実はあまりお得じゃない? 子供向けケータイで格安SIMを使う

文●正田拓也

2018年02月08日 12時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ドコモのキッズケータイ F-03J、格安SIMでも一応は通話できる
ドコモのキッズケータイ F-03J、格安SIMでも一応は通話できる

 格安SIMはどちらかというと詳しいオトナ向けのものだったが、費用が安いとなれば子供用ケータイとしても使いたい。そこで格安SIMを子供用に使う工夫をしてみたい。

格安SIMでは小学生向けケータイのメリットは限定的

 子供用ケータイといっても使う年齢によってさまざま。小学生となるといわゆる3大キャリアのキッズ向けケータイをそのまま使うのがいちばん最適となる。料金も機種代金を除いて500円+ユニバーサルサービス料と消費税の月額542円と横並び。

 そして、ドコモ、au、ソフトバンクともに現在のキッズ向けケータイは学校への持ち込みを考慮したためなのか、ウェブブラウザーがなく、いわゆる“インターネット”ができない仕様。メールもSMSや指定した宛先とのやりとりしかできないなど、極めて限定された使い方しかできないものとなっている。

 約500円という月額費用は家族が同キャリアでスマートフォンなどの契約がある場合にメリットがあるようになっており、ドコモとソフトバンクは契約がなければ約500円で利用できない。

 単体でも契約する場合はドコモとソフトバンクは通常のケータイの料金プランになるほか、キッズ向けケータイのひとつのメリットでもある家族内無料通話といった特典もなくなる。場所の特定などもできなかったり、オペレーター経由で有料となったりする。

 つまり、防犯ブザーや有料で万一の際の警備員駆けつけ程度しかメリットがないことになる。

ドコモのキッズケータイなら格安SIMで一応利用可能

 一応、ドコモのキッズケータイを本体だけ手に入れ、ドコモネットワークの格安SIMで利用した場合の費用も見てみる。

 ドコモのキッズケータイの本体は、最新の「F-03J」(中古未使用品)が4000円程度で手に入る。音声通話付きで維持費が安いところでは、高速通信容量が500MBの「イオンモバイル」の「音声500MBプラン」が月額1130円+ユニバーサルサービス料と消費税の月額1223円となるが、インターネットの通信部分はまったく使えず無駄になるので、家族と容量をシェアするSIMなどを利用したほうが低コストだろう。

ほかのスマートフォンとBluetooth接続して離れたらアラートを出す機能をF-03Jは持ってる。スマートフォンはアプリを入れられればなんでもOK
ほかのスマートフォンとBluetooth接続して離れたらアラートを出す機能をF-03Jは持ってる。スマートフォンはアプリを入れられればなんでもOK

 居場所の検索や警備員の駆けつけサービスなどは利用できず、あまりお得とは言えないが、無料通話はなくても子供が親に電話をかけたい場合や、SMSの利用、防犯ブザー、時計機能、友達の関係性からケータイを持っていたいという要望には応えられるだろう。ドコモのF-03JならばBluetoothの範囲内で居場所を確認する機能も利用できる。

 そして、3大キャリアでなく格安SIMで使うメリットは解約の容易さにある。違約金のない最低契約期間は半年~1年というのが格安SIMの標準だが、イオンモバイルのようにMNP転出せず純粋な解約ならいつ解約しても違約金なしというところもある。

 ほかの格安SIMでも最低利用期間が過ぎればいつ解約しても違約金はない。子供が使いこなせない場合や何らかの事情があった場合にすぐ解約することができるのも格安SIMのメリットと言えよう。

小学校高学年から上の年代になったら格安SIM

 小学校高学年から中学生になれば、ウェブサイトの検索などができるスマートフォンを利用したくなってくる。そうなると格安SIMの出番だ。

 この年代に必要なのはアプリの利用制限機能、保護者の方針によってはフィルタリングサービスの利用など。その反面、通話がほぼ不要となってくる。

 これらの機能はスマートフォンのアプリで対応可能なため、特定の機種にする必要もなく、ただインターネット通信機能だけあればいい。

 ここではじめて格安SIMのメリットが出てくる。通話が本当に不要ならデータ通信専用のSIMでよく、認証などが必要ならSMS対応のSIMを用意すればよい程度だ。

 格安SIMだと3大キャリアのようなフィルタリングサービスがないという意見もあるが、実際、中高生になれば容量節約のために無料Wi-Fiや怪しいWi-Fiを探して使っている例もあり、キャリアのフィルタリングサービスはスルーしたも同然だ。

