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【編集長が、聞きたいトコロに聞きに行く!!-第4回-】

未来の大物クリエイターが集った!!
福岡県飯塚市で開催されたe-ZUKAスマホアプリコンテストを振り返る!

文●mobileASCII編集部

2013年02月14日 20時48分

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未来の大物クリエイターが集った!!福岡県飯塚市で開催されたe-ZUKAスマホアプリコンテストを振り返る!

 去る2月9日、福岡県飯塚市で開催された「e-ZUKAスマートフォンアプリコンテスト2012」に、弊誌編集長の中島が審査員として参加! このアプリコンテスト、あまり類を見ない“産学官連携”によるIT系イベントとして、日本全国の地域行政から注目を集めていたという。このコンテストの成り立ち、そして目指すトコロについてなどなど、イロイロ知りたくなってきた! ……というわけで、当コンテストの審査委員長であり、開催にあたり尽力した一人でもある木暮祐一氏にお話を伺った!!

未来の大物クリエイターが集った!!福岡県飯塚市で開催されたe-ZUKAスマホアプリコンテストを振り返る!

▲開会のあいさつで壇上に立つ木暮祐一氏(武蔵野学院大学 国際コミュニケーション学部 准教授、モバイル学会副会長)は、雑誌mobileASCIIにて「ケータイ端末温故知新」を連載中。


産官学連携によるコンテストは、こうして動き出した!

中島無事にコンテストも終了しましたね、お疲れさまでした!

木暮さんあ!(雑誌『mobileASCII』の連載記事)すぐに書きます! あ、2日後には必ず!!

中島え? あ、そうですね。よろしくお願いいたします。まあ、それはそうと、今回のコンテスト、飯塚市という“行政”が主催だったんですよね。行政がスマホアプリに対して積極的なのはウレシイ限りですが、なにゆえ飯塚市だったのでしょう?

木暮さん飯塚市って、日本版のシリコンバレーを目指して、情報工学系大学やICT関連企業の誘致を積極的に行ってきたトコロなんです。で、昨今、ICTの中心といえばスマホ、という時代。今回のコンテストは、この時代ならではの“スマホ”を通じて、新たな街おこしや飯塚市のICT関連企業の活気づけができれば、と飯塚市の関係者が動き出した、というわけでして。

中島この動きに、木暮さんが参加するきっかけは何だったんです?

木暮さんこれまでケータイコンテンツやアプリ、さらにスマホ関連でコンテストなどが開催されると、審査委員などを務める機会が何度かあったので、その流れでの任命だったのかな。とはいえ私自身、2002年ごろに飯塚市関連の企業や、飯塚市の行政と仕事をする機会があったので、馴染みがあるんですよね。

中島木暮さんは審査委員長としてだけでなく、運営に関しても多大なる協力をされたようですね。弊社にも、飯塚市のスタッフの方と一緒にお見えになったし。

木暮さん協賛企業などに飯塚市のスタッフと一緒にご挨拶に行きましたが、その多くは東京の企業。そこでは「なぜ飯塚市で?」という質問が必ずあって。まるで私が飯塚市の宣伝担当ごとく、説明に追われていたのが懐かしい感じですね。

中島で、先ほどのシリコンバレーを目指している、といったトコロから説明されていた、と。それにしても“行政”の方といらっしゃることに、我々は珍しく感じました。また、市内にある大学も企業も、かなりの力を入れている、との説明を受けて、まさに“産学官”連携のイベントだな、って感じました。

木暮さん飯塚市にある九州工業大学情報工学部は、先進技術の研究開発に関しては国内でもトップクラス。さらに近畿大学産業理工学部はじめ、飯塚市内やその周辺には、ICT関連で能力を発揮できる人材がたくさんいます。

中島コロプラの代表取締役社長を務める馬場功淳さんも、九州工業大学出身ですよね。ホントにスゴイ人材がワンサカ!

