1万円台のエントリーSIMフリースマホのカメラをチェック!

文●小林 誠 編集● ASCII編集部

2017年08月07日 12時00分

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 FLEAZ Que、TOMMY、Priori 4という1万円台で購入できるSIMフリーのスマホを比較しているスマホ定点観測。今回はカメラ比較。画素数は最大でも8メガ。スペックだけならやや見劣りするが、実際の写真は?

FLEAZ Que
Tommy
Priori 4

ここまでPriori 4がややリードも突出した機種は無し

 税込み1万円台で購入できるSIMフリーの格安スマホ3機種、コヴィア(goo Simsellerで販売)「FLEAZ Que」、Wiko「Tommy」、FREETEL「Priori 4」を比較してきたが、初回はスペック、料金それぞれ一長一短で引き分け。前回のスピードチェックは安定して高成績を残したPriori 4を勝利とした。

 というわけで現在はPriori 4が一歩リード。しかし3機種とも突出した機能があるわけでもなく、差がつきにくい展開。カメラで独自性をアピールできるか。まずはカメラの主要スペックから。

  FLEAZ Que Tommy Priori 4
アウトカメラ画素数 500万画素 800万画素 800万画素
アウトカメラF値 2.8 2 2
インカメラ画素数 500万画素 500万画素 500万画素
インカメラF値 2.8 2.3 2.4
動画と静止画の同時撮影
動画最大サイズ フルHD HD HD
シーン設定の有無 ×
露出補正 ×
ホワイトバランス調整 ×

 格安のSIMフリースマホとはいえ、アウトカメラの画素数は10メガ以上が一般的。だが、この3機種は最大でも8メガ、FLEAZ Queは5メガだ。もちろん画素数はこの程度でも十分という部分もあり、写真の画質を決めるのはレンズなど他の要素が大きいとは言え、高画素のセンサーを搭載するスマホほど高性能・高画質なカメラ機能なのも確かだ。

 インカメラは3機種とも5メガ。以前のエントリースマホだと、2メガやそれ以下などの画素数のケースも増えたが、自撮り重視の昨今、この程度の数字は当たり前になっている。

 写真の明るさを決めるレンズのF値はTommyとPriori 4がよく、FLEAZ Queは厳しそう。一方でFLEAZ QueはフルHDの動画を撮影可能(微細動画に設定する)。マニュアル設定を見ると、FLEAZ Que、Priori 4は手動で設定可能だが、Tommyはオートのみ。

 スペックだけを見るとFLEAZ Queが苦戦しそうだが、実際はどうだろうか。

カメラの起動時間では意外? FLEAZ Queがリード

 まずはカメラの起動時間をチェック。ロック画面からと、ホーム画面からの起動時間を計測した。どちらもカメラアイコンに触れたときから、撮影が可能になるまで(画面にアイコンがすべて表示され、明るさが安定するまで)。

 計測は3回。動画に撮影して時間を計測している。カメラの設定は初期設定のままだ。

  FLEAZ Que Tommy Priori 4
カメラ起動速度 1秒26~1秒47
(ロック画面)
2秒74~3秒10
(ロック画面)
1秒40~2秒30
(ロック画面)
0秒77~1秒04
(ロック画面)
2秒23~2秒30
(ロック画面)
1秒30~1秒36
(ロック画面)

 3機種ともロック画面でアイコンをスワイプして起動する。結果、ロック画面からも、ホーム画面からもFLEAZ Queがリード。体感的に速いとまでは思わなかったが、ストレスを感じるほどでもなく、起動時間も安定していた。

 続くのはPriori 4だが、ロック画面で一度2秒台になってしまい足を引っ張った。体感的にかなり遅く感じたのがTommy。実際計測時間を見ても他の2機種より1秒程度時間がかかっている。

撮影間隔をチェックすると
ZSD有効のFLEAZ Queが一応のリード

 続いてカメラの撮影間隔を見てみる。こちらはシャッターボタンを押してからシャッターが切れるまでの時間を比較する。ただしあまりにも速いため、シャッターを切る様子を動画に撮影し、カメラの画面に表示されるアニメーションやアイコンの動きを見ながら撮影間隔を判断している。こちらもカメラは初期設定のまま、3回計測した。

