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【「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」総力特集-第1回-】

「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」開発者インタビュー 

文●中里一雅

2014年03月20日 21時50分

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「ドラクエMSL」開発者インタビュー

 リリースが開始されるや、瞬く間にヒットし、1カ月足らずで300万ダウンロードを達成した『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』(以下、『DQMSL』)。『ドラゴンクエスト』(以下、 『DQ』)ブランドを武器に“ポスト『パズドラ』”の最右翼に踊りでた感のある本作について、プロデューサーの柴貴正氏に話をうかがった。





『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』
プロデューサー

柴 貴正 氏


 

『DQ』以前からPCで『ブラックオニキス』や『Wizardry』などの古典RPGをプレイしていたほどのRPG好きで、『DQ1』のチラシを見て「『ドラゴンボール』の絵が動く、スゲー!」と思い、発売日に購入したのが『DQ』との出会いとのこと。以後『8』までの全作品を発売日に買い続けたほどのコアユーザーだったとか。『DQMSL』はほぼ無課金でプレイしていて、インタビュー時点でのメインは転生で手に入れたダークナイト。

 


忙しくて『DQ』から離れた世代に
『DQ』のフレーバーを


――まずは『DQMSL』の、企画の成り立ちについて、お教え願います。

柴貴正氏(以下 柴):企画自体は1年以上前から動いていました。Cygamesの渡邊さん(渡邊耕一氏)が立ち上げたデザイン会社CyDesignationに、当社が手がけている『ロード・オブ・ヴァーミリオン』のメインイラストレーターの皆葉さん(皆葉英夫氏)と相場さん(相場良祐氏)という元当社社員がいまして、彼らを介して(渡邊さんを)紹介していただきました。お会いした際に「“モンスターを集めて育てて戦って”というソーシャルゲームのシステムが『ドラゴンクエストモンスターズ』(以下、『DQモンスターズ』)と合うんじゃないか」という話をうかがったところから、始まった企画なんですよ。

――なるほど。最初から、Cygamesさんとがっちり組んで最初から動いていたんですね。

:最初は、ソーシャルゲームの“サクサク進んでいく良さ”と、『DQ』の“「ここでホイミをつかうべきか」など考えながらマネージメントしていくおもしろさ”が真逆なので、ソーシャルゲームに合わないという考えもありました。はじめは、もっとソーシャルゲームテイストだったのですが、その後、だんだんと『DQ』テイストを加えて、今の形になりました。

――『DQMSL』のゲームコンセプトについて、お教え願います。

:ボクは8、9歳の頃に『DQ1』を初めてプレイしたんですけど、そのボクと同じくらいの30代後半から40代は別として、20代後半の人は忙しくてゲームをする時間がどんどん減ってきているんですよね。そのような人たちに、『DQ』のフレーバーを楽しんでもらうというコンセプトがあります。『DQ』らしさの1つとして”シナリオのおもしろさ”というものが挙げられますが、今回、それは「わたぼう」(『DQ』のモンスター)のセリフのみで表現してます。あくまでも、バトルと成長に重点を置いて、比較的簡単に遊べるシステムにしたのが『DQMSL』ですね。最近『DQ』シリーズを遊んでいないファンの方に遊んでいただきたいですね。

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▲ストーリー的な要素はダンジョン初挑戦の際に登場する「わたぼう」のセリフへと簡略化。あくまでダンジョン攻略と戦闘に特化したのが『DQMSL』だ。

――スマートフォンというデバイスを考慮して作った部分はありますか?

:スマートフォンの利用シーンや特性を考慮して、ゲームデザインしているところはありますね。スマートフォンは通勤の行き帰りで利用する人が多いと思うのですが、それを想定して1つのダンジョンをクリアするのに“電車の2駅分くらいの時間”で済むように考えて作っています。もちろん、後半のほうで用意している難しいダンジョンは、もっと時間かかりますけど、基本は“電車の2駅分”という感じです。

――コンシューマーゲームの『DQモンスターズ』は“モンスターを集める”ことがゲームの魅力だと思うんですけど、『DQMSL』についてはどうですか?

:個人的には同じであると思っています。ボクはコンシューマ-ゲームの『DQモンスターズ』で遊ぶときは、モンスターを集めて対戦して、「対戦に勝つためにあのモンスターがほしい」というようなノリでプレイしてますが、『DQMSL』もそれと同様なところはありますね。

コンシューマーとソーシャルの
いいところを組み合わせたものに

――続いて、ゲームシステムについてお伺いします。まずクエストについてですが、現状、「通常クエスト」と「特別クエスト」の2種類が用意されていますが、それについてお教え願います。

:「通常クエスト」は、“新しいモンスターが出てくる”のを楽しむもので、「特別クエスト」は“モンスターを成長させる”ためのクエストですね。「特別クエスト」は「曜日ダンジョン」と言われていますけど、集めたモンスターを育成させたり、転生用モンスター(タマゴロン)を集めてモンスターを転生させたりできるのが特徴です。「通常クエスト」でゲットしたモンスターを「特別クエスト」で強くして、さらにレベルの高い「通常クエスト」を進めていくという流れです。

