山根博士の海外モバイル通信

プログラミングドローンで盛り上がる韓国のスタートアップ (1/2)

文●山根康宏 編集●ASCII編集部

2018年12月14日 10時00分

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韓国で盛り上がるスタートアップイベント

 各国でスタートアップが次々と起業される中、韓国でもここ数年アイデアに優れた製品をグローバル展開しようとする企業が増えています。そんな韓国のスタートアップを集めたイベント「MIK」(Made In Korea)が韓国で開催されましたが、2回目となる「MIK 2018 SEASON2」が12月5日にソウルの直下、ソンナム(城南)市で開催されました。どのような出展があったのか、スマートフォンに絡む製品を中心にいくつか紹介しましょう。

韓国の気になるスタートアップのイベントを取材

数多くの韓国スタートアップが集結したMIK 2018

危険を音で通知してくれる
ウェアラブルデバイス

 ネックバンド型のヘッドセットに見える「Neck Band For Anyone」は、年配者など難視聴者が安全に外出できるように、危険を音で知らせてくれる製品です。バンドの左右にはスピーカーがあり、バイブレーション機能も内蔵。たとえば、右後方から自動車のクラクションが鳴った場合は、本体右側のスピーカーから音と振動でそちらに危険があることを通知してくれます。もちろんスマートフォンと接続して、着信通知もしてくれます。

ネックバンド型の補聴器ともいえる形状

 また台風や地震速報にも対応し、設定した距離内で災害が起きたときはそれも音で通知してくれるとのこと。補聴器では音だけが拡大されますが、これは振動もしてくれるため歩行中の危険をいち早く知れるわけです。アメリカや韓国では「NUGUNA Neckband」の名前で228ドルで販売されていますが、日本での販売も視野にいれたいとのことでした。

緊急速報にも対応。設定アプリはすでに日本語対応

レゴ互換のプログラミングロボット

 CUBROIDの「Cording Block」はその名の通り、小型の立方体の形をしたブロックをくみ上げてロボットを作ることができる学習ロボット。Bluetoothを内蔵して他のセンサー内蔵ブロックをコントロールする「マスターブロック」を中心に、モーター、LEDセンサー、動態感知センサー、タッチセンサー、音感知センサーなどを内蔵した立体ブロックが用意されます。

 それぞれをレゴを組み立てるようにつなぎ合わせ、タイヤやダミーブロック(動作やセンサー非搭載)、本物のレゴブロックを接続して好みの形に組み立てることができます。

立方体のブロックで動くロボットを作れる

 プログラミングはアプリ上でブロックをドラッグ&ドロップで並べ、それぞれの動作もアイコンから選んでブロックに重ね合わせるだけ。USBケーブルでマスターブロックにプログラムを転送すれば、あとは「障害物を避けて進むロボット」や「音のパターンに反応してLEDライトが光るロボット」などを組み立てることができます。

 この手の製品は中国のスタートアップから類似品が出ていますが、CUBROIDの長所はブロック間の接続にケーブルは不要で、プログラミングのプラットフォームも用意しているところとのこと。現在は6~8歳の児童をターゲットにしていますが、より低年齢の4歳児くらいでも使えるようなプログラミングも開発しているそうです。

プログラミングは簡単。タッチセンサーを押すとLEDライトが付くプログラムをデモ

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