  FLEAZ Que Tommy Priori 4
カメラ撮影間隔 0秒17~0秒40 1秒37~1秒66 0秒13~0秒84

 今回もFLEAZ Queが勝利。これはZSD(ゼロシャッター機能)が設定で最初から有効になっているため。Priori 4も最速で0秒13を出したのだが、これはイレギュラーで常に速いのはFLEAZ Que。タップした瞬間に撮影が可能で、タイムラグをまったく感じない。シャッターを切るだけならとても気持ちがいい。ただしピンボケ写真も増える。

 Priori 4は実際はシャッターボタンを押してからワンテンポ遅れる感じ。プレビューのアイコンを見て計測時間を出したので、0秒13というのはアイコンの動きがずれていたようだ。Tommyはピントが合うまでに時間がかかる。ピントの合った写真は撮れるものの、シャッターボタンを押してから切るまでに間がある。

実写比較では予想以上にキレイという印象の3機種

 ここからは実写比較。まずは同じ被写体を撮影し、デジタル一眼(キヤノン・EOS 70D)と比較する。各スマホのカメラの設定は初期設定のままでオートで撮影している。

FLEAZ Que
Tommy
Priori 4
EOS 70D

 これは……というレベルの写真はなし。ただ、FLEAZ QueはPCのモニターで見ると人形の毛が潰れているのが分かる。もっともスマホの画面で見るのなら気にならないだろう。むしろ気になるのはカーテンの色が緑がかっていることか。

 Tommyは人形やタイルの色が濃いめに出ている。とくに赤、オレンジの色が強いようだ。一方でカーテンの色はやや明るめで白い。Priori 4は逆にカーテンの色はデジイチに近い。だが、ウサギの人形が全体的に緑っぽいのが残念。カラータイルの色は濃いめ。4枚のなかでは暗めに見える。それぞれ良いところはあるが、マイナス箇所もあり引き分けとした。

インカメラ比較ではダントツでPriori 4だ!

 続いてはインカメラで撮影を行う。被写体に新たにシーラカンスの人形を加えた。今度はデジイチとの比較はしていない。

FLEAZ Que
Tommy
Priori 4

 FLEAZ Queは全体的に霞がかかったような、薄い色の画像になってしまった。ピンクの花が白い。逆にTommyの画像はエフェクトで「モダン」といった加工を選んだような懐かしい印象の画像に。カーテンは赤味があり、シーラカンスの青は濃い。

 この比較ではPriori 4が1番キレイで自然な画像。撮影の姿勢のせいで筆者の影がかかっているものの、それでも明るく、アウトカメラよりキレイなのでは? と思うほど。

暗所撮影でエントリースマホの弱点が露わに
3機種ともやや厳しい結果に

 さらに暗所撮影を行なう。こちらは一般的なオフィスよりもかなり暗めの150ルクス程度の場所で被写体を撮影。再びアウトカメラを使い、デジイチとも比較。なおフラッシュやライトはオフにしている。

FLEAZ Que
Tommy
Priori 4
EOS 70D

 スマホ3機種はかなり暗い写真になっている。そのため引き分けと判断した。FLEAZ Queは背景が緑がかっており、床がやや赤い。Tommyはより床が赤く、3機種のなかでは若干だが全体的に明るめ。ただしTommyは撮影画面のほうが暗く、操作しにくかった。Priori 4はFLEAZ Queよりも背景が緑っぽく、床は白いものの緑が少し混じったかのよう。

インカメラで暗所撮影!
Tommyはアウトカメラよりもキレイ!?

