au HOMEがめざす「誰でも、手軽に始められるホームIoT」

文●南田ゴウ/ASCII編集部

2017年11月21日 15時00分

KDDI執行役員常務 商品・CS統括本部長の山本泰英氏(左)と後藤真希さん(右)

 auが11月21日に開催したイベント「au HOME発表会 with au 2017冬モデル」の中心は追加されたスマホ2機種とケータイ2機種の冬モデルではなく、同社が7月から展開している「au HOME」サービスの拡充についてだ。

 イベントにはKDDI執行役員常務 商品・CS統括本部長の山本泰英氏が登壇。山本氏は「通信会社がホームIoTを取り扱う理由をよく尋ねられるが、スマホは人と人とをつなぐもの。これからは人と家をつなぐことをスマホにやらせようと思う」とコメント。さらに「IoTが当たり前になるのはずいぶん先になるかもしれない、だがかならず実現する」とIoTへの期待に加えてau HOMEに注力する考えを示した。

 今回発表されたau HOMEのサービス内容拡充は、家電を遠隔操作できる「赤外線リモコン 01」(7800円)と、コンセントと家電製品の電源プラグ間にはさむことで電力使用量がアプリでわかる「スマートプラグ 01」(5500円)を追加したこと。

 「赤外線リモコン 01」は2018年初頭にスマホのGPS情報をau HOMEに通知し、帰宅タイミングにエアコンなどの家電をオンにする双方向通信サービスを提供開始予定。山本氏はこのサービスの提供に個人情報の許諾が必要との認識を示しつつ、ユーザーから家電への一方向の通信だったIoTが双方向通信になることで「IoTで、ちょっと心地いい暮らしへ」という今後のIoTの活用例を示した。

 「スマートプラグ 01」はauでんきと連携し、機器の消費電力から電気料金の推移をauでんきアプリで確認できるだけでなく、au HOMEアプリで1日の電力使用量を確認できる。2018年初頭にはショッピングサイト「Wowma!」とau HOMEが連携し、最新機種との電気代比較から省エネ家電の購入、取扱説明書の一括管理や消耗品の購入まで対応する予定。

 あわせてスマートスピーカー「Google Home」「Google Home Mini」にも対応。こちらも2018年初頭に「うたパス」と「ビデオパス」が対応予定だ。

 au HOMEはこれまでauひかりユーザー向けに提供していたが、今回は利用ユーザーの拡充の施策も発表された。自宅にWi-Fi環境があるau ID所有ユーザーは「無線通信アダプタ(A)」を導入することでau HOMEが利用可能。また、Wi-Fi環境がないユーザーは4G LTEの通信機能をもつ「Qua station」がゲートウェイとなりau HOMEが利用できるようになる。

 山本氏は「日本においてもっとホ-ムIoTを広げていきたい」と語り、多業種のパートナー企業と共同で企画・開発するコラボレーション型ホームIoTサービス「with HOME」を発表。住宅業界をはじめとする25社の企業に賛同を得て、第1弾として出先から自宅の鍵や窓の開閉状況を確認できるサービス、家電の操作サービス、Google Homeと連携するサービスをプラットフォームとしてパートナー企業に提供する予定。

 発表会のゲストには二児の母でもある後藤真希さんが登壇。au HOMEに関して「子どもたちがもう少し大きくなってお留守番ができるようになったら、部屋の様子が確認できるネットワークカメラが気になる。外から会話もできるのがいい」と感想を語った。

展示されたau HOME用IoTデバイス

参考出展されたジェスチャーコントローラーやスマートロックなど

 合わせて発表されたスマホ2製品は、画面上部に切り欠きがある液晶が特徴のシャープ製コンパクトスマホ「AQUOS R compact」とGoogleのVRプラットフォーム「Daydream」に対応するLGエレクトロニクスのハイエンド機「isai V30+」。どちらも非常に個性的な特徴をもつスマホで、こちらにも注目だ。

12月下旬発売予定の「AQUOS R compact」

液晶上部のカメラの切り欠きが特徴

指紋センサーを搭載

「isai V30+」も12月下旬発売予定

デュアルカメラはF値1.6の明るいレンズが特徴


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