ドコモ夏モデル発表会でスマートフォンへの注力を宣言 (1/2)

文●ASCII.jp編集部

2010年05月18日 19時00分

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グローバル市場では5月末に登場するサムスン電子「GALAXY S」が秋にドコモから登場する

ドコモ 山田隆持社長

 ソフトバンクに続き、午後に行なわれたドコモ夏モデルの発表会では20機種が発表された。しかし、最初に檀上に立ったドコモの山田隆持社長が語ったのはスマートフォンについてのみ。ドコモがスマートフォンにかける意気込みが見えた。

 STYLE/PRIME/SMART/PROの4シリーズから切り離され、1つのシリーズとして提供されることになった「ドコモ スマートフォン」の新製品は「LYNX SH-10B」「dynapocket T-01B」「BlackBerry Bold 9700」の3モデル。


スマートフォンにおいてもドコモ品質を支えているのが高品質のネットワークだ

 いずれも後ほど掲載するフォトレビューで改めて詳しく紹介するが、SH-10BとT-01Bについては写真を見てもわかるように、auからISシリーズ「IS01」「IS02」として発表されているモデルのドコモ版と言える。BlackBerry Bold 9700についてもグローバル市場では昨年末にリリースされており正直目新しさには欠ける。

「LYNX SH-10B」。写真を見てもわかるようにau「IS01」とほぼ同一。しかし鮮烈な真っ赤で光沢処理が施されたボディはなかなかカッコがいい。シェルは同一というわけではないが、フォントはIS01と同じく「モリサワ新ゴR」のようだった

「dynapocket T-01B」。au「IS02」と同じくWindows Mobile 6.5を搭載するスマートフォン

 しかしながらドコモのスマートフォンへの力の入れようは本物。まず秋にはサムスン電子のAndroid端末「GALAXY S」をベースとしたドコモモデルをリリースすると予告。GALAXY Sについては、サムスン電子がグローバルモデルを日本の記者向けに紹介した際、すでに記事にしているが(関連記事)、1GHz動作の独自プロセッサーに加え、「SUPER AMOLED」(スーパー有機EL)と名付けられた鮮やかなディスプレイが特徴の非常に魅力的なモデルだ。

この写真は今回の発表会ではなく、サムスン電子の記者会見より。魅力的なAndroid端末がまた1つ登場する

 さらにスマートフォン向けの独自サービス「spモード」を9月からスタートすると発表した。これはiモードメールのサービスをスマートフォン上で利用できるもの。定期的にメールをチェックする擬似的なプッシュメールと違って、本物のプッシュメールなので、送られてきたメールにすぐに返信することが求められる、日本のケータイ文化にどっぷり染まったユーザーでもスマートフォンに移行できるはずだ。

spモードはXperiaを始め、夏モデルについては後から追加される形だが、今後ドコモからリリースされるスマートフォンについては標準機能になるだろうとのこと

 またドコモのFOMA網を用いたモバイルWi-Fiルーターについても6月下旬のリリースを予告している。展示会場で見られた試作品はバッファロー製だったが詳細については不明。ただし料金体系については、データ通信専用機種やモバイルルーターを2年契約することを前提に、パケット通信料の上限を1年間、月4410円(本来は月5985円)にするキャンペーンを実施する。

手のひらに収まるサイズのモバイルルーター。見てもわかるようにバッファロー製だが詳細は不明。料金も魅力的だ

 最後の質疑応答では「ドコモで出して行く端末の主流はAndroidだと考えている」とAndroidへの取り組みについて、改めて強調。また「(ユーザーの使い勝手を考えると)ワンセグやFeliCaが入っているなどラインナップをさらにそろえていきたい」と語り、今後に期待を持たせた。なおこれらの取り組みにより、国内では今年度約300万台と予測されているスマートフォン市場のうち、ドコモで100万台を獲得することを目標としているとした。

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