イーフロンティア、3DCGソフト「Shade 10」を発表

文●編集部 橋本 優

2008年01月18日 18時08分

 (株)イーフロンティアは18日、モデリング/レンダリング/アニメーション機能を搭載した統合3DCGソフト「Shade 10」シリーズを発表した。ラインナップと価格は、最上位版「Shade 10 Professional」が10万5000円、「Shade 10 Standard」が4万5000円、「Shade 10 Basic」が1万2800円。いずれもWindows版とMac OS X版、割引が適用される教育機関向けのアカデミック版が用意される。発売日はすべて3月7日。

「Shade 10 Basic」のパッケージ

「Shade 10 Basic」のパッケージ

 最初のバージョン発売から22年目となるShadeシリーズ。その間ほとんど変更されなかったインターフェースデザインを今回のShade 10で刷新した。メニューバーにボタンが配置されるなど、よりグラフィカルな形になっている。

Shade 10の作業インターフェース

Shade 10の作業インターフェース

メニューバーの下にボタンが並ぶ

メニューバーの下にボタンが並ぶ

 また、従来は「回転ツール」や「拡大/縮小ツール」といったボタンをクリックしてからモデルの形状を変更する形となっていたが、今回から作業画面上に表示されているアクティブなモデルに対してハンドルが表示され、それを直接ドラッグすることでモデルの形状変更が可能となった。

アクティブなモデルにハンドル(矢印状のもの)が表示される

アクティブなモデルにハンドル(矢印状のもの)が表示される

 StandardとProfessionalに搭載されている、髪の毛生成機能「ヘアーサロン」も強化された。髪の毛に衝突判定が追加された(Professionalのみ)ほか、髪をとかす「」ツールや片側半分の髪の毛を逆側半分にコピーする「左右対称」機能を新たに実装している。

左は「櫛」ツールで髪をとかしている様子。右は「左右対称」ツールで右側の髪の毛を左側にコピーしたところ

 レンダリング機能は、セルアニメ調のレンダリングが可能な「トゥーンレンダリング」(StandardとProfessionalに搭載)も機能強化され、アニメ調だけでなくテクニカルイラストや漫画風、鉛筆画風のレンダリングも可能となった。

左から、アニメ調、漫画風、テクニカルイラスト調のトゥーンレンダリング結果

 最大レンダリング解像度は、Professional版は2万5000×2万5000ドット、Standard版は4000×4000ドット、Basic版は1600×1200ドットとなる。

 出力は、仮想コミュニケーションサービス「Second Life」用の3D形状の出力が可能となり、Professional版ではトゥーンレンダリングした出力結果を「Adobe Illustrator」や「Adobe Flash」形式としてエクスポートできるようになった。

「Second Life」の画面。中央の椅子がShade 10で作成したモデル

「Second Life」の画面。中央の椅子がShade 10で作成したモデル

 そのほか、マルチコアCPUへの対応や、Windws Vistaの64bit版への対応なども施されている。対応OSは、Windows版がVista/XP(ともに64ビット版に対応)、Macintosh版がMac OS X 10.4.11/10.5となる。

「Blue Mars」の画面

「Blue Mars」の画面

 あわせて同社は、米Avatar Reality社との業務提携も発表した。Avatar Reality社は火星を舞台にした仮想コミュニケーションサービス「Blue Mars」(ブルーマーズ)を開発中で、Shade 10や家のデザインに特化した「Shade Home Design」(3月頃発売予定)で作成したデータをBlue Marsで利用するためのコンバーターや専用モジュールを開発するという。

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