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▲現在の特別クエストは曜日に応じて入れるダンジョンが変化する。クエストのさらなる充実が待ち遠しい。

――戦闘システムに関してですが、“『DQ』らしさ“がうまく演出されてます。

:そうですね。ただ、ターンベースではなく、モンスター1匹1匹にすばやさに応じて行動していくのがコンシューマーゲームと違うところです。スマートフォンユーザーはタップした瞬間の結果を求めるという傾向が強いと判断して、そうしました。

――今作では戦闘のパーティが5体+助っ人1体となった理由についても教えてください。

:それはソーシャルゲームの文化からきています。あの規模(モンスター6体)で戦うのが、楽しいというところから採用しました。『DQMSL』はコンシューマーとソーシャルの文化のいいところをミックスさせていくというのがあり、戦闘システムはそれを反映したものとなっています。

――ちなみに、コンシューマーゲーム『DQモンスターズ』ですとモンスターにサイズがあり、大きいモンスターは2マス分や3マス分を使うという仕様があります。『DQMSL』で、その仕様を導入するのは、やはり難しいのでしょうか。

:そういうのができれば、おもしろそうですよね。ただ、そこまでいくと、スマートフォンのゲームとしては複雑になりすぎてしまうのではないかという恐れはあります。ゲームアプリは、無課金でちょっと遊んでみたいというライト層から、「2000時間やりました」みたいな人が同じ土俵にいる文化なんですよね。僕らコンシューマー畑の人間はつい後者のコアユーザーを重視してしまうのですけど、ソーシャルゲームはそれだと厳しいわけです。これまでソーシャルゲームでノウハウを培ってきたCygamesさんはそのあたりをわかっていて、今作はライト層を重視した結果、今の仕様となっています。いずれはやってみたい気持ちはありますが、現状ですと今の仕様がベストですね。

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▲それぞれのモンスターがすばやさに応じて行動。すばやさの高いモンスターを強化したり、敵を弱体化させるとくぎを使わせるといった戦術が有効となる。

――育成システムには“気合伝授”“転生”“旅に出す”などがありますが、これらはどのように決まったのですか?

:“気合伝授”はソーシャルの“食べさせる”に近いですし、“パワーアップ”というのもCygamesさんがやっている『神撃のバハムート』のノリがあることからわかるように、これまでのソーシャルゲームのシステムがベースとなっております。“転生”についてはこちらも悩んだところで、『DQモンスターズ』シリーズの「このモンスターとこのモンスターを掛け合わせると、このモンスターになる」という“配合”システムだと、複雑化してしまうという認識がありました。そこをもっと単純化するために、特定のモンスターではなく汎用的な転生用モンスター(タマゴロン)を与える“転生”というシステムになりました。モンスターごとに必要なタマゴロンを集めることで、転生できるようにしています。

――なるほど。モンスター同士ではなく転生用モンスター(タマゴロン)にすることで、ライトユーザー向けにしたわけですね。

:モンスターだと、必要な1匹を集めるのが大変じゃないですか。必要なモンスターを探してからレベルアップさせて、となるとすごく面倒ですから。

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▲コンシューマーゲームの『ドラクエモンスターズ』方式ではなく転生用エッグを使用した転生システム。ただ単に転生させるだけなら楽だが、希望する特技をもったタマゴロンを集めようとすると、それなりに苦労することになる。

――“旅に出す”というシステムについては?

:あれは、たまった地図を消費するためのものです。ただ、『DQ』は文字ひとつとっても雰囲気が大切だと考えていて、「地図を食べさせる」とすると変じゃないですか。なので、地図をモンスターに渡して“旅に出す”と、“冒険に行って経験値を得て帰ってきますよ”という表現にさせていただきました。

――育成システムに関しては、これまでにCygamesさんが培ってきたものを、うまく活かされている感じがします。

:そうです。それをベースにこちらで監修しています。ちょっと複雑化してきたので、我々の力もちょいちょい入れながら、彼らといっしょにやっていけたらと思っています。何回も言っていますけど、ソーシャルゲームで難しいのは、ユーザーの幅が広いことなんですよね。どのユーザーの支持も得なければいけないのですけど、幅が超広いのでバランスを取るのが難しい。ライトユーザー、コアユーザー、どちらが抜けてもダメなので、うまくCygamesさんとやりとりしてバランスを考慮している感じですね。コンシューマーゲームとソーシャルゲームって水と油のところがありますので、システムについては時にCygamesさんとケンカすることもありますが、ゲームをより良くしていく上でも大切なことだと思って日々話をしています。

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▲モンスターの育成に関するシステムはCygamesの構築したシステムを『DQ』ライクにアレンジしているとのこと。表現のひとつひとつへのこだわりが、ブランドの維持につながっている。

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