柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」

約8倍にスピードアップ! 最新の11acルーター・子機・中継器の使いこなしワザ (1/3)

文●柳谷智宣

2017年03月23日 12時00分

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 光回線を導入しているのに、最新のPCやスマホを使っているのに無線LANが遅い、といった悩みをよく聞くが、それは無線LANルーターが原因。昔セットアップした環境のまま使い続けているためだ。滅多に壊れるものではないので見逃しがちだが、通信速度が遅いと感じたら替え時。今回は、最新のIEEE802.11acルーター・子機・中継器で快適な無線LAN環境を構築するワザを紹介しよう。

最新11ac無線LANルーターを導入すれば、スマホでも最高400Mbpsの高速通信が可能だ!

11ac対応で最大1733Mbps通信が可能な無線LANルーター

 自宅でiPhoneを無線LANに接続しているのに、接続していないときよりも遅いような気がする、という場合は無線LANルーターをチェック。インターネット回線が光などの高速タイプであれば、無線LANルーターが古いために、ボトルネックになっていると考えられる。無線LANルーターはなかなか壊れたり再設定することがないので、忘れられがち。しかし、ほかのデジタルガジェットと同様、日々進化し続けている。

 PCやスマホを買い換えているのなら、無線LAN環境も再チェックしてみよう。もし、無線LAN規格のIEEE802.11b/gのみに対応しているモデルなら即買い換えたい。IEEE802.11nに対応していても、2.4GHz帯しかサポートしていないなら、やはり遅いと感じることだろう。

 現在主に利用されている無線LAN規格は5種類。最大通信速度が11MbpsのIEEE802.11bと54MbpsのIEEE802.11gやIEEE802.11aはもう自宅で利用するスピードではない。最大600Mbps通信が可能なIEEE802.11nもしくは最新のIEEE802.11acを利用したい。IEEE802.11acは5GHz帯の周波数帯を利用し、IEEE802.11nは2.5GHz帯と5GHz帯のどちらもサポートしている。周波数帯の特徴としては、2.5GHz帯はワイヤレス機器や電子レンジと干渉しやすいが障害物に強く、5GHzは干渉しにくいが障害物に弱い点があげられる。しかし、2.5GHz帯はすでにいろいろな機器が利用しており、混雑しているので速度が出にくい。基本的には、5GHz帯を使う方が快適だろう。

 ゲーム機や古いノートPCなど、2.4GHz帯のみの対応デバイスを持っているなら、「デュアルバンド同時接続」機能の有無をチェックしたい。2.4GHz帯と5GHz帯をルーター側で切り替えて使うのは、とても手間がかかるためだ。

 無線LAN規格がIEEE802.11nやIEEE802.11acに対応しているとしても安心するのはまだ早い。利用する帯域やアンテナの本数により、最大通信速度が異なるのだ。規格上はIEEE802.11nは最大600Mbps、IEEE802.11acは6.9Gbps(現在出ている製品では1733Mbps)となっている。IEEE802.11n対応でも最大150Mbpsだったり、IEEE802.11ac対応でも最大433Mbpsだったりすることもある。最大通信速度は要チェックだ。

 以上のことを押さえて、今回紹介するのはバッファローの無線LANルーター「WSR-2533DHP-CG」だ。ハイエンドの機能を搭載しつつ、約1万6000円(税込)というコストパフォーマンスが魅力。最大通信速度は5GHz帯が1733Mbps、2.4GHz帯が800Mbpsとなっている。本来、IEEE802.11nは最大600Mbpsのところ、256QAM技術を利用し800Mbpsに底上げしているのだ。同時に、IEEE802.11acに対応するノートPC用の子機や電波の届きにくいところをサポートする中継器も同時にお借りしてテストしてみた。

IEEE802.11ac対応の無線LANルーター「WSR-2533DHP-CG」(バッファロー)。直販価格は1万5984円(税込)

USB 3.0対応の無線LAN子機「WI-U3-866D」の直販価格は5292円(税込)

IEEE802.11ac対応の中継器「WEX-1166DHP」の直販価格は8618円(税込)

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