シャープの新型ハイエンドスマホ「AQUOS R」は本当に生まれ変わったのか実力をチェック

文●ゆうこば

2017年07月12日 11時00分

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リブランドでひと皮むけた「AQUOS R」
高い基本スペックとこだわりの本体カラー

 主要3キャリアから同名で販売されるシャープの2017年夏モデル「AQUOS R」。2016年冬モデルまでは、各キャリアごとに別の名前をつけそれぞれに特徴をもった端末を展開してきたが、ブランド名を統一し、シャープとしてのこだわりの機能をよりユーザーが実感できるようになっている。搭載しているCPUやディスプレーなどからもわかるとおり、ハイエンド機という立ち位置のため、最先端の技術はおさえておきたいが、安心して活用できるスマホが欲しい人向けだと言えるだろう。

 ディスプレーはHDR表示に対応した約5.3型WQHD解像度(1440×2560ドット)のハイスピードIGZO液晶を搭載。HDRは非対応コンテンツと比べてより明暗のハッキリした映像を表示できる。大きさは幅約74×高さ約153×厚さ約8.7mm、重さは約169gと、大きさの割りには軽く、また側面はキチンと丸めてあるためしっかりと握ることができる。

 往来のAQUOSユーザーにとって新鮮に感じると思われるのが正面に配置された指紋センサー。従来のAQUOSも指紋センサー自体は搭載してきたが、右側面などに配置されてきた。今回は正面になり、スリープからの復帰から解除までをすべて指を当てるだけで済むのはもちろん、ホームボタンとして利用できる。

 また、スペックも最先端のものを搭載。CPUはクアルコムのハイエンド端末向けであるSnapdragon 835(8x Kryo 280 CPU, Adreno 540 GPU)、メモリーは4GB、ストレージは64GB。とくに、ストレージに関しては、従来機より高速なUFSが採用されているため、アプリの起動、写真の読み込みなども非常にスムーズ。カメラは背面が約2260万画素、正面が約1630万画素と、夏モデルの中でも両面ともに最高画素数のものを搭載。背面での動画撮影時に関しては、光学式手ブレ補正と電子式手ブレ補正の両方を利用できる。

 カラーバリエーションについては、全キャリア共通色として「ジルコニアホワイト」「マーキュリーブラック」の2種類、それに加えてキャリア毎に1色ずつの特別色を用意。ドコモは「クリスタルラベンダー」、auは「ライトゴールド」、ソフトバンクは「ブレイズオレンジ」となる。どの色も表面の多層膜構造により見る角度によって端末の色が変化する。

指紋センサーはホーム画面の代わりになるので、長押しするとGoogleアシスタントもちゃんと起動する
3キャリア共通の「マーキュリーブラック」はつややかな黒が印象的
ドコモ版の「クリスタルラベンダー」
au版の「ライトゴールド」
ソフトバンク版の「ブレイズオレンジ」

AQUOS Rの実力チェック・その1
高負荷なゲームでも安心の放熱性能

 このようにAQUOS Rは性能も外観もハイエンドの名にふさわしいスマホなわけだが、ただ単に最新技術やパーツを載せているだけではなく、実際の活用シーンで快適に使えるようチューニングが施されている。

 その中でも、本体の発熱に関するチューニングは従来機同様、本機でも健在だ。CPUは元来熱を持つものであり、一般的に負荷が重くなればなるほど発熱し、負荷をかける時間が長くなるほど発熱による影響は大きくなる。

 その影響を防ぐため、各端末メーカーはさまざまな放熱の仕組みを端末に仕込むわけだ。AQUOS Rでは基板から本体表面の間に伝熱層(アルミニウム合金)と断熱層(空気層)を効果的に配置することで熱を分散させている。これにより、熱が一極化することなく、ユーザーはより安全に端末を利用できる。

 また、AQUOSの過去機種を含め多くの端末ではCPU内部もしくは付近の温度をもとに本体表面の温度を予測し、処理能力を制御している。そのため、まだ余裕がある状態であっても早めに制御をかけてしまうことが多かった。AQUOS Rでは本体表面の温度がより正確にモニタできる位置に温度センサーを配置することで、きめ細やかな制御が可能となっている。

 そこで、日常で熱が気になるシチュエーションとして「YouTube動画を連続で見ているとき」「複数のアプリを連続でインストール・アップデートしたとき」「高負荷なゲームをプレイしているとき」と仮定し、本体の外側の熱を測ってみた。なお、計測は24~25度ほどの室内で行ない、輝度は約50%に固定してある。

 YouTube動画視聴の場面としては5分程度の720p解像度の動画を5回連続再生、アプリの連続インストールは10本のアプリを同時に入れて見たが、本体外側の温度に大きな変化は見られなかった。

YouTubeの720p動画を連続再生したところ。背面中央の表面温度は32.9度、白くなっているところでも34度もいかないくらい
10種類のアプリをインストールおよび更新したところ。背面中心部の表面温度は24.3度と全然上がらなかった

 つづいて、高負荷なゲームをしていることを想定しベンチマークアプリ「3DMark」のSling Shot Extreamを6回連続で実行してみた。さすがにベンチマークアプリなだけあり、素手で触っても温度の上昇を実感。実際に測ってみると背面の上部が約40度ほどになっていた。

 しかし、実際に縦持ちした際に手が触れるであろう背面下部については約35度ほどと、ほとんど気にならない程度の温度だったのは、やはり設計から実際の利用シーンを想定しているからだ。

