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AQUOS、ARROWS、DIGNO 強力な国産スマホのカメラ性能は? (1/3)

文●小林 誠、ASCII.jp編集部

2014年12月15日 12時00分

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 シャープ「AQUOS ZETA」、富士通「ARROWS NX」、京セラ「DIGNO T」と国内メーカー製スマホを比較しているが、今回はカメラで勝負。起動時間、撮影間隔、実際に撮影と見ていくが、安定して強いのはどの機種?

ドコモ「AQUOS ZETA SH-01G」

ドコモ「ARROWS NX F-02G」

ワイモバイル「DIGNO T 302KC」

ここまでAQUOS、ARROWSが1勝ずつ
カメラはそれぞれ長所短所あり

 今回も比較しているのは、ドコモからはシャープ製の「AQUOS ZETA SH-01G」と富士通製の「ARROWS NX F-02G」、ワイモバイルからは京セラ製の「DIGNO T 302KC」の3機種。スペック&料金を比べた前々回はARROWS NX(関連記事)、スピードチェックを行った前回はAQUOS ZETAの勝ちとした(関連記事)。スペックでやや見劣るDIGNO Tは大健闘はしているものの、なかなかリードはしにくい状況……今回はどうか?

 まずはカメラの主要スペックを比較してみた。

  AQUOS ZETA ARROWS NX DIGNO T
カメラ画素数 1310万画素CMOS
(裏面照射型)
2070万画素CMOS
(裏面照射型)
800万画素CMOS
(裏面照射型)
F値 1.9 2 2.4
インカメラ 210万画素CMOS
(裏面照射型)
240万画素CMOS
(裏面照射型)
196万画素CMOS
動画と静止画の同時撮影
動画最大サイズ 4K 2560×1440 フルHD
シーン設定の有無 ×
露出補正 ×
ホワイトバランス調整 ×

 ARROWS NXはソニー製の「Exmor RS for mobile」センサーを搭載し、画素数は2070万画素。インカメラの画素数も高い。一方のAQUOS ZETAはレンズの明るさを示すF値が1.9と優秀で、4K動画の撮影に対応している。

 DIGNO Tはここでも不利かと思いきや、シーン設定、露出補正、ホワイトバランスの調整が全部○。マニュアル設定がきちんと揃っている。

 機能面ではARROWS NXはシンプルかつ簡単なUIにこだわるせいか、操作自体はラクだが、マニュアル設定がほとんど用意されていない。○×の表では不利になってしまう。AQUOS ZETAもシーン自体は撮影モードに含まれているものの、DIGNO Tのように専用のシーン設定がある機種と比べると設定できるシーンは少なめ。今回は△とした。

 まずは3機種とも有利不利がハッキリした。あとは実際に使ってどんな結果となるか? まずはカメラの起動時間を比較する。

カメラの起動時間はARROWS NXが最速
片手操作のしやすさではDIGNO T

 カメラの起動時間は、片手操作でロック画面とホーム画面から起動。アイコンのタップから、画面内が撮影状態になったところまで。起動の様子を動画に撮影し時間を確認している。

 なお3機種とも初期設定の状態で確認しているため、ドコモの2機種はdocomo LIVE UXの画面でテスト。AQUOS ZETAはホーム画面にカメラのアイコンやウィジェットが無いのでアプリメニュー(トレイ)から起動している。

 結果は以下のとおり。

  AQUOS ZETA ARROWS NX DIGNO T
カメラ起動速度 1秒66~2秒03
(ロック画面)
2秒23~3秒27
(ロック画面)
1秒94~2秒23
(ロック画面)
1秒74~2秒03
(メニュー)
1秒30~1秒50
(ホーム画面)
1秒67~1秒93
(ホーム画面)

 最速はARROWS NXのホーム画面からの起動。最短1秒30だ。一方で、ロック画面からの起動はやたら遅い。とくにカメラボタンを押してから、ファインダーが表示されるまでの時間が長いように感じる。

 ロック画面からの起動ではAQUOS ZETAが最短1秒66。アプリメニューからの起動時間も近く、安定して起動が早い。

 ただしドコモの2機種は本体が大きく、片手操作ではバランスが崩れやすい。正直、片手操作では使うのがなかなか難しい。

 DIGNO Tはコンパクトなぶん、片手操作がしやすい。ロックボタンを右下にフリックする必要があるものの、ガッチリ握っていられる。ただし起動時間はロック、ホーム画面ともに2位だった。

AQUOS ZETAがサクサク撮れる
DIGNO Tは逆に片手操作が難しい?

 続いて撮影間隔を見る。片手操作でどれだけ早くシャッターを切り、サクサク撮影できるのか。これは動画で確認しても、ファインダー画面に変化が無いと判断が難しく、AQUOS ZETAとDIGNO Tはシャッター音で、ARROWS NXはシャッターを切るアニメーションで時間を判断した。

  AQUOS ZETA ARROWS NX DIGNO T
カメラ撮影間隔 0秒40~0秒53 0秒56~1秒27 0秒50~0秒73

 これはAQUOS ZETAがスピーディー。若干の間はあるものの、同じ被写体を連続で撮るのならストレスは無いだろう。

 続くのがDIGNO T。AQUOS ZETAよりほんの少し遅いだけだった。ただし、起動時間とは逆に本体が“小さい”のがマイナスに。というのも画面内のシャッターボタンが下にあり過ぎ(縦画面時)、片手操作で指を動かしていると、ポロッとスマホが落ちてしまう。片手操作では撮り続けるのが大変だ。

 ARROWS NXは同じ被写体を撮影していても、撮影間隔に大きな差が生じた。サクサクと連続で撮れたと思ったら、突然シャッターを切るのに1秒以上かかることも。手動設定がほとんど無いだけに、このあたりの調整ができず、もどかしかった。

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