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LTE-Advanced向けの伝送技術 「Smart Vertical MIMO」実験などを披露!ドコモが「DOCOMO R&D Open House記者説明会」を開催!

文●mobileASCII編集部

2013年11月22日 09時40分

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 NTTドコモは2013年11月21日、神奈川県横須賀市にあるドコモR&Dセンターにおいて「DOCOMO R&D Open House記者説明会」を開催した。

ドコモが「DOCOMO R&D Open House記者説明会」を開催!

▲こちらが、横須賀にあるドコモR&Dセンター。

モバイル基盤の拡大と、新領域のサービス拡充

 まず、NTTドコモ取締役執行役員 研究所開発センター所長 尾上誠蔵氏から「ドコモR&Dの取り組み」として、モバイル基盤の拡大と、クラウドやビックデータを駆使した新領域のサービス拡充の2つを行っていると説明。特にモバイルでは「LTE/LTE-Advanced」「ネットワーク仮想化」「ウェアラブル」「5G」の4つの項目を掲げ、すでに発表されている「LTE-A Smart Vertical MIMO」や「マルチバンド対応屋内基地局装置やアンテナの開発」といった、新たな開発を行っていることをアピールした。

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▲ 尾上氏より、「ドコモR&D」の取り組みについて説明がなされた。

2GHzに加えて、1.7GHz、1.5Ghzの周波数に対応した
屋内基地局装置を開発

 続いてNTTドコモ無線アクセス開発部担当部長 河原敏朗氏と石川義裕氏から、本日新たに発表された「マルチバンド対応屋内基地局装置およびアンテナの開発」について説明があった。屋内でのスマホ利用者によるトラフィックの増加に伴い、これまでの2GHzに加えて、新たに1.7GHzや1.5GHzの周波数に対応した屋内基地局装置を開発し、ビル内や地下街、トンネル内など、これまで電波が弱かったエリアで電波が届くようになるとのこと。また、同装置は将来的には複数の周波数を同時に運用できる「キャリアアグリゲーション」にも対応するとし、それにより施設の規模に合わせて最大で8施設(128子機)に伝送することが可能になるとした。また、マルチバンドに対応した屋内アンテナは、従来のものとほぼ同じサイズで置換えが容易であるとし、設置時のイメージ写真も公開された。

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▲「マルチバンド対応屋内基地局装置およびアンテナの開発」について説明する、河原氏(左)と石川氏(右)。

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▲これまでの2GHzに加えて、新たに1.7GHzや1.5GHzの周波数に対応した屋内基地局装置を開発した。800MHzに関しても検討はしたが、帯域幅などを考慮して今回は対応してないとのこと。

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▲こちらが装置とアンテナ。サイズ自体は、これまでのものとほぼ変わりがない。

近距離通信を活用した、新たなコミュニケーション手段開発とは?

 NTTドコモ執行役員 研究開発推進部長 栄藤稔氏からは、「近距離通信を活用した新たなコミュニケーション手段開発への取り組み」についての説明があった。災害時や通信エリア圏外など、携帯電話ネットワークだけではカバーできないニーズがあるとし、「Bluetooth(low Energy)」(以下、BLE)などを利用してそれをカバーするとし、普段の生活で利便性が向上し災害時にはライフラインとして使えるアプリを開発していることが言及された。BLEは低消費電力で「iPhone」や「Android」でも使えることに着目したとのこと。待ち合わせ仲間とメッセージ送受信ができる「まちあわせアプリ」や、店の近くに到着するとイベント情報が入手できる「情報伝搬アプリ」などを開発していると明らかにした。

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▲栄藤氏より、「近距離通信を活用した新たなコミュニケーション手段開発への取り組み」について説明がされた。

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▲「まちあわせアプリ」は、実機でもお披露目。災害時などには安否情報の確認などで使用できる(右)。

LTE-Advance「Smart Vertical MIMO」の伝送実験を披露!

 また、先日発表されたLTE-Advance「Smart Vertical MIMO」の伝送実験も披露された。「Smart Vertical MIMO」は、アンテナ1本を上下2つのグループに分割し、さらに偏波技術を用いることで“アンテナ4本相当”の高速・大容量のMIMO伝送を実現できるという技術。これにより、複数のユーザーに同時に同じ周波数で送信することが可能になり、周波数の有効利用を実現できるという。実験は、基地内で「Smart Vertical MIMO」に適用できる基地局アンテナと測定車2台を使って実施。アンテナを上下に分けて利用することでアンテナ性能が劣化しエリアが狭くなるという課題があるとのことだが、3.9GHz帯の100MHzの周波数帯域幅を利用して行った結果、2台の移動局に高速で電波を送ることに成功した。「Smart Vertical MIMO」は利用者の通信状況に応じて適宜、伝送方法を切替えることが可能とのこと。電波干渉を防ぐのはもちろん、エリアが狭いと判断した場合はアンテナの上下分割を解除して1本のアンテナにするなど、常に最適な通信環境で伝送することができるようだ。別途、2013年11月には相模原市の市街地の環境においても実験は成功を収めているとのことで、今後、実際にこのアンテナを使ったサービスの導入を期待したいところだ。

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▲アンテナ1本を上下2つのグループに分割し、アンテナ4本相当の高速・大容量のMIMO伝送を実現する。

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▲「Smart Vertical MIMO」に適用できる基地局アンテナを使って実験した結果、2台の移動局に高速で電波を送ることに成功した。

その他の開発中のサービスなど

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▲その他、700MHz帯の周波数に対応するアンテナ(写真左と中央)や、「5G」のシミュレーション実験(写真右)なども披露された。

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▲こちらは「離れて暮らす孫へ絵本を読み聞かせ」というサービス。テレビとタブレットをつないで、子供に昔話などを読み聞かせができる。アプリでなくブラウザ上で動いているとのこと。

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