さすがにベンチマークを連続行なうとAQUOS Rであっても熱くなる。背面中央の表面温度は38.4度。白くなっている背面上部だと40.1度。ただし、縦持ちしたときに手が当たる部分は35.3度ほどだった

 また、Sling Shot Extreamの実行結果は以下のとおり。平均値(6回実行)は2833となっていることから、3Dモデルを多用したゲームであってもある程度であればきちんと動くと言えるだろう。

オレンジの横線が平均値。6回分のベンチマーク実行結果。熱による影響がわかる

AQUOS Rの実力チェック・その2
大量の写真も高速スクロール

 AQUOSの代名詞と言えるのが、やはりディスプレーであるIGZO液晶だ。とくにAQUOS Rに搭載されているのはハイスピードIGZO液晶で、最大120Hzの高速描画が可能となっている。

 多くのハイエンド端末であってもディスプレーのリフレッシュレートは60Hzであることから、ハイスピードIGZO液晶はその最大2倍で動作するということだ。

 ハッキリ言えば、AQUOSの従来機でもそうであるように60Hzでの表示でも実用上問題はない。ただ、実際に120Hzで駆動しているAQUOS Rを使って見ると単なる画面遷移などでも違いを実感でき、慣れた後60Hz駆動の端末を触ると不思議なくらいカクついて見えてしまうことだろう。

 試しに編集部員数名に120Hz駆動設定時と60Hz駆動設定時それぞれで別の10種類の写真をスクロールしてみたところ、120Hz駆動時の方が写真の内容を正確に言える部員が多かった。たとえば自分の場合は(写真をほかの編集部員に用意してもらい)、60Hz駆動時が10個中4個正解。一方で、120Hz駆動時には10個中7個も言い当てることができた。

このような具合で縦一列に写真が表示されるような準備をした
思わず凝視するも、やはり画面の性能にビックリするはずだ
グルメ担当・ナベコもトライ。スマホにそこまで凝るタイプではないが、AQUOS Rのヌルヌル具合には気づいたようだ
ジサトラ イッペイもトライ。あまり実感できなかったようで、「もしかしたら、老眼……?」とボソッと言ったところ、にらまれた
テストの様子のイメージ。下の写真がロボホンだというのはわかるが、速さによっては上に移っている人まではわからないかもしれない

 実用的なシチュエーションで言えば、TwitterなどのSNSの長いタイムラインをスクロールして見る場合やASCII.jpのようなニュースサイトを見ているとき、文字がしっかりと目で追えられるので、ぜひ店頭などの実機で試して欲しい。

AQUOS Rの実力チェック・その3
水濡れでも平気な高感度ディスプレー

 最後に、水に対してのAQUOS Rの対応にも言及しておきたい。防水と言えばキャリア端末であれば、性能の違いはあるもののほぼ当然と言った特徴だ。

 しかし、実際に水に濡れているシーンにおいては、端末が単に「水に濡れていても壊れない」だけでは「ディスプレーに水が付着していると、水滴をタッチと誤認識する」などのハプニングが発生する。

 AQUOS Rでは従来機に比べ、この誤認識問題をさらに改善。水中に落としてしまったときはさすがに操作できないが、大粒の水滴がついた状態でもしっかり指先を識別してしっかりとタッチ操作が可能だ。

 試しに、「霧状の細かい水滴がついたとき」「じょうろで水を流したあと」「水鉄砲をかけながら操作したとき」の3つのシチュエーションでタッチ操作を試してみた。

 霧状の細かい水滴がついたときは、難なく動作。たとえば、カメラを起動したとしても「タッチフォーカスと認識し、意図しないところに焦点があってしまう」なんてこともなかった。

スプレーで霧状の水を噴射。画面にまんべんなく細かい水滴がついているが、指で触ればキチンと動作する

 つづいて、じょうろで水を流してみたところ大きめな水滴がディスプレーに付着。水滴全体が動くとたまに画面がちらつくことはあったが、指を触れたときの誤動作はほとんどなかった。

大きめな水滴をじょうろでつけてみた。ASCII.jpを閲覧してみたが、意図しない記事に遷移することはなかった

 最後に、水鉄砲を発射してみた。こちらは他の2種類と違って、1点に水が集中するためかタッチと認識されて別のアプリが起動してしまった。現実的なシーンで水鉄砲で狙い撃ちされる機会はほぼないと思うが、性質としていたしかたなしだろう。

水鉄砲で狙い撃ちにしたところ、運悪く別のアプリを起動させてしまった。一点集中で水がかかる機会がある人は注意

 以上の結果より、雨天時や浴室内、キッチン周りなどといったシチュエーション程度であれば、濡れたままでも難なくAQUOS Rを操作できるとわかった。

長く使うスマホだからこそ
性能的に余裕のあるデバイスを求めるべき

 AQUOSシリーズは、従来からも日常生活で十分に安心して使えるスマホである。AQUOS Rは、いままでよりヌルサク操作ができるようになり、急な雨や水回りでの使用など、さまざまなシチュエーションでも安心かつ快適に使えるようになった。

 また、多くの人がスマホを1年、2年とつづけて使っていくだろう。そんなとき、スペック的に余裕を持っておけばより長く使い続けることができる。ちなみに、AQUOS Rは発売日から2年間のOSアップデートの提供の予定を表明している。ハードもソフトも余裕のあるAQUOS Rをぜひチェックしてみてほしい。

(提供:シャープ株式会社)

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