iPhone 特集・連載

「iPhone 5s」の”電池持ち”を13項目でテスト バッテリー長持ち設定をチェック! 

文●小林 誠

2014年02月05日 21時35分

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■CHECK7:通信機能と節電の関係
「ストリーミング再生編」

 ここまでは「画面」に関する節電設定について紹介してきた。多くのテストをしたが、圧倒的に効果があったのが、画面の点灯をどう抑えるかということだった。つまり、電池消費の原因の大部分は”画面の点灯”にあるのだ。

 続いては、「通信」機能による電池の持ちについて調べていこう。「iPhone 5s」には、「Wi-Fi」「LTE」「Bluetooth」という通信設定があり、これらを有効にしていると電池は消費する。ただし、通信機能を使っている場合は、それと合わせて画面を点灯させている場合が多い。つまり”節電”という観点から考えた場合、電池が減っているのが”画面点灯”のせいなのか”通信機能の使用”のせいなのか、普通に使っている分にはわからないのだ。

 そこで今回、”通信機能の電池消費”をできる限り正確に知るために、以下のテストを試した。画面消灯中に通信を行い、ストリーミングで音楽を再生するという方法だ。アプリは「MusicTubee」を使用。結果は以下の通りとなった。

音楽のストリーミング再生……30分後2%減

 30分のテストなので電池消費は小さいが、単純計算すると、これが2時間なら8%減という計算になる。そう考えると、ちょっと無視できない数字であるのがわかるだろう。もちろん、画面点灯時のほうが消費は大きいが、通信機能をガンガン使うと電池は確実に減っていくのは間違いないようだ。というわけで、電池の持ちを考えるなら、音楽は充電中にファイルをiPhoneにダウンロードしたり、iTunesから転送しておいたほうがいい。

「iPhone 5s」バッテリー長持ち設定は!? iphone

▲「MusicTubee」は音楽チャンネルをストリーミング再生するアプリ。画面を消灯しても聴けるが、データのやり取りが多いからか電池は確実に消費される。

■CHECK7結論:ストリーミングは、データのやり取りが大きいと影響あり〇


■CHECK8:通信機能と節電の関係
「Wi-Fi、LTE、Bluetoothをオン編」

 続いては、音楽をストリーミングさせずに、単に通信を”有効にしているだけ”の状態をテストしてみた。ストリーミング再生のように大きなデータのやり取りはないが、メール受信などふだんの生活で行われているような通信での電池の減りについて調べてみた。

 テストは、ただ「Wi-Fi」「LTE」「Bluetooth」の3つの機能をオンにするだけ。画面を消灯にしたうえで、通信機能をそれぞれ有効にして調べてみた。結果は以下の通りだ。

LTEを有効にしているだけ…………………2時間後2%減
Wi-Fiを有効にしているだけ………………2時間後0%減
Bluetoothを有効にしているだけ…………2時間後1%減
Bluetoothを有効&接続しているだけ……2時間後1%減

 テストの結果をご覧のとおり。機能をオンにしただけだと、電池の消費はほとんどないことがわかった。ただし、消灯中に通信が自動的にオフになっている可能性もある。そこで、念のため「点灯中」のテストもしてみたが、やはり「画面点灯しただけ」と「画面点灯+通信オン」では違いは見られなかった。Bluetoothに関しては、ワイヤレスキーボードに接続した場合もチェックしたが、それもあまり変わらず。どのテスト結果も、電池消費を気にする必要はないレベルだった。もちろん節電を徹底的にしたいのならオフにしたほうがいいだろうが、それほど効果は期待できないようだ。

「iPhone 5s」バッテリー長持ち設定は!? iphone

▲LTEもWi-Fiもオフにしたほうが節電になるが、その差はわずか。使い勝手が悪くなるくらいならオンのままでもいいだろう。また、ワイヤレスキーボードとBluetooth接続し続けても、画面を消灯していれば電池はほとんど減らない。いちいち接続を切断しなくていいから楽だ。

■CHECK8結論:「Wi-Fi」「LTE」「Bluetooth」の機能をオンは、影響は若干△


■CHECK9:音量の大小と
節電の関係

 ちなみに、音楽や動画を聴く場合の”音量”が、電池消費に影響するのかどうか、気になる人はいないだろうか? 個人的に気になっていたので、合わせてテストしてみた。方法は音楽ファイルをダウンロードして、音量最大時と最小時で電池消費を比べるというもの。ストリーミング再生ではないので、音楽の再生自体で通信は行われていない。

 テストの結果は、どちらも30分後の電池消費は0%。画面を点灯させずに聴いていれば、音量の大きさは気にしなくてよさそうだ。もっとも再生を続けていると発熱するので、それで電池が減りやすくなることはありえる。とはいえ、「iPhone 5s」に限らずすべてのスマホでも同様だと思うが、単に音楽を聴くだけなら電池はそれほど消費しないと考えてよさそうだ。

iphone 「iPhone 5s」バッテリー長持ち設定は!?

