VAIO株式会社は、Android搭載スマートフォン「VAIO Phone A」を発表しました。予想実売価格は2万4800円（税抜）。3月22日からVAIOストアならびにソニーストアで受注開始、4月7日に発売予定です。

「Biz」をベースにAndroid 6.0を搭載
4G・3GのDSDSやドコモのVoLTEに対応

　VAIO製スマートフォンと言えば、2016年2月4日発表のWindows 10 Mobile搭載「VAIO Phone Biz」ですが、今回発表された「VAIO Phone A」は外観やハードウェアスペックがBizがベースとなっています。

上側面には3.5mmイヤホンジャック

下側面にはmicroUSB端子

左側面にはSIM/microSDカードスロット

右側面には電源キーと音量調節キー

　筐体はアルミニウムの削り出しで、同社のフラグシップPCシリーズ「VAIO Z」のデザインを踏襲。PCと同様の角衝撃試験や180cm落下試験なども実施されています。また、製造自体は中国の工場で行なっていますが、全数検査を長野県安曇野市にある本社工場で行なう「安曇野FINISH」を経て出荷されます。

見た目ではBizとAの違いは確認できない

　一方で、BizとAでは、搭載するOSのほか通信まわりでの違いがあります。まず、ドコモの高音質通話「VoLTE」に対応。LTE環境下で相手もドコモのVoLTE対応機種であれば、利用可能です。また、VoLTE通話中もLTEのデータ通信が維持されます。

　2点目の大きな違いは、「DSDS（Dual SIM Dual Standby）」に対応している点。BizはデュアルSIMですが片方は2G仕様で日本では実質利用できませんでした。しかし、Aでは4G/3GでのDSDSに対応。1台の端末で2つの番号を使いわけたり、一方をキャリアSIMにして、データ通信は通信料の安いMVNOのSIMに入れて利用できます。

4G/3GのDSDSに対応。microSD使用時はnano SIMが利用できない排他仕様なので注意

　ほかにも、3GのBand 5に新たに対応。日本ではとくに利用されていませんが、アメリカのAT＆Tや、オーストラリアのVodafone、韓国のSK Telecomで利用されています。ただし、VAIO公式としては海外での利用は非サポートとなります。

DSDS対応のハイミドルレンジ機としては
お買い得感のある価格設定

　前述のとおり、基本スペックはBizと同じで、CPUはSnapdragon 617、ディスプレーは5.5型フルHD解像度（1080×1920ドット）、メモリーは3GB、ストレージは16GB。カメラは背面が約1300万画素で、正面は約500万画素。LTE Band1＋19、1＋21、3＋19の組み合わせでキャリアアグリゲーション（下り最大225Mbps）にも対応しています。

　Androidのバージョンは「6.0.1」を採用。現状では「7.0」へのアップデートの時期は未定ですが、セキュリティーアップデートは順次配信されるとのこと。プリインアプリも含め、かなり素に近いAndroidを採用しているので、キャリアやメーカーのアプリが不要と考えている方にはオススメです。

バージョンは6.0.1

Xperia XZ（写真右）と比べたところ。プリインストールアプリは最低限

　CPUは1世代前のものでやや古さは感じますが、性能的には十分に利用できるもの。かつ2万4800円（税抜）で、最新のトレンドであるDSDSに対応しているのもうれしいところです。

ハイミドル機としては抑えめの価格

　直販ストア以外にも、家電量販店や各MVNO（現時点ではIIJmio、DMM mobile、BIGLOBE、LINE mobile、イオンモバイル）での取り扱いも決定。VAIO好きはもちろん、しっかりとしたスペックでかつ手頃な価格の端末を探している方は、ぜひチェックしてみてください。