Android iPhone 特集・連載

【編集部 夏の終わりの妄想トーク -第1回-】

ドコモの「ツートップ戦略」の着地点は? 今後のドコモの戦略を勝手に予想してみた!(前編)

文●mobileASCII編集部

2013年08月20日 19時25分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 この夏、ドコモが実施した「ツートップ戦略」では、ソニーの「Xperia A」と、サムスンの「GALAXY S4」の2モデルを、『ドコモのオススメ』としてプッシュする販売方法が採られた。

 ツートップに選ばれた2モデルは、月々サポート額が他機種よりも増額されたり、「はじめてスマホ割」、「ありがとう10年スマホ割」といった割引キャンペーンが適用されたりと、非常に買いやすい価格となっている。

 iPhoneの販売がないドコモが、ソフトバンクやauに対抗するための“切り札”として打ち出した「ツートップ戦略」は、果たして成功したといえるのか?

 編集部の端末班である山下と高橋が、「ツートップ戦略」の総括と、秋以降のスマホ業界の動向について予想してみた。

ツートップ

登場人物紹介

山下
…「XperiaZ」などのAndroid端末を使いつつも「iPhone」も大好きな編集者。モバイル業界のことをいろいろと妄想するすのが好きだが、あまり当たったことはないとか。

高橋…「NEXUS ONE」、「GALAXY S Ⅲ」などAndroid端末を使いこなす、ハイスペック端末が大好きな編集者。最近、TVドラマ『半沢直樹』にはまっており、いろいろな物事に対して深読みする傾向が強い!?



「ツートップ戦略」は成功? 失敗? 


山下というわけで、僭越ながら、我々端末班でドコモの「ツートップ戦略」について語っていきたいと思います。いきなり結論からで恐縮ですが、高橋さん的には成功 or 失敗どちらだと思います?

高橋おっと、いきなり本題から入りますね。単純に数字でみてみますと「Xperia A」が130万台以上、「GALAXY S4」が50万台以上売れているということで、メディアの多くが「それなりの成功を収めた」というような論調で報じていますよね。でも私はマクロ的な視点で考えると「ツートップ戦略」は必ずしも成功したとはいえないと考えています。

山下:それはどんなところからでしょうか?

高橋:ツートップに選ばれた2モデルは話題になっていますけど、ツートップ選外メーカーのモデルは、残念ながら売れていません。夏モデルのトータル販売台数で見たとき、果たして成功したといえるのでしょうか?

山下:夏モデルの総販売台数は、もう少し時間が経たないとハッキリとは見えてこないと思いますが、8月7日に発表された2013年7月末時点の携帯電話契約数では、新規契約から解約を差し引いた純増数で、ドコモは17万2500件のプラスと大きく持ち直してきています2013年6月末時点では5900件の純減)。ただ、ソフトバンクが純増数25万4500件と19カ月連続の首位を獲得したのと、2位のKDDIが純増数22万5200件というのを考えますと、ドコモはやはり劣勢だといえるかもしれません。

3キャリアの契約純増数推移

ツートップ

元々シェアが多いドコモは、契約純増数では「iPhone」を取り扱っているソフトバンク、auに対し、非常に厳しい闘いを強いられている。それでも、6月の純減から、7月では一気に17万件以上の純増に転じ、回復の兆しを見せてきている。

高橋:モバイル・ナンバー・ポータビリティ(MNP)では、ドコモは11万2400件の転出超過となっています2013年7月末時点)。このことから考えると、ツートップに選ばれた「Xperia A」と「GALAXY S4」が果たした役割は、ドコモ内でのフィーチャーフォンやスマホからの機種変更を促進するのが主で、ソフトバンクやKDDIの顧客を奪うといった狙いに関しては、残念ながら効果が顕れていないように思うんですね。

3キャリアのMNP数推移

ツートップ

▲MNPの推移を見ると、「iPhone」を取り扱っていないドコモが、顕著な転出超過傾向を見せている。直近では持ち直してきているが、「ツートップ戦略」で、転出超過に歯止めがかかったとまではいえない状況だ。

山下:ただし、もし「ツートップ戦略」を採らなかったら、ドコモの夏モデルはもっと厳しい状況に陥っていたという可能性もあると思うんです。ですので、やらないより、やったほうが良かったという見方もできると思うんです。

高橋:ほぅ。それはナゼでしょう?

山下:確かに数字からみると「iPhone対アンドロイド」という図式では、ドコモの「ツートップ戦略」はそれほど効果がなかったかもしれませんけれど、「アンドロイド対アンドロイド」という視点でみたらどうでしょう。auの「HTC J one」や、ソフトバンクの「AQUOS PHONE Xx」など、他キャリアのアンドロイドスマホはこの夏、正直それほどヒットしなかったわけです。それって、ドコモの「ツートップ戦略」の影響があったと考えることもできると思うんです。

高橋:まぁ、確かにそうかもしれないですけど、ソフトバンクもauも「iPhoneワントップ」なんで、アンドロイドとiPhoneを分離して考えるのは無理がある気もします。

山下:無理がある考えかもしれませんが、たとえばドコモでは「Xperia A」が大ヒットしましたが、auにだって「Xperia」ブランドの端末はあったわけですよ。ただし、それは、それほど売れていないようなんですよね。その理由は何なのか?

高橋:うーん。やっぱ価格ですかね。「Xperia A」のほうが、auの「Xperia UL」よりも洗練されている気もしますけど、ぶっちゃけそんなに変わりはない。明確に違うのは価格だけですかね。auユーザーはソニーが嫌いってことはないと思いますし。

山下:やはり、消費者は「似たような性能と機能であれば、安い方を選ぶ」ということだと思うのです。そういった意味では、「ツートップ戦略」で2機種の実質価格を大幅に引き下げたことは、大きくアピールできたといえるのではないでしょうか。

ツートップ

▲ソニーの「Xperia A」は、CPUが他の夏モデルより1世代前で、OSのバージョンもAndroid 4.1と古いものだったが、手堅い作りでトラブルが少ない大ヒット端末となった。

>>> 次ページ 「ツートップ戦略」が残したものとは?

<< PREV 1 2 NEXT >>

mobileASCII.jp TOPページへ