 そのため、フィルタリングを施すならどのような接続方法でも制限できるよう、スマートフォン自体にセキュリティー機能を持たせる方向にすべきだろう。

 実際のコストだが、SMS付きのデータ専用SIMは月間3GBの高速通信容量が付いて月額1140円前後。スマートフォンに関しては保護者の使い古しでもかまわない。

 ほとんどの格安SIMに対応するドコモ仕様のiPhone 5sならば1万円前後、外見的に古さを感じないiPhone 6なら2万円以下から中古購入も可能だ。

 また、フィルタリングや時間制限、辞書など子供用のアプリをセット提供する格安SIMもある。

 たとえば「mineo」は「ジュニアパック」として200円から用意。イオンモバイルも「子どもパック」として月額150円から提供している。

 両社とも同じアプリの提供となるが、個別に導入するともう少しコストのかかるアプリがお得になっているので、子供向けアプリのオプション提供のある格安SIMを選ぶのも手だ。

子供向けをうたう格安SIMもあるが、サービス内容をチェック

 子供向けの格安SIMや格安スマートフォンとしては「TONEモバイル」がよく紹介される。レンタルビデオのTSUTAYA店舗で購入できる格安SIMで、月額1000円で容量無制限や無料通話をうたっている。

 月額1000円(税別)の無制限といっても500~600kbps程度と速度制限されていることと、通話はIP電話アプリを利用する。

 090などからはじまる携帯電話の電話番号を使うには月額950円(税別)の追加負担が必要で、さらに高速通信は1GBあたり300円の高速チケットオプションが必要と、1000円で快適な利用とは言えない可能性がある。

 何よりも注意しなければならないのが音声通話を申し込みしなくても最低契約期間が24ヵ月となっており、その間の解約は9800円の契約解除料が発生する。

 これなら24ヵ月契約を許容できて音声通話も利用するなら契約特典満載でサブブランド(Y!mobile、UQ mobile)や、1Mbpsで使い放題となる「楽天モバイル」の「スーパーホーダイ」も視野に入れたほうがよさそうだ。

 端末についても最新スペックとは言えない「TONE m15」を2万9800円(税別)で購入しなければならず、この端末でないとTONEモバイルの特徴である「TONEファミリー」の見守り機能などが利用できない。

 中高生など若年層の間では古くてもiPhoneでなければならないという風潮があり、実際に利用する当人がAndroidスマートフォンでは満足できない可能性がある。

 とはいえ、「TONEファミリー」の利用やTSUTAYA実店鋪でのサポートなどTONEモバイルでなければならないメリットもある。TONEモバイルについてはサービス内容と契約条件をよく確認の上で利用すべきだろう。

子供向けのケータイ選びは小学生と中高生で分けて考える

 以上のように、子供向けケータイについては小学生で子供の見守り機能をフルに活用したいなら保護者含めて3大キャリアと契約するしかない。すでに格安SIMを使っている人も必要なコストとして、この春から3大キャリアに戻るのありだろう。

 一方で中高生などスマートフォンを欲する年代ならば選択肢はかなり広がる。大人と同じ基準で選んでもいいが、フィルタリングサービスや利用制限サービスを低コストで利用するなら、子供向けのオプションサービスが充実しているところを利用する方法もある。

 そして、春は学生など新規ユーザーに対してキャンペーンを多数実施する時期となる。利用する年代や欲しい端末、そしてサービスや提供条件などに注意して、最適なサービスを選んでほしい。

mobileASCII.jp TOPページへ

mobile ASCII

for Biginnersスマホ入門

スマホからスマホへ機種変更する前に読む! 各種アプリ&サービスのデータ移行・引き継ぎ方法

「Xperia A」「GALAXY S4」へ機種変更したらチェック! ケータイとの違い&スマホの使い方をマスターしよう

「Xperia A」ほか夏スマホ購入前にチェック! スマホへの機種変更&乗り換えQ&A

スマホのトラブル解決ガイド2013

スマホ定番アプリ活用術!

連載:スルッとわかる! 高速通信規格「LTE」

おサイフケータイ乗換案内!

Linkリンク