松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」

米国では案外選択肢が無いiPhone 6 Plusのケース (1/2)

文●松村太郎(@taromatsumura

2014年11月20日 10時00分

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Apple Store店頭で販売されていたパワーサポートのAir Jacket。画面よりもカバーのエッジが高くなっており、画面を机などに伏せて置いても、浮いている状態が保たれる点がいい

 皆さんはiPhoneに限らず、スマートフォンやタブレットをどのようなスタイルで使っているでしょうか。たとえば、傷つかないようにとシンプルなケースに入れる人もいれば、画面を保護できるフリップケースを使っている人もいると思います。ケースにカードホルダーが付いていて、擬似的なおサイフケータイのように利用できるケースも日本では便利ですね。

 ケータイ時代は、折りたたみ型が多かったこともあって、現在のようなケースよりも、ストラップがアクセサリーの中心でした。しかしiPhoneはいまだにストラップホールを設けておらず、どちらかというとiPhoneの形そのままに使っていくスタイルが中心です。

 さまざまなメーカーから多彩なスタイルのケースがリリースされている日本では探すのに困る、というよりはどれにするか選ぶのに困るという状況が、iPhone発売当初からスタートしているでしょう。ところが、米国ではまったく状況が異なっています。

空港ダッシュ×2で変わった
筆者のiPhoneケースへの考え

 11月4日の夕方、筆者はロサンゼルス近郊のオレンジカウンティ空港からサンフランシスコに帰ろうとしていました。ところが搭乗締切の5分前になって、あることに気づきます。自分が乗る飛行機とは異なる便名のゲートで待っているではありませんか。

 自分が乗るのはユナイテッド航空、自分が待っていたのはサウスウェスト航空のゲート。ターミナルの両端に位置することに気づくやいなや、近くの空港スタッフに電話を入れてもらいつつ、1km近くをダッシュするハメになりました。

 結論から言うと、最後の1人の乗客にはなりましたが、間に合いました。ウェブチェックインはしておいた方が良いですね。

 ちょっと言い訳をすると、旅程管理アプリの同期ミスに起因します。iPhone 6 Plusをバックアップからではなく、まっさらな状態から必要なアプリを追加していく中で、飛行機のゲートや遅延情報をプッシュしてくれる「Flight Track」というアプリが、新バージョンでは旅程管理を行なう「TripIt」との連携を廃止していたのです。

 そこで、自分で飛行機の情報をアプリに登録したのですが、その際に行き先と時間で飛行機を選んでしまったため、違うゲートで待っていたのでした。

 同じ週の週末、今度はサンフランシスコ空港でもダッシュすることになりました。東京への出張のために空港へ向かったのですが、この道中のサンフランシスコ周辺を走る高速鉄道BARTが、25分遅れたのです。週末は20分間隔のサイクルダイヤなので、完全に1本後の電車に乗った格好です。

 18時発の飛行機なので、遅くとも17時までにはカウンターに荷物を預けなければなりませんでしたが、いくらGoogle先生で検索しても到着は17時5分。空港のカウンターの電話番号はセキュリティー上教えてもらえないため、予約センターに電話し、カウンターに打電してもらうことにしました。

 こちらも、結論から言えば間に合いました。しかし、空港直結とはいえ、BARTの駅からカウンターまで、こちらも短くない距離をラゲッジをドリフトさせながらダッシュ。おかげで、離陸前のタクシー中で眠りについて、気づいたら東京まで3時間というところでした。

やはり、iPhone 6 Plusは片手操作に不安

 ほぼ自分の不注意やギリギリ行動に起因するダッシュを経験し、割と深く反省しました。このダッシュ中にも、さらに肝を冷やすことが何度かありました。例えば、サンフランシスコでのダッシュ中、カウンターで予約番号が必要かもしれないため、iPhoneでTripItの画面を出さなければなりません。

 片手はトランクを引いており、iPhoneを片手操作する必要があります。しかし筆者のiPhoneはiPhone 6 Plus。片手での操作をあまり重視しないということで、大きなモデルを選んだ経緯もあり、手を滑らせて落としそうになりながらアプリの画面を探すことになります。

 残念ながら、TripItが収められているホーム画面のTravelフォルダは、1段目の左から2つ目。当然直接親指では届きませんし、ホームボタンを2度タッチして画面が半分手前にシフトしてきても、親指の守備範囲外……。ダッシュしながら操作するアプリはNike+ Runなどが入っているSportsフォルダかとばかり思っていました。

 iPhone 5s、iPhone 6 Plusではまだその経験はありませんが、ダッシュしながら床にiPhoneを落とすとどうなるか。思い出したくもありませんが、画面が下に向いても上に向いても、地面や小石、砂などで傷つくことは免れません。

 また、特にダッシュしていると、自分の足に当たって「サーー」っと地面をスライドしていくことも考えられ、最悪の事態が発生する可能性は、さらにその度合いが増してしまいます。ダッシュしながらiPhoneを使わなくて済むように心がけると同時に、やはりケースがあった方が良いのではないか、と思いました。


(次ページでは、「米国のApple Store店頭にはiPhone 6用ケースはほとんど無い」)

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