木暮さんこうした人材とICT関連企業を結び付けていくことが、我が国のICT産業活性化のためにとても重要。産学に加え、飯塚市では“官”も積極的に動いているのがすばらしいですね。“東京←→飯塚”というと、それなりの距離を感じるかもしれないけれど、スマホアプリの世界はグローバル。世界レベルで考えれば、飯塚市も東京都も日本の中の点でしかない。日本から世界へ、その開発者が集う中心が飯塚であってもおかしくはないですもんね。

この飯塚市の取り組みが、さらに加速することを願って

中島今回、全国から71件のエントリーがあって、最終審査には18作品が残りました。

木暮さん作品応募では、広く北海道から九州まで、多数の作品が寄せられたのもうれしかったですね。最終選考に残ったのは、西日本からの応募作品ばかりになってしまったけれど。

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▲第1回グランプリ受賞アプリは、『ここピン!』に決定! このアプリは、8枚までの写真とキャプション、日時、位置情報、それにコメントを1つのデータとして共有できるというもの。飯塚市の地域活性化に役立つ可能性がある点が評価された。左写真は、『ここピン!』開発チームのお二人と、審査委員長の木暮さん。右写真は、電子書籍アプリ『SharePub』を開発し、アスキー・メディアワークス賞を受賞した九州工業大学情報工学部 斎藤暢郎さんと、弊誌・中島。

中島最終審査まで残ったアプリの中で、印象深かったものはあります?

木暮さん受賞は逃したけれど、自由応募の作品の中で、県立広島大学のチームが応募してきた“出席確認アプリ”かな。スマホの非接触IC機能(NFC)を使って、個人を認証するというもので、スマホの機能や特性を活かしたユニークな作品でした。

中島最終審査会で、木暮さんがかなり推していたアプリですね。

木暮さん多くの作品――特にゲームなど――は、端末の中で完結するスタンドアローンなプログラム。でも、いつでも持ち歩いて利用され、単体でどこでも通信でき、さらに周辺の機器とも通信できる、といったモバイル端末ならではの特性を活かした、このようなアプリがこれから続々と出てくるといいですよね。

中島コンテスト以外に、開発講座や開発者の交流会が実施されていたのも興味深かったです。

木暮さんコンテストというと、一般的に“作品を競うもの”になりがちですが、重要なことは若者たちへのスマホアプリの理解を広めていくこと。ですから、コンテストの併催で、スマホアプリ開発講座なども展開したんです。プログラミングを学んでいる学生さんは飯塚市にはたくさんいますが、さらにスマホに特化した開発も理解してもらうことで、業界で活躍できる人材を育てることができるのでは、と、期待しての施策なんです。

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▲アプリコンテスト閉会後に催された交流会「e-ZUKA Tech Night」も、今回でなんと9回目。応募者、出題企業、審査員、参加者などが自由に意見交換できた。

中島こうして無事に第1回目が終了しましたが、ズバリ今後の展望は?

木暮さんこうしたスマホアプリに関連するイベントやアワードが各所で開催されるようになりましたが、飯塚市の取り組みもさらにパワーアップさせて来年度以降も続いていくといいですね。

中島最後に! 飯塚市のスタッフの方とお仕事をして、率直なトコロいかがでした?

木暮さん飯塚市のスタッフの皆さんは、本当にこのコンテストに真剣に取り組まれ、すばらしいチームワークを発揮されていたのではないかと! 何より、部署で紅一点の産学連携室長のH口さんが、思いやりを持ってスタッフの皆さんに声を掛けながら、いい雰囲気でイベントを引っ張られたのだと思います。

中島内緒ですけどワタシとかB社のA木さんとかN社のK田さんとか、審査員の方々が一目見てファンになってたくらいですもん(照)。

木暮さんわはは(笑)。お役所というと、残業がなさそうなイメージですけれど、たまたま通りかかったら、コンテスト前日は深夜23時過ぎにも部署の電灯が点っていました。遅くまでお仕事に取り組まれていたんですね。

中島……(ウチの編集部も木暮さんの原稿を待ちわびて朝の始発までいたりしますけど?)。

木暮さんわはははははは(笑)

■e-ZUKAスマートフォンアプリコンテスト2012 受賞作品

開発者・チーム 作品名
アスキー・メディアワークス賞 九州工業大学情報工学部 斎藤暢郎氏 「SharePub」
サミーネットワークス賞 デジタルハリウッド福岡校 Project BoBB 「Battle of Beetle Breeders」
シャープ賞 京都大学大学院情報科学研究科 武田勝輝 「Recipe Match」
パソナテック賞 荒川豊氏 「まったく新しい仕組みの英単語帳 Diclog」
バンダイナムコゲームス賞 デジタルハリウッド福岡校 ICT48 Team-H 「のぞくな危険!?」
飯塚市長賞 ここピン!開発チーム 「ここピン!」
グランプリ ここピン!開発チーム 「ここピン!」

 

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