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【法林岳之・石川温・石野純也の「モバイル座談会」-第10回-】

法林岳之、石川温、石野純也の3氏が語る「2013年のモバイル業界を振り返る【上半期編】」

文●mobileASCII編集部、小林誠

2013年12月24日 07時55分

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 2013年も残りあとわずか。モバイル業界は、今年も激動の年でした。第3のOSの登場、通信障害や周波数帯の割り当て、そしてドコモのツートップ戦略……。今回は3氏に、そんなモバイル業界の2013年上半期を振り返ってもらいました。


ケータイライター

法林岳之氏

 ケータイ業界のご意見番的な存在。WEB媒体「ケータイWatch」の連載など、初心者にもわかりやすい解説でおなじみ。人気の「できるポケット」シリーズほか、著書も多数。


ケータイジャーナリスト

石川温氏

 スマ-トフォンなどモバイル情報について世界中を飛び回って取材し、テレビや雑誌、WEBなどで活躍中。週刊メルマガ「スマホ業界新聞」(http://ch.nicovideo.jp/226)を配信中。


ケータイジャーナリスト

石野純也氏

 宝島社で編集に携わり、数々のケータイ関連誌を立ち上げる。独立後はケータイジャーナリストとして関連業界を取材し、WEB、雑誌、新聞などの媒体で記事を執筆。主な著書は『モバゲータウンがすごい理由』(マイナビ新書)など。

 

結局、年内に発売されなかった
第3のOSのスマホ、果たして本命は!?

編集部(以下、編) 今回は2013年上半期の出来事を振り返って語ってもらいます。まず1月~2月ですが、毎年おなじみの「CES」と「MWC」という2大イベントがありました(注:CES=毎年1月に米国で開催される家電見本市。MWC=2月にスペイン・バルセロナで開催されるモバイル向け展示会)。

石野純也氏(以下、石野) 最初は第3のOSが話題になっていて、1年間その話が出ていたけど、結局発売されずに終わってしまった1年でもありました。Firefoxは海外で出たけど。

石川温氏(以下、石川) 新興国向けの端末は出ていますが、その端末で「Firefoxはこいいうものだ」みたいに語ってはいけないと思うけどね。

石野 Androidで言うところの「HT-03A」(注:国内Androidスマホ1号機。2009年発売)みたいなものですよね。

法林岳之氏(以下、法林) そうそう。ただ新興国向けの端末とはいえ、触ってみないと分からない部分もあるけどね。

石川 KDDIは何か準備しているみたいなので期待したいかな。マニアに刺さるようなスマートフォンを用意しているようなので、コケる可能性もあるけど、がんばってほしい。

 ドコモの「Tizen」端末は、当初年末くらいといっていましたが、延びているようですね。

石川 もうそろそろ準備段階に入っているはず。

 「Tizen」は先頭で音頭をとっているメーカーや人がわかりにくい感じですが。

2013年モバイル業界を振り返る【上半期編】

石川 それは2月の頃から言われていました。いろんな企業や人が集まっているから、誰が引っ張っているのかというと、実は誰もいないみたいな。それは、関係者がたくさんいるから、難しいところなんですよね。「Firefox」はMozillaがなんとか引っ張っているけど。ただ2つのOSとも発表から1年経って、そろそろ準備が始まって楽しみになってきた。

2013年モバイル業界を振り返る【上半期編】

▲結局、2013年内に発売されなかった「Tizen」端末。2014年に発売され、第3のOSとして成長するのか?

 新しいOSのスマホを実際に発売するには、準備期間に1年くらいはかかるものなのでしょうか?

一同 まあ、それくらいは…(とうなずく)。

石野 もっとも、その前から「Tizen」も「Firefox」も準備はしていたんですけどね。OSの開発は簡単なものではないですよ。マイクロソフトも「Windows Phone」のメジャーアップデートに1年以上かかったりしているわけで。

 第3のOSというと「Tizen」、「Firefox」ばかり取り上げていますが、スマホ向けの「Windows」はもうダメなんでしょうか?

石野 いやいやそんなことありませんよ。

法林 全然ありますよ。というか第3のOSの本命でしょう。

石野 ほかとは違って、もう完成品ですしね。ロシアでは価格が安いモデルがうまくいっているし、米国などではノキアがやや復調している。日本もタブレットはマイクロソフトが販路を用意しましたが…。

 「Windows」が第3のOSの地位を確立すると、「Tizen」や「Firefox」は苦しくなるのでは?

石川 方向性が違いますね。同じ第3のOSでも、「Windows」はマイクロソフトの世界観そのままなので、ローカライズをほとんどしないでしょう。「Tizen」と「Firefox」はゴリゴリのローカライズをして日本市場では日本人向けのスマートフォンを出す。「iOS」や「Android」に不満を持っていた人は、ローカライズをしたOSで満足できるかもしれない。

石野 「Windows」はローカライズをすると、「Windows Phone」の意味が無くなってしまうし。

石川 確かに。

法林 「Windows Phone」は当初、ハードウェアのスペックもほぼ統一していたからね。国内では「Windows Phone」は2年以上、新製品が出ていないので忘れられているけど、プラットフォームとしては安定しているし、海外を含めて、エコシステムがあるので、日本に持ち込めないわけでもない。

一同 (うなずく)

法林 パソコンの「Windows 8」で、あのタイル画面を見慣れていると思うので、「Windows Phone」を初めて使う人でも分かるかな、というのはある。

石川 日本のキャリアは「iPhone」で手一杯という感じなので、「Windows Phone」は、たとえばノキアがMVNOと組んで売るとか。あるいはSurfaceみたいな方式とか。あとはPCを納入している会社が、「Windows Phone」も扱うということになるかもしれない。それらが売れてくれば、日本市場の特に法人市場の流れが変わってくる。

石野 マイクロソフトはSurfaceをしっかり売ることができたので、販路もちゃんとあるし期待できる。

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