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【法林岳之・石川温・石野純也の「モバイル座談会」-第2回-】

法林岳之、石川温、石野純也の3氏が語る「どうなる? アップル対ソニー、サムスン」

文●mobileASCII編集部、小林誠

2013年10月07日 07時50分

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 mobileASCII本誌で定期的に行われていた人気座談会がWEB版で復活! モバイル業界を代表するライター&ジャーナリストである法林岳之、石川温、石野純也の3氏が、本音でキャリア、メーカー、端末について大放談。第2回のテーマは「どうなる? アップルVSソニー、サムスン」。(対談日:2013年9月末日)


ケータイライター

法林岳之氏

 ケータイ業界のご意見番的な存在。WEB媒体「ケータイWatch」の連載など、初心者にもわかりやすい解説でおなじみ。人気の「できるポケット」シリーズほか、著書も多数。


ケータイジャーナリスト

石川温氏

スマ-トフォンなどモバイル情報について世界中を飛び回って取材し、テレビや雑誌、WEBなどで活躍中。週刊メルマガ「スマホ業界新聞」(http://ch.nicovideo.jp/226)を配信中。


ケータイジャーナリスト

石野純也氏

宝島社で編集に携わり、数々のケータイ関連誌を立ち上げる。独立後はケータイジャーナリストとして関連業界を取材し、WEB、雑誌、新聞などの媒体で記事を執筆。主な著書は『モバゲータウンがすごい理由』(マイナビ新書)など。

 

ソニー&サムスンは
アップルを超えることはできるか?

編集部(以下、編) 「ドコモからiPhone発売」に続いて、今度のテーマはグローバルで展開する端末メーカーの争いについて。ズバリ「アップルVSソニー、サムスン」といいますか「対アップル包囲網」というテーマでお聞きしたいと思います。

石野純也氏(以下、石野) これは「日本で」という意味?

 日本、世界それぞれ語っていただけますか。

石野 世界で言うと、特にヨーロッパはサムスンのGALAXYがアップルのiPhoneを抜き去って久しいですし、それにヨーロッパではソニーもスマホのシェアがグングン伸びていて、iPhoneとの差をXperiaで縮めているんですよ。サムスン相手にはもともと厳しいし、ソニー相手にも厳しくなりつつあるのが、ヨーロッパのアップルですね。
 ただ、ホームタウンということもあってアメリカではアップルがそれなりに強い。一方の日本ではアップルが圧倒的にシェアが高いうえ、ドコモでもiPhoneの販売が始まったから、iOSのシェアはさらに上がるでしょう。日本ではサムスンのシェアはグローバルほど高くないし、日本に限っていえば“アップル包囲網”はうまくいっていないかなあと思いますね。
 とはいえ、アップルが3キャリアで販売しはじめたことで、ソニー、サムスン、さらにはLGも、ドコモ以外のキャリアに対しても力を入れ始めている。ソニーは、「Xperia Z1」をauにそのまま入れてきたのが象徴しています。Xperiaシリーズはauでも出していたけどドコモのほうが充実していたから、今回フラッグシップのモデルをauでそのまま出したのは大きい。サムスンもauでは発売していなかった「GALAXY Note」シリーズを出したし、2社はドコモ偏重から流れが変わってきたかな、と思います。

法林岳之、石川温、石野純也の3氏が語る「どうなる? アップル対ソニー、サムスン」

▲auは、ソニーモバイルの「XperiaZ1」、サムスンの「GALAXY Note3」を冬モデルで発売する。

 しかし、iPhoneがドコモから発売となり、夏モデルの「ツートップ」のような位置付けになったのではと考えると、2社にとってつらいのでは?

法林岳之氏(以下、法林) ドコモが次期モデルでどんな戦略をするのか、どれくらいのレベルの施策を打つのかがカギでしょう。夏商戦のときはどれかを推すというよりも、どれかを値引くというのが実情だった。それと同じことを今回もやるのなら、だいぶ売れる機種の傾きが出ると思うんですよ。
 ただ、「値引く」というやり方には賛否両論があったので、もし値引きをやらない、となればどのメーカーにもチャンスがあるし、サムスンは「GALAXY Gear」のような飛び道具(編集部注:「GALAXY Gear」はスマホと連携する腕時計型の周辺機器。日本での発売も期待されている)があったりするので、値引き以外の部分でも勝負ができると思いますよ。

法林岳之、石川温、石野純也の3氏が語る「どうなる? アップル対ソニー、サムスン」

石川温氏(以下、石川) この先のスマホメーカーの競争では、もうサムスンとソニーが抜きん出た感じがするんですよ。端末単体の完成度の高さや、スペックで勝負できないなかでの周辺機器の盛り上がり、これは「GALAXY Gear」だけでなくソニーのQXシリーズ(注:ソニーが開発したスマホと連携して使うことを想定した「レンズだけデジカメ」)も含みますが、ああいった周辺機器を出せる体力でも、この2社は十分抜きん出ている。対アップルとしては非常におもしろいですね。一方で、アップルとしてはiPadがある、Macがある、iTunesなどのサービスがある、と。この3社でもうスマートフォン業界の流れができてしまうのかなとまで思う。だからシャープ、富士通、京セラ、LGあたりは、ここらで一矢報いないとという時期ですね。

石野 僕は今LGには期待したいところですね。アメリカでシェアが伸びているし、auとも共同で「isai」を開発しました。もともと満足度が高いメーカーでしたが、いまひとつブランド力が伴っていなかった。ドコモのスマホの中では実力に合った伸び方をしていないメーカーと見ています。auではワントップとまではいかないにせよ、かなりプッシュされているので「isai」がどう伸びるか、というのは気になりますね。ただauと共同開発したことでデザインは良いのだけど、個性が一部削がれています。機能的にも、もう少し「異彩」といえるものが欲しかったですね。

石川 そうだよねえ。完全に日本仕様にしました、って言ってしまったほうがよかったね。

法林 スマホはメーカーが開発するわけだけど、ではどのスマホを発売するのか、どう味付けするのかはキャリアの意向があるからね。iPhoneは別格なのでアップルは例外としても、それ以外のメーカーは「どのスマホを推していくのか」もキャリア側が決めるし、そうなるとキャリアの担当者、商品戦略を考える人の力が問われる。そういう時期にきているんだろうね。
 それにたとえばiPhoneはパッケージではグローバルで共通だけど、石野さんが前回言ったように日本市場の展開の仕方がうまいんだよね。日本市場にどうコミットするか実力が問われていて、かなり大事なタイミングになってきたのかな、と。日本メーカーはできて当たり前のことだけど、サムスンやLGといったメーカーは日本メーカー並に日本市場にコミットできるか、プロモーションを含めて力を入れられるかにカギがかかっていると思いますね。できないままだと「○○惨敗」みたいな記事を書かれるようになっていく。

法林岳之、石川温、石野純也の3氏が語る「どうなる? アップル対ソニー、サムスン」

石野 そういう意味でアップルはうまい。日本でiPhoneに新キャリアを追加するときって、iPhoneのマイナーチェンジモデルのときなんですよね。auは「iPhone 4s」のとき、ドコモは「iPhone 5s」のとき。端末にそれほど魅力がなくて話題を作りづらいときに、新キャリア追加で話題を作ってくる。あの力量は相当なものだと思います。

 

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