▲「ミュージック」アプリで音楽を再生。画面消灯時であれば、意外なことに音量最小、最大どちらでも電池の消費率は変わらない。なので、バーを調整して聴きやすい音量で楽しもう。

■CHECK9結論:音量の大小は節電に影響なし×


■CHECK10:アプリのバックグラウンド起動と
節電の関係

 また、Androidスマートフォンで、よく節電対象とされるのが、アプリのバックグラウンド起動だ。そこで、「iPhone 5s」の場合も調べてみたところ、画面消灯時にアプリが5~10本起動していても電池は減らず、2時間後に0%減という結果となった。さらに15本を起動したところ2時間で5%減少した。すべてのアプリをテストしたわけではないので、アプリによって違いがあるかもしれないが、どちらにせよ画面を消灯さえしていれば、その影響はかなり抑えられる。前述したように通信でも電池は減るが、その影響は画面の点灯ほどではないからだ。

iphone

▲バックグラウンドで起動しているアプリは、ホームボタンをダブルクリックすれば分かる。15本起動時はオンラインゲームやSNSを大量に起動していたが、それでも電池の消費は少なかった。

■CCHECK10結論:アプリのバックグランド起動は、数が多いと影響少しあり△


■CHECK11:GPS機能と
節電の関係

 また、Androidスマホの場合において、電池を消費する機能として、よく挙げられるのが「位置情報サービス」だ。これはGPS機能やWi-Fiなどで現在地を知る機能だが、「iPhone 5s」においてはテストの結果「有効にしているだけ」ならば、電池消費を気にしなくてもいいことが分かった。画面を消灯し、位置情報をオンにして放置しておくだけなら、6時間で3%しか電池は減らなかったからだ。

 ただし、有効にしたうえで「実際に移動しているとき」は別だ。たとえ地図アプリなどを使っていなくても、「画面を点灯し、外出して移動」していると、2時間で電池を45%消費した。「画面点灯だけ」でも最大40%減だったので、少なくともそれを上回った5%程度は位置情報サービスによる電池消費の疑いがある。

 さらに「地図アプリを起動し現在地を常に表示」させていると、電池は2時間で47%減とさらに消費。外出しないのならともかく、普段、持ち歩いて使うなら位置情報サービスをオフにしておいたほうが良さそうだ。

「iPhone 5s」バッテリー長持ち設定は!? iphone

▲位置情報サービスをオフにするのなら「設定」→「プライバシー」→「位置情報サービス」へ。

■CHECK11:GPS機能のオン・オフは、外出で使用する際は影響あり〇


■CHECK12:LTEのオン・オフと
節電の関係

 続いて、「LTE」データ通信の電池の消費について調べてみた。たとえばAndroidスマホでは公式スペックを見ても、LTE通信よりも3G通信のほうが圧倒的に電池が長持ちするとされているが、はたして「iPhone 5s」ではどうか?

 テストした結果、意外なことにLTEの影響はほとんどないことがわかった。現在、LTEのエリアが整備されているので、単に”LTEがオン”になっているだけなら、ほとんど電池に影響はないようだ。「LTEをオン/オフ」にして2時間後の電池消費を比べてみたが、画面を消灯していれば、どちらも電池消費は0%。繋がりやすい場所で、単に「LTE」がオンになっているだけなら、電池の心配はしなくてよいのだ。

 ただしLTEの入らない場所がないわけではない。たとえば筆者の自宅はLTEよりも3Gが入りやすいが、そういう場所ではLTEをオフにしておくほうがいいだろう。方法は「設定」→「モバイルデータ通信」→「4Gをオンにする」をタップしてオフにすればいい。

「iPhone 5s」バッテリー長持ち設定は!? 「iPhone 5s」バッテリー長持ち設定は!?

