前回はGoogleのサンフランシスコオフィスに用意されたオシャレなブティック風ラウンジでGoogle Glassを受け取り、簡単なレクチャーを受けましたが(関連記事)、せっかくなので、再度Google Glassのパッケージを開封しながら、どんな製品なのか見ていきましょう。
Google Glassのパッケージは
ハイブランドを意識した構成
前回も紹介しましたが、Google Glassは黒くて質感の高い紙袋に入っています。「GLASS」と書かれており、サイドには「X三」のような表記。おそらく「Explorer Edition」を意味しているのではないかと思います。
紙袋の中には、ちょうど靴箱ほどのサイズのGoogle Glassが収められた箱と、サングラス仕様になっているサンシェイドが収められていました。いずれもガジェットのパッケージというよりは、ブランド品の箱のような作り込み。現在は1500ドルという価格ですが、量産モデルでは安くなるんじゃないかと想像していました。しかしこのパッケージの雰囲気を見ると、今後量産モデルを出すにせよ、そこまで値段が下げたくないんじゃないかと思いました。
箱を開けると、薄い紙が箱の縁に貼り付けてあり、これを剥がすとGoogle Glass本体が出てきます。鼻当てと右の終端を固定する溝が切ってあり、台紙には各部の簡単な解説が書かれていました。パッケージを開けて製品が納められている様子を見るだけで、一通りのボタンの位置などが把握できる仕掛けです。
メガネで言うと、鼻当てと上部のフレームがあってレンズが無い状態。右目側に本体とカメラ、そしてディスプレーが内蔵されており、投影された画面表示はプリズムを使って右目で見られる仕組みになっています。プリズム部分は角度を変えることができ、視野の中にディスプレー全域が映るように調整できます。
カメラやプリズムが搭載された部分が本体にあたり、外側はタッチパネルになっています。タップ、前後のスクロール、下へのスワイプというシンプルな操作方法で、Google Glassに映った内容を操作できます。また、着脱センサーや角度センサーがついており、装着したり、30度上を向いて元に戻すと画面が点灯します。
本体部分にはシャッターボタンが配置されており、押せばいつでも写真が撮れるほか、長押しで動画撮影も可能です。電源ボタンが本体の内側にあり、長押しすると電源オン/オフが可能です。カメラのスペックについては後ほど紹介します。
さらにその後ろの部分はバッテリーですが、ここには骨伝導スピーカーが内蔵されています。効果音や人との会話などは、ちょっと音が小さめながら、キチンと聞き取ることができ、周りへの音漏れもほとんどありません。外観で語れることはほぼこれぐらい。とてもシンプルな構成です。重さは手元のハカリで43.8gでした。
単純なスペックは
2年前のAndroidスマートフォンのよう
Googleのウェブサイトには、Google Glassのスペックシートが用意されています(https://support.google.com/glass/answer/3064128)。また、米国の複数のウェブサイトの情報でも、アーキテクチャーについて語られています。
CPUには、OMAP 4430が利用されているとのことです。これは1~1.2GHzデュアルコアのプロセッサーで、2011年頃のAndroidタブレットやスマートフォン、たとえばAmazon Kindle Fireやドコモから発売された「LUMIX Phone P-02D」などと同じものです。
メモリーは16GB搭載しており、写真やビデオ、Glasswareと呼ばれるGoogle Glass用アプリケーションで利用できるのは12GBほどです。またディスプレーは640×360ピクセルという解像度で、これがプリズムに反射されて見ることができます。あまり性能が高いわけではないようにも見えますが、2年前のスマートフォンだってHDビデオの撮影や再生ができていたわけで、良いバランスと言えるでしょう。
カメラは500万画素を搭載しており、1280×720ピクセル(720p)のHDビデオ撮影が可能です。フルオートでの操作となり、見たままを記録するカメラといったところです。なお、静止画像はJEPG形式、HDビデオはH.264 AACで記録されており、ビットレートは5.33Mbps、音声はステレオで記録されていました。10秒でおよそ6.5MBの容量になります。
写真の撮影データを見てみると、ISOは68~2176までで自動的に設定され、焦点距離は常に2.95mmと記録されていました。また、確認した撮影写真では、f/2.5固定、シャッタースピードは1/1767~1/15の間で可変していました。最も暗いケースでは、ISO 2176・f/2.5・シャッタースピード1/15での撮影となるようです。これではもちろん、頭の揺れでブレますよね。