特集・連載

【ドコモ・ドットコム スマートフォンレポート 出張版-第8回-】

ベンチャーを支援する「ドコモ・イノベーションビレッジ」

文●ドコモ・ドットコム

2014年03月19日 18時50分

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 2013年9月、「ドコモ・イノベーションビレッジ」初となる「Demo Day(デモ・デイ)」が開催され、多くの企業やメディアなどが集まった。

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▲第1回 Demo Dayの模様。

「ドコモ・イノベーションビレッジ」は、新しいサービスで起業した設立間もないベンチャー、いわゆる「スタートアップ」の支援を目的に設立されたインキュベーション・プログラムだ。第1期においては120を超える企業や個人が応募し、その中から選ばれた6つのスタートアップが5ヶ月間に及ぶプログラム期間を通じて、ドコモの支援を受けながら自社のサービスを育て上げた。「Demo Day」はその最終段階となる発表イベントで、それぞれのスタートアップがこれまで育ててきた技術・サービスをプレゼンし、広く世に問う機会となっている。

 スタートアップを支援して新しいサービスを育て上げていこうという動きは近年日本でも急速に広がっている。「ドコモ・イノベーションビレッジ」もそうした動きの中で立ち上げられたプロジェクトだが、ドコモの狙いは「ベンチャーコミュニティとの連携」にあるという。

 新しいサービスの成長スピードが近年ますます加速していることは、例えばわずか数年で驚くほどの広がりを見せた「LINE」の事例を見ても明らかだ。これまでよりも早い段階で新しい技術やサービスのシーズをキャッチするためには、ベンチャーとのより一層の協力・連携が必要となってくる。「ドコモ・イノベーションビレッジ」は、スタートアップの支援を通じてサービス・技術のシーズをキャッチし育てていこうという取り組みだが、同時にそれを通じて「日本のベンチャーコミュニティ」を活性化していくことも目指している。

「ドコモ・イノベーションビレッジ」によって、ドコモはベンチャーとどのような関係性を構築しようとしているのか。「ドコモ・イノベーションビレッジ」を担当するお2人に、お話をうかがった。

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スタートアップの事業を支援し、
ベンチャーコミュニティとの連携を強化することで、
ドコモのビジネス展開にスピードと広がりを。


「ドコモ・イノベーションビレッジ」第1期は、120を超える企業や個人から応募があり、その中から6チームを選んでスタートしました。プログラムのゴールは9月に行われた成果発表イベント「Demo Day」で、参加したスタートアップがサービスやアプリをプレゼンし、その結果「グランプリ」にはカップル専用のコミュニケーションアプリ「Pairy(ペアリー)」が選ばれています。また期間中最も大きな成長を見せたチームに贈られる「ベストストレッチ賞」には、スマートフォンのホームスクリーン着せ替えアプリ「coromo(コロモ)」が選ばれました。

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コミュニケーションアプリ「Pairy(ペアリー)」。

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▲ホームスクリーン着せ替えアプリ「coromo(コロモ)」。

「ドコモ・イノベーションビレッジ」は、テーマに掲げた「グローバルスタンダードになりうる、モバイルを活用したサービス」の提供を目指す、設立3 年以内、10 名以下のスタートアップをサポートすることを目的にしたプログラムです。参加していただくスタートアップの選定の基準は主に「事業」と「人材」です。事業は、新規性があるか、ドコモとのシナジーが生み出せることが期待できるか、などを判断しますが、私たちがとりわけ重要だと考えているのは「人材」の部分で、経営者の姿勢や経験、メンバーにエンジニアが含まれているかどうかやチームワークは特にしっかりと見ています。

「ドコモ・イノベーションビレッジ」では、「Demo Day」までの5ヶ月間、週に1回全チームが集まってミーティングを行い、各チームの進捗や今後の進め方についてディスカッションし、アドバイスします。各チームを、それぞれドコモの社員1~2 名がチュータとして担当して支援する他、起業で成功した方や弁護士などの専門家に、社外メンターとして参加チームに対してアドバイスをいただいています。

 ビジネスモデル設計やチームビルディング、資金調達など、サポートの範囲は事業開発におけるさまざまな分野に及びます。チームごと、開発の段階ごとに、必要となる支援は様々です。あるスタートアップではサービスのアイデアはいいが、具体的なサービス設計、すなわちどのようなUIやUXでユーザーに提供すべきか、といった検討が必要ですし、また別のスタートアップではサービスはある程度完成していて、ユーザー獲得や継続利用の促進が必要、といった具合です。事業開発については、私たちドコモに蓄積されたノウハウはもちろん、社外メンターの方々がお持ちのノウハウも活用して支援できるところが強みです。

