2016年11月、マイクロソフトは「Flow」というサービスをリリースした。様々なクラウドサービスを橋渡しするサービスで、単体のサービスでは実現できない機能を利用できるようになる。プログラミングの知識なしで、複数サービスを串刺しにして活用できるのがウリ。しかも、その後どんどんバージョンアップを重ね、現在は177種類(10月17日現在)のサービス、機能と連携できる。今回は、Flowを使って、超絶便利な合体機能を活用する技を紹介しよう。
177種類のサービス・アプリを連携できる
クラウドサービスやアプリの間を橋渡しし、複数の操作を自動化することで便利なワークフローを構築できる「Microsoft Flow」(https://flow.microsoft.com/ja-jp/)。2016年11月にリリースされ、約1年が経った。みるみると機能が充実し、利用できるサービスも増え、今や無視できないレベルに来たので紹介したいと思う。
クラウドサービスを橋渡しし、処理を自動化してくれるサービスはほかにもある。「神アプリの説明書 第46回 複数SNSでプロフ画像などを同期できる神アプリ「IFTTT」を徹底解説」で紹介した「IFTTT」(イフト)や、「柳谷智宣のkintoneマスターへの道 ― 第24回 kintoneとZapierを連携してメール通知が届くようにしてみる」で紹介した「Zapier」だ。「Flow」はどんな感じなのだろうか。早速チェックしてみよう。
「テンプレート」には複数のサービスを組み合わせた、便利なフローがテンプレとして登録されている。有志が作成したフローもあり、すでに約750個もラインナップ。様々なサービスの活用法が提案されている。まずは、面白そうなものを見つけて試してみよう。
Instagramへの新規投稿の画像をDropboxに保存してくれるというテンプレートを見つけたので開いてみた。「サインイン」をクリックして、DropboxとInstagramにサインインすると、「続行」ボタンがクリックできるようになる。
続けて、フローの編集画面が開く。プログラムっぽくなり、ちょっと何をしていいのかわからなくなりそう。とはいえ、テンプレートなら、個別の機能に関するところは触らなくていい。たとえば、Dropboxのどこに保存するかといった、ユーザーが選択する部分だけを見ればいい。その後、「フローの作成」をクリックすれば完了だ。ちなみに、ユーザーがなにも設定する必要がない場合、「続行」ではなく、いきなり「フローの作成」ボタンが表示される。
何かInstagramに投稿すると、15分前後でフローが実行され、Dropboxの指定のフォルダーに写真が保存されていた。自動連係成功だ。
ほかにもいくつか試してみる。Dropboxへファイルが保存されたら、OneDriveにバックアップするというもの。こちらも、両サービスにサインインし、フォルダーを指定するだけで、フローが完成。ファイルを保存して放置しておくと、自動的に「bacup from fropbox」というフォルダーにファイルがコピーされた。大手のクラウドサービスがいきなりなくなることはないだろうが、バックアップがあるのは安心だ。
クラウドストレージは問題ないようなので、次はスケジュールを管理してみる。「第261回 2000万人が利用するToDo管理サービス「Trello」でタスクをスマートに管理するワザ 」で紹介した「Trello」に登録したら、Googleカレンダーにもイベントを作成するというものだ。
こちらも、最低限の要素をプルダウンメニューから選択するだけで、フローが完成。問題なく動作した。