au/ソフトバンクの“テザリング有料化” 状況を整理する

文●オカモト/ASCII編集部

2018年03月17日 15時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 au/ソフトバンクのスマホにおけるテザリング機能が、大容量データ定額のユーザーを中心に、2018年4月分から有料となることが話題に上っている。あらためて状況を整理しよう。

PCのみならず、タブレットやゲーム機でもネットに接続できるスマホのテザリング機能だが、auやソフトバンクの大容量データ定額などで4月から有料になる

プランやデータ定額によって、無料、有料
無料キャンペーン中など違いがある

 まず話を複雑にしているのが、無料、有料、有料だが契約から2年間無料、有料だが“2018年3月まではキャンペーンで無料”(今回話題になっているのがこれ)と、キャリアやプランの違いで混在している点だ。そこで料金プランの登場順に説明していこう。

 まずは3Gの時代。テザリングが可能なのは、主要3キャリアでは基本的にドコモだけだった(auはWiMAX対応スマホと税抜月500円のWiMAXオプションの追加で可能)。このときテザリング機能を利用すると、データ定額の上限額がアップした。ただ、当時の状況を考えると理解できるものと言えた。

 2012年秋に、LTE対応のiPhone 5が登場したタイミングで、auとソフトバンクもテザリング機能を本格スタート。そのときはテザリングオプションは有料(税抜月500円)だが、契約から2年間はキャンペーンで無料という形。ただし当時も、ドコモはオプション不要。この頃は月7GBのデータ定額が基本のプランで、今もこの旧プランを利用している人がいるかもしれない。そして2年間の無料期間終了後、税抜月500円を払い続けている人もいるかも。もしテザリング機能を使ってないのなら、1度チェックしたい。

 2014年になって、3キャリアが導入したのが、国内通話定額付きの基本プラン+通信量別(月1/3/5GBなど)のデータ定額を組み合わせた、いわゆる“新プラン”。この新プランでは3キャリアともテザリング機能は原則無料となった。

auの料金プランでの例。“新プラン”の「カケホとデジラ」時代は大容量のデータ定額でなければテザリング利用料は無料になったのに、再び有料へと変更された

2016年秋に大容量データ定額が開始
このタイミングで有料化→無料キャンペーンに

 そして今回の問題に繋がっているのが、2016年秋にソフトバンクを皮切りに3キャリアが導入した、月20/30GBなどの格安大容量データ定額。この大容量データ定額では、3キャリアともテザリングオプションを有料化しつつ、“キャンペーンで当面無料”とした。そして無料キャンペーンの延長が繰り返される中で、昨夏にドコモは期限を定めない延長を発表して、実質無料化。au/ソフトバンクは2018年3月末でキャンペーンを終了し、4月から有料化されるというわけだ。

こちらはソフトバンク。現行プランで、大容量データ定額以外を選択した場合のみ無料

 auはさらに昨年、最新の料金プラン「auピタットプラン」「auフラットプラン」を導入したが、この両プランではデータ定額の種類を問わずにテザリングオプションは有料(2018年3月まで無料)。ソフトバンクは昨年秋に導入した月50GBの「ウルトラギガモンスター」は最初から有料となっている(ともに税抜月500円)。

有料になったり無料になったり
そして今回有料になる理由がわからないのが不満の要因

 テザリング有料化の理由として、スマホとPCとでネットワーク負荷が異なることなどが挙げられるが、ネットワークが逼迫していた3G時代とは状況が異なるわけで、正直理解しにくい。また実際問題として、au/ソフトバンクの“サブブランド”であるUQ mobile/Y!mobileはテザリングは無料で、MVNOの格安SIMでもオプション料金を設定している例はほとんど聞かない(前述のようにドコモも実質無料)。

 また、ユーザーの立場から言えば、料金を支払って手に入れた通信量をどう使おうが勝手じゃないかと考えるのは自然な発想だろう。

iPhoneのテザリング機能はキャリア側が管理しやすい仕組みになっている。au/ソフトバンクはiPhoneユーザーが多数派なので、料金を取りやすい!?

オプション料金を払いたくなければサポートサイトへ
テザリングを使ってないという人もまずは確認を

 テザリング機能を使う予定がなくて、オプション料金を払いたくない場合は、自分が利用しているプランが有料化の対象かどうかを確認のうえ、キャリアのサポートサイト上でオプションをオフにする。もし必要になったら、その時点でまたオンにすればいいだけだ。

auのサポートサイトであるMy auでの例。テザリング機能を使っていない人であれば、なおさらオプションの状態を確認したい

 どちらかと言えば、テザリング機能を使わない人こそ注意が必要。とっくに記憶の彼方かもしれないが、契約時/機種変更時に「当面は無料だから」とオプションをオンにした可能性はありえる。有料化の前にキャリアからメッセージが届くかもしれないが、なにはともあれ、自分が加入しているプランとオプションの状況を再度確認しておきたい。

やっぱり有料化は無理があるのではないか
それでも有料化するなら「気がついたら払っていた」は×

 筆者の意見としては、テザリングオプションの有料化にはどうにも無理があると考える(追加のお金を払うだけの納得できる理由がない)。今後IT機器の使われ方が変わり、ネットワークへの負荷が急に大きくなる可能性もあるとはいえ、まずはドコモと同じく「期限を定めず無料キャンペーンを延長」の発表がなされることを期待している。

 もっとも、各社の判断で有料化すること自体を否定するわけではない。ただし、その場合はユーザーへの告知の徹底が必要だろう。ソフトバンクは告知のための移行期間として、無料期間を一旦5月末までに延長するとのことで、auも含めて今後も告知に力を入れるはずだが、「気がついたら払っていた」というユーザーを無くすための努力はさらに求められるだろう。


■関連サイト

mobileASCII.jp TOPページへ