 引き続きインカメラで暗所撮影を行なう。なお被写体にいつもはシーラカンスの人形を加えるのだが忘れてしまい、アウトカメラと同じ被写体となる。

FLEAZ Que
Tommy
Priori 4

 こちらはTommyの画像がキレイだ。アウトカメラよりも明るくキレイに撮れてしまった。背景は若干緑っぽいがグレイ、床も白くかなり実物に近い。FLEAZ Queも惜しかったが、背景の半分がかなり緑色。床も薄い茶、オレンジのような色に見える。Priori 4は暗い写真に。これはこれで自然だが、床の画質の粗さが目立ってしまった。

FLEAZ Queは特別な機能は無いものの不足も感じない

 最後に3機種のカメラの機能を確認しよう。FLEAZ QueとPriori 4はUIを見るとAndroid標準のカメラ機能そのままといった印象だが、メニューや搭載されている機能の有無といった細かい部分に違いがある。

 FLEAZ Queには特別目立つ機能は無いが、機能が不足している感じもしない。通常モード以外に美顔とパノラマモードしか無いが、撮影モードを見るとシーン設定に近いメニューが並ぶ。

 ほかにもHDR、ジェスチャー撮影、色効果(エフェクト)、画像プロパティでシャープネスや彩度などを3段階で調整可能。ゼロシャッターのZSD、手振れ補正のEIS、低速度撮影、顔の加工を最初から行なう美容設定もある。

撮影モードや色効果などを選択できる
シャープネスの設定や、ZSDと名付けられたゼロシャッター機能も

オリジナルUIに独自のエフェクトもあるTommy

 一方のTommyはオリジナルUI。アイコンを重視したわかりやすいUIとなっている。ただしメニュー名を見ると日本で一般的なカメラアプリでの用語と異なり(画像構造体=水平器と9面体撮影、フェースビュー=美顔モードなど)、戸惑うことも。各機能、設定についてガイドなどはなく、使えばわかる、というスタイルだ。

 また最初はシャッターボタン以外はムービーボタンとプレビューアイコンしか表示されていないが、アイコンを5個追加可能。画面左へスライドすることで設定に切り替えられる。こちらには画像のサイズや動画の画質変更、スマイルシャッターを用意している。ただし前述したように細かい手動設定は用意されていない。

 撮影画面右へスライドすると撮影モードの切り替えに。とはいえフェースビュー、HDR、シーンのフレームというモードしかない。このシーンのフレームは、シーン設定ではなくエフェクト。イラストのなかに画像を挿入して撮影ができる。

非常にシンプルなUIで使いやすいが、ちょっと日本語が怪しい部分も
「シーンのフレーム」は写真にエフェクトを入れられるもの

FLEAZ Queよりもわかりやすく機能もシンプルなPriori 4

 Priori 4はFLEAZ Queと同じように見えるが、設定のメニュー名を細かく変えている。ZSDが即時シャッターに、EISが手ブレ補正へと変わっていたり、美容設定が“美肌”設定に変わっているなど、そのあたりは日本のユーザー向けに作られている印象。

 またFLEAZ Queの美容設定には顔の形の調整があったが、Priori 4には見当たらず、ジェスチャー撮影が無いなど、そのままの機能というわけではないようだ。FLEAZ Queと比べるとよりシンプルと言える。

FLEAZ Queとよく似たUIだが、用語はこなれている

今回も決め手に欠く展開 やっぱり引き分け……

 正直、エントリークラスのスマホということもあって期待値はかなり低かったのだが、その予想は覆された。暗所撮影が苦手だったり、アウトカメラよりもインカメラのほうがキレイな印象の写真といった部分もあるのだが、端末価格を考えれば十分と言えるのではないだろうか。

 ただ勝利機種を決めるとなると決め手に欠く。FLEAZ Queの速さはゼロシャッター機能のおかげ。画質に関しては最後にPriori 4が好印象だが、振り返ってみると全体的には各機種一長一短。TommyもオリジナルUIが面白いが、撮影までが遅いと感じた。

 というわけで初回に続きカメラ回も引き分けと判断。特別な機能があまりなく、スペックで突出もしていないとなかなか勝ち切れないのが3機種の悩み。次回のスタミナチェックで差をつけられるのか、興味深い結果に期待したい。


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