最新スマホも続々登場! Mobile World Congress 2013レポ

AppleとGoogleに逆襲開始? MWCで注目の新OSをまとめた (1/4)

文●末岡洋子

2013年03月05日 18時00分

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 今年の「Mobile World Congress 2013」の大きなトレンドは、間違いなく新しいスマートフォンOSの登場だろう。MozillaがTelefonicaのCEOをはじめ提携企業の代表者20人以上を集めて「Firefox OS」発表会を開いた(関連記事)。

Firefox OSのカンファレンスでは多数の関係者を集めた点で注目を集めた

 その2日後には、NTTドコモとSamsungらが「Tizen」の成果を報告。Ubuntu/Canonical(関連記事)、Jolla/Sailfish OSもブースを設けたり、基調講演に登場するなどして、計画や意欲を語った。4つのOSについて、MWCでわかったことをまとめたい。

  Firefox OS Tizen Ubuntu Jolla
端末発売時期 2013年夏 2013年後半 2014年Q1 2013年後半
携帯事業者 Telefonica、Telecom Italia、Telenorなど KDDIは2014年以降 France Telecom、NTTドコモなど 未発表 未発表
端末メーカー ZTE、Huawei、Alcatel、LG、ソニーモバイル Samsung、Huawei、NEC、富士通、Panasonic 未発表 Jolla(ライセンス先は未発表)
アプリ技術 HTML5 HTML5 HTML5、Qt/QML HTML5、Qt/QML
アプリストア Firefox Marketplace Tizen Store 未発表 未発表

23社を集めたFirefox OS、4つの中では一番乗りか?

 参加メンバー数という点では、MozillaのFirefox OSが現時点では最も大きい。TelefonicaとDeutsche Telekom(T-Mobile)に加え、オペレーターを中心に23社からの支持を取り付けた。中でも、LG、ZTE、Alcatel One Touch(TCL Communication Technology)、Huawei Technologies、ソニーモバイルと、端末メーカー5社の名前を揃えている点は注目に値しそうだ。

多数の来場者を集めていたFirefox OSブース

 オペレーター各社はMWCでそれぞれの発売計画を発表している。たとえばTelefonica(スペイン)やT-Mobile(ドイツ)は今夏以降、Telenor(ノルウェー)は下半期に、それぞれFirefox OSスマホを発売すると述べた。ZTEは端末「ZTE Open」を発表、製品(端末)が登場し、オペレーターが発売時期を明確にしているという点では、他に先んじることになりそうだ。

すでに製品に向けた端末があるという点でもFirefox OSは一歩リードしている

 各社が最初に提供する市場は途上国市場が中心、ZTE Openもローエンド向けといえることから、まずはフィーチャーフォンから安価なスマートフォンに移行する途上国のユーザーが、Firefox OSの最初のユーザーになりそうだ。

KDDIも参加 ただ実際の動きはこれからか?

 この23社の中に加わっていたのがKDDIである。この発表会でFirefox OSヘの参加を正式表明したことになる。ローンチの計画は1~2年先とのことで、KDDIを代表して発表会に参加した取締役執行役員専務コンシューマ事業本部長兼ソリューション事業本部担当兼グローバル事業本部担当兼商品統括本部担当の石川雄三氏は、「プロジェクトはこれから」と述べており、端末メーカーやどういった端末になるのかもまだ未定とした。

 日本市場の特性からも、日本でのFirefox OSはローエンドということはなさそうだ。NTTドコモが加わっているTizenについて、石川氏は「Tizenと比較したのは事実」と認め「Firefox OSの方がオープン」などとFirefox OSに加わった理由を明かしている。

KDDI石川氏

 Firefox OSはすべてWeb標準技術を土台としており、Web APIを使って電話やSMSなどの機能を実現している。アプリはHTML5ベースとなる。アプリストア「Firefox Marketplace」も準備段階に入っているが、Mozillaによると売上のシェアなどについてはまだ未定という。

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