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▲メンタリング風景。

 また、ドコモのブランドとネットワークを活かしてのヨコのつながり、シナジーを生み出すパートナーシップを探すお手伝いもさせていただきます。第1期の6チームに対しては、ドコモの11部門からチュータと呼ばれる社員が派遣されてサポートしました。社内の事業や既存サービスと組み合わせてシナジーを生み出せないか検討したり、またそれぞれの部門がコネクションを持っている企業様に紹介したりすることもありました。第1期チームの一つ「coromo(コロモ)」は、先日行われた東京モーターショーの総合版ホーム画面の提供アプリに採用されましたが、これもドコモのネットワークを通じたマッチングの成果の一つです。

 私たちが「ドコモ・イノベーションビレッジ」の活動を通じて目指しているのは、ドコモとベンチャーコミュニティとの連携強化です。現在、ベンチャーが提供するサービスの成長速度が加速していることは明らかで、ドコモとしてもこれに対応していかなければなりません。「このサービスが成長してきている」と思ってから協業の道を探ろうと思っても、なかなか上手くいかないこともあります。成長する前の「タネ」の段階にあるベンチャーと常日頃から連携していくことが重要です。ベンチャーに投資し、成長したら株式を売却して利益を得る、という投資の方法もありますが、私たちはそうではなく、ベンチャーが提供するサービスとドコモのサービスを上手に連携させて、お互いが利益を得られる関係作りを目指して、ベンチャーコミュニティとの「いい関係」を作っていきたいのです。

 「ドコモ・イノベーションビレッジ」に参加するスタートアップには、開発資金として200万円を支援します。これは転換社債の形で提供され、プログラム卒業後にスタートアップが資金調達に成功した場合には、私たちは支援したスタートアップの株主となります。このような方法を取っているのは決して経営に影響力を持てるような株数を取ろうというわけではなく、支援企業と継続的な関係を結んでいきたいという思いが込められています。このような方法を取っているので、プログラムが終わっても関係が切れてしまう訳ではなく、転換社債の期限となる2年間は継続サポート期間と考えています。第1期の参加チームからは、卒業後も引き続き私たちのオフィスに来てもらって相談を受けたり、またドコモの関係先へ紹介をしたりもしています。

 また、日本のベンチャーコミュニティを活性化することも必要だと感じています。これはドコモだけでできる事ではないため、第2期ではドコモとパートナー企業が共にスタートアップを支援する「パートナーブースト枠」を設けました。今後このようなパートナーシップを広げていくことで、日本のベンチャーコミュニティの成長につなげることができればと考えています。


FROM
ドコモ・ドットコム


設立間もないベンチャー企業にとっての大きな支え、
チャンスとなりうる「ドコモ・イノベーションビレッジ」


 スマートフォンの普及に伴い、従来の携帯電話サービスにはなかった新たなサービスモデルが多くの利用者を集め、急速に普及するケースが目立っている。同時に、アプリの活用、PCサイトの閲覧、マルチデバイス化など、携帯電話における利用スタイルの変化をビジネスチャンスと捉え、これまで携帯電話ビジネスを支えてきたコンテンツプロバイダーとは異なる、新たな企業=ベンチャー企業が様々なサービスを次々とリリースしているようにも感じられる。とはいえ、ベンチャー企業の中にはどのように事業を進めるべきか良く分からず、不安を感じているところもあるのではないだろうか。

 本文にもあるように、「ドコモ・イノベーションビレッジ」は設立間もないベンチャー企業を支援するプログラムである。とても良いアイデアがあっても、それをビジネスとしてどのように昇華するべきか、分からないといったケースに対し、ビジネスモデル設計や資金調達などに関するサポート、専門家などによるアドバイス等といった様々な形で支援している。このようなプログラムは、設立間もないベンチャー企業にとって心強い支えになることは間違いないだろう。成功への可能性を感じるビジネスアイデアを持ちつつも、どのように動けばよいのか分からないといった際には、是非当プログラムに参加してみてはいかがだろうか。このような支援プログラムを契機に、革新的なサービスモデルが世の中に現れ、我々の携帯電話利用シーンや生活において新たな利便性やエンターテインメント性を与えてくれることを期待する。

 

【株式会社ドコモ・ドットコム】

 1999年のiモードサービスなどの開始によるモバイル市場の誕生とともに設立。10年以上にわたり蓄えてきた豊富なノウハウや培われた経験と、最新のデータや情報を独自に分析したマーケティングデータなどに基づいたコンサルティングサービスの提供、また最適なソリューションの提案で、クライアントの更なる企業価値向上やモバイル市場の拡大に貢献する。

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