▲多くの人には4Gをオフにしても、あまり意味はないかもしれない。ただ意外と奥まった部屋やビル街、住宅街には周囲の建物の影響で3G圏内に入ることが多い場合もある(写真左のステータスバーのような状態)。そんなときこそオフにしよう(写真右)。

■CHECK12結論:LTEのオンオフだけなら、節電にほとんど影響なし


■CHECK13:モーションアクティビティと
節電の関係

「iPhone 5s」には「モーションアクティビティ」という設定がある。「iPhone 5s」のM7チップを使った機能だが、これは「iPhone 5c」にはない設定だ。要は各種センサー管理をする機能だが、省エネ効果もあるとされている。ただし、常に「モーションアクティビティ」が有効だからといって、省エネ効果があるわけではないようだ。

 まず、考慮しておきたいことは、そもそも「モーションアクティビティ」に対応しているアプリは一部のみであるということ。そして、対応しているアプリの中にも、省エネに関しては効果がないものがあるということ。以前、筆者は「iPhone 5s」を購入当初に「Argus」という歩数計アプリを使って省エネ効果を測定したのだが、「Argus」にはそもそも省エネ設定があり、「モーションアクティビティ」自体の設定を変える必要はなかった。

 今回、テストで使用した歩数計アプリ「HEALTHPLAYER」は、省エネ設定がなく、モーションアクティビティのオン・オフが可能。テストの結果、機能をオフにするとGPSを使わないため、むしろオフのときが省エネになる結果が出た。

モーションアクティビティ・オン……30分後2%減
モーションアクティビティ・オフ……30分後1%減

 微々たる差なので、ほぼ同じとも言えるが、どちらにしろ「モーションアクティビティ」では省エネ効果を感じられない場合もあるということ。各種センサーを活用して歩数の精度を上げるアプリもあれば、それに加えて省エネ効果のあるアプリもあるということなのだろう。

「iPhone 5s」バッテリー長持ち設定は!? 「iPhone 5s」バッテリー長持ち設定は!?

▲「設定」→「プライバシー」→「モーションアクティビティ」で対応アプリのオン・オフを選べる。アプリによってはオフにすると機能が使えない場合もあるので、アプリごとによって使い方にだいぶ差がある印象だ。

■CHECK13結論:モーションアクティビティは、アプリにより効果が異なる


■まとめ:確実に効果のある
画面設定を中心に節電

 というわけで、最後にまとめると、アプリによっても通信の頻度が違ったりするので今回のテストが常に当てはまるわけではないだろうが、電池の減少に大きな影響を及ぼすのは”画面の点灯”といえるだろう。使っていないときは画面をオフにする、そして、こまめな画面の消灯が節電のためには重要だ。なんだか昔から家庭で言われている「電気を使わないときは消しなさい」という母親の言葉のようだが、しかしこれが本当に効果が高い。

「iPhone」に限らずスマホやタブレットを使えば普通に画面を点灯することになるが、1日中ずっと画面をつけっぱなしで見続ける人は少ないはず。そこで、節電を心がけるならば、画面を消灯する頻度を増やして、画面点灯中はなるべく暗くして、視差効果はオフにして使うようにしよう。通信面で節電を考慮するなら、データのやり取りが多い通信を使うのを慎むのも手。メールの頻繁な受信や、音楽データや動画データの送受信は危険だ。

 一方で、単に通信をオンにしているだけ、位置情報をオンにしているだけ、といった「設定を有効にしているだけ」なら、電池がガンガン減ることはほとんどないと考えてよさそうだ。もし電池が減っていたとしたら、それは画面が点灯していたり、あるいはアプリが勝手に通信をしていたなど、他の問題である可能性が高い。「iPhone 5s」には節電に影響しそうな設定項目が数多くあるが、それらをこまごまと設定するよりも、節電効果の高い画面関連の設定を中心にカスタマイズすると効果が高いだろう。


ライター 
小林誠
(こばやしまこと)

ケータイライター。宮城県出身。生き物と釣りが好きで水産高校へ入学。しかし、読書も好きで、めぐりめぐって神奈川大学在学中に編集プロダクション・ゴーズへ入社。携帯電話の記事を手掛けることに。独立後はフリーランスのライターとして活動中。暇なときは釣り三昧な生活を謳歌している。

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