ドコモ新料金 実質値上げになるケースも

文●山口健太

2019年04月23日 09時00分

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 4月15日、NTTドコモが新料金プラン「ギガホ」と「ギガライト」を発表しました。2018年10月に予告していた「2〜4割程度の値下げ」を実現したプランです。ドコモは「シンプルな2択・最大4割おトク」をうたうものの、ネットでの反応は「言うほどシンプルでもお得でもない」との声が多いようです。本当に4割も値下げされたのでしょうか。

■値下げと同時に「アップセル」を狙う

 ドコモの新料金プランは、30GBの「ギガホ」と7GBまでの段階制「ギガライト」の2択になり、必要に応じて音声かけ放題のオプションを加える形になりました。選択肢が大きく絞り込まれたという意味では、たしかにシンプルです。

30GBの「ギガホ」は2年契約時に月額6980円(3回線以上の家族割引で5980円)

 大容量と段階制という2プラン構成はauやソフトバンクに似ていますが、その中身は違います。auの段階制プランは20GB、ソフトバンクは50GBまで使えるのに対し、ドコモのギガライトは7GBまでと上限が低いのです。

7GBまでのギガライトは2年契約時に月額2980円から(3回線以上の家族割引で1980円から)

 ギガホでは上限の30GBを超えても最大1Mbpsで通信できる新たな特徴が加わりましたが、ギガライトでは7GBを超えても128Kbpsのままです。なるべく多くのユーザーをギガホに誘導する「アップセル」がドコモの狙いといえそうです。

 一方、3回線以上で月額1000円引きとなる新たな家族割引「みんなドコモ割」では、各自がギガホかギガライトを選べるようになり、シェアパックよりも分かりやすくなりました。

3回線以上で月額1000円引きになる「みんなドコモ割」

 ドコモでは家族3回線以上で使っているユーザーが7割を占めているとのことから、分かりやすい新料金プランにより、さらに家族を取り込みたいという意図がうかがえます。

 ドコモはこうした仕掛けを新料金プランに盛り込むことで、2〜4割の値下げによって受けるダメージを最小化しつつ、逆にチャンスに変えようという姿勢がうかがえます。

 ただし、ドコモの新料金プランは必ずしも「シンプルでおトク」とはいえないケースもあります。

■実質値上げになるケースも

 既存ユーザーが注意したいのは、「2〜4割の値下げ」が月々サポートやdocomo withを考慮しない正規料金との比較である点です。

 たとえば筆者が契約しているプランは、20GBのウルトラデータLパックと5分かけ放題、SPモードで8000円になり、約2900円の月々サポートを引いた5100円を毎月支払っています。

 これに対して、ギガホに700円の5分かけ放題を加えた月額料金は6980円になります。月々サポート終了後はギガホのほうが約1000円安くなるものの、毎月1500円引きのdocomo withなら6500円で済むのは微妙なところです。

従来料金との比較では月々サポートやdocomo withを考慮していない

 また、月々サポートやdocomo withによる新規契約は5月31日に終わることから、夏モデルのスマホからは端末代金が上がることが予想されています。何らかの割引が検討されているとはいえ、月々サポートのように大幅な割引は期待できないようです。

 最新のスマホに買い換えたい人にとって、新料金プランは家族割などを活用しなければ実質値上げになる場合があるというわけです。そこで期待したいのが、dポイントを利用した還元策です。

■キャッシュレスに絡めた還元策に期待

 ドコモは新料金プランと同時に、最大7%還元の「dポイントスーパー還元プログラム」を発表しました。

新料金プランと同時に発表した「dポイントスーパー還元プログラム」

 dポイントやdマーケットは誰でも利用できるものの、この還元プログラムではdカードによるドコモ料金の支払いやプラチナステージで還元率が上がるなど、ドコモユーザーだけのメリットがしっかり含まれています。

 従来のような端末割引やキャッシュバックがなくなったとしても、ドコモ回線を使いながらドコモ経済圏でdポイントを貯めたほうがトータルではお得になる。そう考える人を増やしていくことが、ドコモの目論見といえそうです。

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