OPPO「R15 Pro」はカメラも良くて防水やおサイフケータイなどを搭載した挑戦的端末だ!

文●中山 智 編集●ASCII編集部

2018年08月22日 13時30分

OPPOの本気が詰まったミドルハイ
「R15 Pro」をレビュー

 2月に日本市場へ参入したOPPOから、新モデル「R15 Pro」が登場。SIMフリーながら、DSDVかつ防水やおサイフケータイに対応と意欲的なモデルに仕上がっている。

日本市場参入第2弾「R15 Pro」は、日本向けの仕様も多く対応した意欲的なモデル

 ディスプレーサイズは6.28型(1080×2280ドット)で、アスペクト比は19:9。前モデルの「R11s」は18:9のアスペクト比でノッチなしだったので、ノッチのぶんだけディスプレーが広がったわけだ。

画面上部はノッチを採用し、19:9のアスペクト比となった

画面上部のノッチ部分

 本体背面はガラス素材を用いており、カラーはレッドとパープルの2色展開。レビュー用に借りたのはパープルモデルだが、手触りもよく、角度によってグラデーションで色が変化するように見える加工が施されているので高級感のある印象。さらに日本市場では重要視される防水機能(IPX7)も対応しているのはポイントが高い。

本体背面の素材はガラスを採用している

見る角度によってグラデーションが変わる

重量は実測で185g

 ボタン類は本体右側に電源。左側に音量調整ボタンを配置。SIMスロットはトレー式で、電源ボタンの上にレイアウトされている。SIMスロットはnanoSIM×2の構成で、片方はmicroSDとの共用となる。そのためSIMを2枚装着するとmicroSDカードは使用できないが、DSDV(デュアルSIM、デュアルVoLTE)での運用が可能だ。対応するLTEバンドは、1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28/38/39/40/41、そしてTDD-LTEも4バンドと幅広い。国内3キャリアで使用できるほか、海外で使っても通信速度のポテンシャルを十分発揮できる。

本体左側面のボリュームボタン

SIMとmicroSDは一緒のトレーを使用している

 充電などに使用するUSB端子は本体底面にあり、ポート形状はmicroUSB。最近はType-Cが一般的となっているので残念なポイントだ。ただし、付属の充電機を使うと5分間で2時間分の高速充電に対応した「VOOC FLASH CHARGE」が利用できる。

USB端子はmicroで、イヤホンジャックも装備

明るくて2眼のレンズは
オートでも高画質な写真を撮れる

 カメラはデュアルレンズを搭載。1600万画素と2000万画素の組み合わせで、どちらもF1.7と明るいレンズを採用している。通常は16000万画素のセンサーを使用し、暗い環境では2000万画素のセンサーを使用する。

インカメラは2つのセンサーを搭載し、明るさに応じて自動で切り替わる

 ただし、2000万画素側のセンサーはソニー製のIMX519になっており、前モデルと比べ7.7%ほど大きくなっている。一般的にはセンサーサイズが大きいほうが高画質化を期待できるので、大きなアドバンテージといえるだろう。

 以下は「R15 Pro」で撮影した作例で、基本的にはオートで撮影している。AIによるシーン判定機能を搭載しており、シーンにあった設定を自動でしてくれるので、シャッターを押すだけで適切な写真に仕上げてくれる。色作りも全体的に自然な色合いで、ビビッドすぎるということもない。

※作例は原寸大で掲載しています。データ通信量にご注意ください。

白とびや黒つぶれがあまりなく明暗差がしっかりでている

噴水の水しぶきもちゃんととらえている

ポートレートモードで背景ボカシを使ったマクロ撮影

屋内の照明に引っ張られず、ホイップクリームの白などがちゃんと描かれている

夜景は手ぶれが目立つほか、ノイズも若干気になる

 OPPOといえば、インカメラによるセルフィーにも注力している。インカメラは2000万画素と高解像度で撮影可能だ。さらにビューティー機能も前モデルからアップしており、顔の計測ポイントが200ヵ所から296ヵ所まで増えているため、より自然な仕上がりになっている。また、複数人での撮影時も最大4人まで認識してそれぞれの顔にあった処理を行なってくれるので、誰かひとりだけ美肌になってしまって気まずい、という状況にはならないだろう。

インカメラではリアルタイムで画像を合成するARステッカー機能を装備

AIビューティー機能とARステッカーの同時利用も可能

 OSはAndroid 8.1を独自にカスタマイズした「ColorOS 5.1」を採用。一般的なAndroidのように画面下部にホームボタンや戻るボタンを配置したインターフェースだけでなく、iPhone Xのような画面下部からスワイプして操作するインターフェースにも変更可能。操作パターンは複数用意されており、ユーザーが好みで選べるようになっている。

 ほかにはおサイフケータイ機能も搭載し、現時点ではモバイルSuicaや楽天Edy、QUICPayなどが対応予定とのこと。

一般的なAndroidのインターフェースも利用可能

ホームボタンなどを表示しないモードでは、画面下部にラインが入りどのあたりをスワイプすればいいかわかりやすい

3本指スワイプで画面分割など独自の操作方法も多い

画面分割時は通知領域が解除ボタンになるなど、ノッチを活かしたデザインも備えている

ナビゲーションキーのジェスチャーは複数のパターンから選択可能

おサイフケータイ機能を搭載しており、モバイルSuicaなどが利用できる予定

 スペックを見ると、CPUはSnapdragon 660を搭載し、メモリーは6GB。内蔵ストレージは128GB。CPUに関しては前モデルの「R11s」と同じだが、メモリーと内蔵ストレージについては増量しており、ミッドレンジながら画面やアプリの切り替え、スクロールなどストレスなくサクサクと動作する。

SNSなどのサービスを1台でふたつのアカウント運用ができる「アプリのクローン化」も搭載

ゲーム中に通知を表示しない内容にするなど、ゲーミングモードも利用できる

 各種ベンチマークの結果は以下の通り。最新のハイエンドモデルと比べるとやや劣るものの、1年から1年半ほど前のハイエンドモデルと同等のスコアを計測しているので、数年は問題なく使えそうだ。

AnTuTu Benchmark

Geekbench 4

3DMark

 そのほか生体認証は指紋だけでなく顔認証も搭載するなど、最近のスマートフォンのトレンドはすべておさえており、さらにSIMフリー端末ながらキャリアから販売される端末のスペックもしっかりとカバーしているのが「R15 Pro」の特徴。SIMフリー市場だけでなく、キャリアに向けてもOPPOの実力を見せつけるような挑戦的端末だ。

  R15 Pro R15 Neo(参考)
メーカー OPPO
ディスプレー 6.28型有機EL(19:9) 6.2型液晶(19:9)
画面解像度 1080×2280 720×1520
サイズ 75.2×156.5×8mm 75.6×156.2×8.2mm
重量 約180g 約168g
CPU Snapdragon 660 Snapdragon 450
内蔵メモリー 6GB 3 or 4GB
内蔵ストレージ 128GB 64GB
外部ストレージ microSDXC(最大256GB)
OS ColorOS 5.1(Android 8.1)
対応バンド LTE:1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28
/38/39/40/41
W-CDMA:1/2/4/5/6/8/19
DSDS ○(DSDV)
VoLTE
無線LAN IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応)
カメラ画素数 リア:16メガ+20メガ
/イン:20メガ
リア:13メガ+2メガ
/イン:8メガ
バッテリー容量 3430mAh 4230mAh
FeliCa ×
防水 ○(IPX7) ×
カラバリ レッド、パープル ダイヤモンドブルー、ダイヤモンドピンク

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