松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析

アップルがiPad体験を再定義した2019年 (1/4)

文●松村太郎 @taromatsumura

2019年10月23日 16時00分

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 2019年を総括するには早すぎるかもしれませんし、アップルの例年のスケジュールを考えるともういくつかの新製品が出てきそうですが、今年はとにかく「iPadイヤー」だったな、という印象です。

 最も大きなトピックはやはり、iOSから分離されたiPadOSの登場。もちろんベースとなっているのはこれからもこれからもiOSですが、Macのセカンドディスプレー化、USBメモリなどの外部ストレージへの対応、マルチタスク強化、マウスのサポートなど、確実にiPadという存在を、タブレット(でかいスマホ)から、コンピュータへと再定義しました。

 新製品も全機種に登場しそうです。

 WWDC前の5月には、iPad Air(第3世代)とiPad mini(第5世代)が、それぞれA12 Bionicチップを搭載して登場しました。しかもiPad Airは10.5インチiPad Proを引き継ぐ形で、Apple PencilとSmart Keyboardに対応。iPad miniもApple Pencilをサポートしました。

 また9月のiPhoneイベントでは、10.2インチへとサイズアップしたiPad(第7世代)が登場しました。これまで通りApple Pencilをサポートしつつ、ボディサイズを上位モデルの10.5インチiPad Air、旧10.5インチiPad Proとそろえることで、同じSmart Keyboardを取り付けられるよう工夫しました。

 残る製品は2018年10月にフルモデルチェンジしたiPad Proシリーズですが、こちらは原稿執筆時点ではまだ何の動きもありません。しかしこれだけiPadに力を入れている2019年ですから、きっとA13世代にプロセッサをアップグレードし、カメラを強化したiPad Proシリーズが登場するのではないか、と期待しています。

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