Android 特集・連載

【2013冬スマホ】「Xperia Z1」「Xperia Z1 f」のカメラ機能を、開発チームにインタビュー!

文●河野弘道、池田英一

2013年10月22日 20時45分

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Xperia Z1 カメラ機能インタビュー

「おまかせプレミアムオート」が生み出す
究極の800万画素!


シチュエーションごとに
最適な画質を提供する

――「Z1」は単純にセンサーが大きいというだけでなく、画質面でもかなりの進化を感じるのですが、その辺りにも苦労があったのでしょうか?

有山 画質のチューニングという意味では、「プレミアムおまかせオート」の設計がすんなりといかなかった点でしょうか。先ほどもお話しましたが、「プレミアムおまかせオート」ではユーザーさんに最適な画質を提供するために、さまざまな内部処理を施しています。例えば、写真の中に平坦領域とエッジ領域が混在していた場合、画像を分割して解析し、それぞれに最適な画像処理を行います。それによってどんなシチュエーションでも、それにあった最高の画質を提供できるんです。

――その画像処理を行うために、20Mの画質を8Mに凝縮しているんですね。

有山 そうですね。ただ、その内部処理が結構複雑でして、試作段階でもいろいろとトラブルがありました。また、最初に想定したものから改善点の議論が幾度もなされ、大幅な変更を繰り返しています。そういったところがすんなり行かなかったのが苦労したといえますね。

「Xperia Z1」「Xperia Z1f」カメラ機能を開発者に聞く!

▲「プレミアムおまかせオート」は、被写体にカメラを向けるだけでメインの被写体を判別し、そのシチュエーションにあった最適な設定を行う。現在認識されているシーンは画面下に表示される。

「Xperia Z1」「Xperia Z1f」カメラ機能を開発者に聞く!

▲識別シーンは多彩で、逆光などの光の状態や被写体の動きの有無も判別してくれる。




ソニー株式会社
カメラエンジニア
有山氏

 

 

――なるほど。この「プレミアムおまかせオート」はサイバーショットに搭載されているものと同様と考えてもいいのでしょうか?

有山 サイバーショットや「α」は、パソコンの画面で等倍拡大してもきれいに見えるようにケアしてチューニングされているんですが、「BIONZ for mobile」は、A4でのプリントやタブレットでの鑑賞を想定してチューニングを施しています。

――それぞれのユーザーは写真を鑑賞するスタイルに差がありますもんね。なので完全にサイバーショットと一致しているわけではないと。

荻原 100%ではないですが、ベースとしては同じアルゴリズムが載っているので、サイバーショットのエッセンスはだいぶ注入されています。

有山 「α」のフラッグシップモデル「α99」には、エリア分割ノイズリダクションという技術があるんですが、そういった最新の技術も「Z1」には採用されています。ただ、それ以外の機能も全部同じということではなくて、スマホにとって一番効果的な機能や技術をピックアップして、デジタルカメラから持ってきているという感じですね。

「Xperia Z1」「Xperia Z1f」カメラ機能を開発者に聞く!

▲「プレミアムおまかせオート」で撮影した写真を、A4サイズにプリントしてみた。画質は800万画素とは思えない繊細さで、部屋に飾るのに最適だ。2Lぐらいでは勿体ないので、「Z1」を手にした人は是非A4サイズにプリントしてみてほしい。

「Xperia Z1」「Xperia Z1f」カメラ機能を開発者に聞く!

▲上記のプリントを等倍にしたもの。毛並みなど細かなディテールがしっかりと描写されている。これならプリントでも安心して楽しめる。

 ※α99=αシリーズのフラッグシップモデル。フルサイズの大型センサーや「デュアルAF」など先進の機能を搭載している。
※エリア分割ノイズリダクション=写真の中の平坦な部分と細かな模様のある部分を分けて認識し、それぞれに最適なノイズリダクションを適用する機能。これにより細かい部分のディテールが損なわれることを避けつつ、全体的にノイズのざらざら感を抑えることができる。

 

――スマホ用の画像チューニングとは具体的にどんなものなのでしょうか?

有山 ノイズと解像度というのはいつもバランスをとってチューニングするんですけど、その辺りはなるべく人工的な絵作りにならないように注意しています。無理にエッジを強調しないとか、ノイズリダクションを強くして細かいディテールをつぶさないようにするとかですね。特に細かい髪の毛や遠景の景色などは、下手な信号処理をするとぺたっと潰れてしまうんです。そういった部分が不自然な画にならないようにしようというのは、「Z1」で目標にしてきたポイントです。

――確かに実際使ってみると、「Z」と比べて自然な描写、いわゆる写真的な描写になったなと感じました。

有山 「Z」でももちろんその点は意識してきたんですが、今回はイメージセンサーが大きくなったので、ノイズリダクションをあまり効かせなくても大丈夫になり、その結果より自然な描写を実現できたんです。

――普段デジタル一眼などで撮影を楽しむ人にとっては好ましいと感じる画作りですよね。

有山 それを実感していただけたのはうれしいですね(笑)。やはりシャープネスを上げて、ノイズリダクションを行うと再現性に乏しくなるので、それは極力なくすように注意しました。

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操作がしやすくなったGUI

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