayerでH.264形式に変換した場合、約1時間かかるのに対して、turbo.264を使えば約11分で処理が終わるという。
エンコードの各種設定は、付属ソフトの『Turbo.264 ソフトウェア』を利用する。“iPod 最高”、“iPod 標準”、“Sony PSP”、“Apple TV”の4つのプリセットが用意されており、使用するデバイスに合わせてムービーを手軽に変換できる。iPodやApple TVのプリセットを選んだ際は、オプションを利用することで、エンコード終了後にiTunesに自動転送することも可能だ。
また、QuickTime ProやiMovie、Final Cut Proといったビデオ編集ソフトから直接エンコードを指示する操作にも対応する。
対応OSは、Mac OS X 10.4以上。対応機種は、USB 2.0端子、PowerPC G4/G5かインテル製Core/Core Duo、512MB以上のメモリーを搭載したMacintosh。本体サイズは幅30×奥行き12×高さ85mm、重量は約24g。