GalaxyにXperia、注目スマホ一斉登場! MWC 2018レポート

「Xperia XZ2/XZ2 Compact」の実機チェック! でもデュアルカメラ搭載の次モデルが気になる

文●中山智 編集● ASCII編集部

2018年02月27日 11時00分

 ソニーモバイルは2月26日(現地時間)、MWC 2018にてXperiaシリーズの最新モデル「Xperia XZ2」「Xperia XZ2 Compact」を発表。ソニーブースでは両機の実機が触れるハンズオンコーナーがオープンしていた。早速、実際の端末がどうなのかチェックしてきた。

「Xperia XZ2」と「Xperia XZ2 Compact」の2モデルが発表

モデル名は継続も
デザイン一新で生まれ変わった「Xperia XZ2」

 まずはXperia XZ2。同社のフラッグシップに位置するモデルで、CPUはクアルコムの最新ハイエンドチップセット、Snapdragon 845を搭載。メモリーは4GB、内蔵ストレージは64GB。

ディスプレーが18:9のアスペクト比になった「Xperia XZ2」

背面はガラス素材を採用し、光沢のある処理が施されている

 前モデルのXperia XZ1から大きく変わっているのがデザインで、本体背面は全体的に丸みを帯びている。最も厚い部分は11.1mmと、XZ1の最厚部8.1mmと比べるとかなり厚みが増している。ただし前モデルで7.4mmだった最薄部は6mmになので、見た目は膨らんでいるが、全体的に分厚くなったという印象は薄い。

中央に向かって膨らんでいくデザイン

 モデルの背面素材は、1枚のガラスを熱処理で加工して丸みを出しているとのこと。さらにハイエンドモデルとしては初めて指紋認証センサーを背面に配置した。

 ディスプレーは最近のトレンドとなっている18:9のアスペクト比で5.7型(1080×2160ドット)。全体の幅は72mmと5.2型(16:9)だった前モデルよりも逆に1mmスリムになっており、手に持ってみるとサイズ感は変わらずに、ディスプレーが拡大している印象を受ける。

横幅的には5.2型の16:9ディスプレーのモデルとほぼ同じ

 ただし左右や上下のベゼルは、最近の他社ハイエンドモデルと比べるとやや広く、狭額縁とは言えない。ソニーモバイルによると、アンテナ特性や従来のデザインなどの関係から、今回のバランスでデザインしているとのことだが、せっかく指紋認証センサーを側面から背面に移して、ディスプレーも18:9と長辺の長いタイプになっているので、今一歩の狭額縁化を実現してほしかったところ。

イヤホン端子がついに省略
ワイヤレス充電のQiには対応

 コネクターは本体下部にあるType-Cのみで、イヤホンジャックは無し。製品にはType-Cとイヤホンジャックの変換コネクターが同梱されるので、今まで使っていたイヤホンは使用可能だ。さらにワイヤレス充電のQiにも対応しているので、充電しながら音楽を聴く場合は、ワイヤレスイヤホンを利用してType-Cから充電するか、Qiで充電しながら有線のイヤホンを使用するといった具合に工夫が必要。

本体上部はイヤホンジャックではなくSIMとmicroSDカードのスロットがある

本体底面にはType-Cコネクターを配置

 カメラ機能は前モデルのXperia XZ1で不満だった点が解消され、さらに進化しているポイントも多数ある。たとえばスーパースローモーションはフルHDの解像度で撮影が可能となった。ただしセンサーがハードウェア的に機能アップしているわけではないので、スーパースローで撮影できる時間は約半分になっている。また3Dクリエイターでは、インカメラでもスキャンできるようになり、自撮り感覚で自分の3Dデータを取り込めるようになった。

スーパースローモーションはフルHDの画質に対応

インカメラでも3Dクリエイターが使えるようになった

 さらに動画撮影では4K HDRに対応し、明暗差や色の違いがはっきりとした動画の撮影が可能となる。実際にXperia XZ2で4K HDR撮影した動画をチェックしてみたが、カラフルなネオンの撮影では、色が混ざってぼやけることなくはっきりと映し出されていた。

設定で4Kの画質を選び、HDRをオンにして動画撮影が可能

 また新機能としては、音楽や動画、ゲームなどのプレイ中に音楽にあわせて本体が振動する「ダイナミックバイブレーションシステム」を搭載。これはディスプレー点灯時にのみ有効。標準ではオフになっており、音量ボタンを押すと従来のボリュームスライダーとあわせて、ダイナミックバイブレーションのスライダーも表示されるので、このスライダーで振動具合が調整できる。

 ダイナミックバイブレーションシステムを実現するために、従来とは違う強力なバイブレーションを生み出すモジュールを搭載している。ちなみにソニーモバイルによると、視聴するコンテンツの内容にもよるが、ダイナミックバイブレーションシステムでのバッテリー消費増は10%程度とのこと。

音量ボタンを押した際のスライダーが増えダイナミックバイブレーションの調整ができる

ダイナミックバイブレーションシステムのために搭載された新モジュール

コンパクトXperia初のフルHDオーバー解像度
小型でも強力性能の「Xperia XZ2 Compact」

 つづいて紹介するのが、Xperia XZ2 Compact。CPUなど基本スペックに関してはXperia XZ2とほぼ同等。ディスプレーサイズは5型だが、18:9で解像度も1080×2160ドットと同じなため、Xperia XZ2よりもピクセル密度が高く高精細。またXperiaシリーズのコンパクトモデルとしては初めてのフルHD以上の解像度を装備したモデルとなる。

5型ながら手のひらに収まるサイズの「Xperia XZ2 Compact」

指紋認証センサーは背面にあり背面素材は樹脂

 本体のデザインもXperia XZ2と同じく丸みを帯びたデザイン。指紋認証センサーを背面に配置し、イヤホンジャックがないのも同じ。ただしXperia XZ2 Compactは背面素材に樹脂を使用しており、Qiにも非対応だ。ダイナミックバイブレーションシステムも非搭載である。

SIMとmicroSDのスロットは本体側面に配置

充電はType-Cコネクターから。Qiには非対応

 カメラ機能もXperia XZ2と同じで、フルHDでのスーパースローモーション撮影や、4K HDRでの撮影にも対応している。

カメラ性能はXperia XZ2と同等

新デザインで機能も着実に進化
でも将来出るであろうデュアルカメラ機が気になる

 どちらのモデルも前モデルで不満だった部分がしっかり解消されており、カメラ機能の強化などしっかりとまとまっている印象。この端末だけを見れば、Xperia XZ1以前のモデルを使っているユーザーなら買い換えを考えても問題なさそうである。

 ただしソニーモバイルの発表会では、ISO感度が静止画撮影時に51200、動画撮影時は12800という超高感度撮影が可能なデュアルカメラ技術を発表。近い将来にこの技術を搭載したモデルが発売されるのは確実と思われる。カメラ機能が売りのXperiaだけに、新技術を搭載したXperiaが登場するのであれば、その詳細を待ちたいところだ。

発表会で端末と合わせて発表されたデュアルカメラシステム。このシステムを搭載した端末の登場が待たれる

 そのほかXperiaスマートプロダクトとして、昨年のMWC 2017で参考出展していた「Xperia Ear Duo」を製品版として発表。左右独立型のワイヤレスリモコンで、タッチ操作だけでなく、音声や首を振ったりすることでの操作にも対応している。

製品版として発表された「Xperia Ear Duo」

耳にセットした状態。約4時間の連続稼働が可能

ケースはバッテリーを内蔵した充電器になっており、満充電で「Xperia Ear Duo」を3回充電できるとのこと


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