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純増数1位でも止まらないドコモのMNP転出超過 “ドコモ復調”は本物か?

文●mobileASCII編集部

2014年03月18日 20時50分

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 2014年3月7日、携帯キャリア各社から発表された2014年2月度の契約者純増数では、ドコモが2カ月ぶりに首位に返り咲いた。2013年12月度、実に24カ月ぶりに純増数トップを奪還して以来、3カ月で2度目のトップに、報道では“ドコモ復調”という声も聞こえてくるが、はたしてどうなのだろうか。

 国内でiPhone 5s/5cの発売がスタートして約6カ月がたった今、あらためてドコモを中心に、携帯電話契約者純増数やMNPの状況を振り返ってみよう。

iPhone発売以降、
「純増数」は回復基調のドコモだが…

 下の【1】は、国内で初めてiPhone が発売された2008年度(※7月11日、SoftBankがiPhone 3Gを発売)以降の主要3キャリアの月別純増数をグラフ化したものだ。

 2008年度以降、契約者純増数においては、わずかな例外を除いてほぼSoftBnakが首位を独占しており、2011年10月にauからiPhone 4Sが発売になるまで、おおむね“ドコモが2位、auが3位”という順位が固定化していた。しかし、2011年10月にauがiPhone 4Sを発売して以降は、ドコモは最下位がほぼ定位置に。ドコモからiPhone 5s/5cが発売される2013年9月までの23カ月の間に、じつに最下位21回、うち純増数がマイナスになること4回という“冬の時代”が続いていた。

 そんなドコモも、iPhone 5s/5cの発売以降は、純増数がau、SoftBank並に回復。先述の通り2度のトップも獲得した。これだけをみれば、たしかに一時期の低迷から抜けだし、回復傾向にあることは間違いない。

【1】主要3キャリアの携帯電話契約者純増数推移 [2008年~2014年2月]

携帯電話契約者純増数2008年~2014年2月

▲特に2012年9月のiPhone 5の発売以降、純増数が低迷していたドコモ。iPhone 5s/5cの発売以来、たしかに純増数は上向き、au、SoftBank並に回復している。

MNPでの転出超過が止まらないドコモ
最大の課題はiPhoneではなかった…?

 しかし、問題なのは、MNP(モバイルナンバーポータビリティ)での転出超過が止まらないことだ。

 【2】は、【1】と同様、2008年度以降の月別のMNPの状況を調査したグラフだ。これをみると、国内で唯一SoftBankがiPhoneを販売していた期間(2008年7月~2011年9月)は、ほぼSoftBankのひとり勝ちで、iPhone人気の高まりとともに、ドコモとauのユーザーをじわじわと奪っていたことが見てとれる。

 その後、auがiPhone 4の販売を始めてからドコモが参入するまでの期間(2011年10月~2013年9月)は、“ひとり負け”状態のドコモからのMNP転出超過分をauとSoftBankが分け合あい、しかもその多くをauが獲得していたことが、より明確にわかる。

 ところが、ドコモからiPhone 5s/5cが発売された2013年9月以降はどうだろうか。数こそ減少しているものの、ドコモのMNP転出超過はおさまらず、SoftBankがiPhoneを独占供給していた時期よりも多い転出が続いている。auが2012年10月のiPhone 4Sの発売を機に、転出超過から転入超過へ一気に反転したのと比べると対照的だ。

【2】主要3キャリアのMNP状況 [2008年~2014年3月]

MNP転出転入状況2008年~2014年2月

▲2013年9月以降も、ドコモのみ転出超過が続いている。そもそもこのグラフを見て、ドコモがどこからiPhoneを供給し始めたのか、瞬時に指し示すことのできる人は少ないだろう。

 iPhone 5s/5cの発売以来、これまでは「在庫不足」や「他社のキャンペーン(iPhone旧端末の大幅割引ほか)」などがMNPが好転しない要因と言われてきた。しかし、このような状況が6カ月も続いていることを考えれば、残念ながらドコモにとってiPhone投入は、MNPを一気に転入超過に反転させるほど絶大な効果はなかったと考えたほうがよさそうだ。もちろん、月10万を超えていたMNPの転出超過数が大幅に減っているという意味では、少なからず効果はあったのだが…。

 むしろ、ドコモがiPhoneを発売して以降、SoftBankの転入超過は明らかに減少し、一方でauが比較的高い転入超過をキープしていることを踏まえれば、固定回線とのセットでスマートフォンの利用料金を割り引く「auスマートバリュー」のような、ドコモではできない施策*が影響していると考えた方がいいだろう。

*独占規制により、NTTグループによる携帯電話と固定通信サービスのセット割引は認められていない。ちなみにSoftBankの「BB割」の場合、固定回線がADSLに限定されている。

ドコモのシェアは6年間で約7%減少
3月度の契約者に注目

 日本でiPhoneが発売されて以来6年間の間に、国内の携帯電話の市場は大きく変化した。

 【3】の円グラフは、2008年4月と2014年2月の主要3キャリアの累計契約者数を比較したものだが、ドコモのシェアはこの6年間で7%近く減り、3社のシェアは次第に拮抗しつつある。各社の増加数をみても、SoftBankは18,779,100⇒35,275,300(+16,496,200 約87%増)、auが30,220,500⇒40,027,300(+9,806,800 約32%増)と大きく数字を伸ばしているのに対し、ドコモは53,483,700⇒62,589,700(+9,106,000 約17%増)と増加数、率ともほか2社より低い。

【3】主要3キャリアの累計契約者数&シェア比較 [2008年4月/2014年3月]

主要3キャリアの累計契約者数とシェア比較(2008年/2014年2月)

※主要3キャリアの契約者数だけを比較したデータ。編集部調べ

 今後ドコモにとっては、これまでに失ったシェアを奪還していくことが命題となるが、それを効率的に実現するためにも、他社から直接ユーザーを獲得できるMNPで、転入超過へと反転することはきわめて重要だ。iPhoneの投入だけでは回復の起爆剤としての効果は期待できないことがわかった今、早急に“次の一手”を打つ必要があることは間違いないだろう。

 実際、総務省が固定電話と携帯電話のセット割引規制を見直すなどの動きも出始めており、環境も変わりつつある。

 先述の【1】のグラフを見てもらえばわかるように、毎年3月は1年で最も携帯電話の契約純増数が伸びる、携帯キャリアにとって最大の商戦期。しかもその契約者数は、年々上昇しつつある。特にこの3月は、ドコモにとって初めてiPhoneを武器に戦える春商戦期でもあり、まずはその成果が新年度以降を占う試金石となる。はたして2014年3月度の契約純増数やMNPはどのような結果となるのか、4月上旬の発表は注目必須といえそうだ。

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