主要格安SIMの料金表（今回は音声SIM）とともに、格安SIM、SIMフリースマホなどの1週間の動きをまとめてお届けしている本連載。先週はLINEモバイルが新プランを発表。カウントフリー部分がオプション化されたが、Instagramの扱いなどで実質的な値上げ。また、mineoに大規模障害発生、楽天モバイルの自社回線サービスのプラン発表は3月3日、など。

発表会では本田翼さんがLINEモバイルの新プランとキャンペーンをアピール

LINEモバイルが新プランを発表も
Instagramのカウントフリーを含め、実質値上げ

　ソフトバンク傘下でありながら、ドコモ／au／ソフトバンクの3キャリアのMVNOとして、好調を維持するLINEモバイル。そのLINEモバイルが新プランを発表。2月19日から提供を開始する。

Instagramをカウントフリーにするには一番上位のオプションが必要に

　新プランの料金は上の写真のとおりだが、最も安価なプランは500MBに。そして、3GB／6GB／12GBと4プラン構成になった。また、LINEモバイルの売りと言えば、LINEをはじめとする主要SNSの通信量がカウントされない点だが、これは継続しつつもオプションとしての提供に変更。LINEのみの「LINEデータフリー」は無料で、LINE＋Twitter、Facebookの「SNSデータフリー」は月280円（以下、すべて税抜）、ここまでの3つに加え、InstagramとLINE MUSICが利用できる「SNS音楽データフリー」は税抜月480円となる（500MBプランは「LINEデータフリー」のみ追加可）。

　ここで注意が必要なのがInstagram。従来プランでは「コミュニケーションフリー」にInstagramが含まれていたが、今回は最上位の「SNS音楽データフリー」の選択が必要。「コミュニケーションフリー」の3GBは月1690円だったのに対し、新プランの3GBに「SNS音楽データフリー」をプラスすると、月1960円。実質的に値上げとなる（「3GB＋SNSデータフリー」も月1760円）。従来プランは受付終了になるが、そのまま利用も可能ということで、現時点で満足しているユーザーは、新プランへの移行は要検討と言えそうだ。

3GB以上のプランで2ヵ月無料などのキャンペーンも

mineoで大規模障害、データと音声の両方で約5時間不通

　人気格安SIMのmineoに11日、大規模な障害が発生した。mineoはドコモ／au／ソフトバンクの3社のネットワークを用いているが、障害が発生したのはそのすべてで、データ通信のほか、音声通話も全国的に利用できない状態に。使えない時間は11日19時34分から、翌日0時10分頃までの5時間弱に渡った（au網のAプランは11日23時20分頃まで）。

楽天モバイル、自社回線サービスの料金発表は3月3日
サービス開始は4月上旬を予定

　楽天は、2019年決算説明会の場で、同社トップの三木谷浩史氏から、楽天モバイルの自社回線サービスについて、料金プランを3月3日に発表することが公表された。現時点では「無料サポータープログラム」として、実質的なテストユーザー向けのサービスが展開されているが、正式サービスは4月上旬を予定している。

楽天 三木谷氏

　では気になる料金プランの中身だが、三木谷氏は「日本の携帯料金が高いこととともに、データ通信の利用量も先進国の中では少ない」「わかりやすい料金設定にしたいなと考えている」と基本方針も示した。どんなシンプルな料金になるか、期待が集まりそうだ。

Androidの父、アンディ・ルービン氏のEssentialが終焉
Essential Phoneのサポートも終了予定

　Android社を起業し、グーグルによる買収後は同社内でAndroidの開発を主導するなど、“Androidの父”として知られるアンディ・ルービン氏。同氏がグーグルの退社後に創業したEssential社で開発され、2017年秋に発売されたのがAndroidスマートフォン「Essential Phone PH-1」だ。そのEssential社が終了することが発表された。

日本でも販売されたEssential Phone

　チタン素材の活用や拡張端子の存在など、各所にこだわりが見られつつも当初は苦戦したが、値下げ後は人気も上昇。技適も取得し、日本向けの販売や一部MVNOによる取り扱いも行なわれた。

　素に近いAndroidである点も特徴の1つで、Android 10もグーグルによるリリース直後に提供されるなど、まだまだ現役で利用できる端末だったが、Essential社の終焉で、サポートも終了と発表されている。また、第2弾端末らしき試作品が公開されたこともあったが、グーグル時代のセクハラ疑惑で同氏（および多額の退職金を支払ったグーグル）への逆風が強く吹く中、実際にリリースされることはなくなりそうだ。

人気の音声通話付きSIMの料金表（税抜）
（データ専用SIMは過去の分をクリック）

^{※1：12～13時、18～19時は最大300kbps
※2：楽天会員は1年間、月1500円が割引される
※3：「スマホプランデータ増量キャンペーン」適用時（通話オプション追加が条件で1年間適用）。以降はそれぞれ月3GB、月9GB、月14GB
※4：「データ増量無料キャンペーン2」適用時（1年間は無料で適用、以降は月500円）。非適用ではそれぞれ月3GB、月9GB、月14GB
※5：新規契約時または契約変更時に6ヵ月間、月700円が割引される。
※6：au網を用いたサービスは基本的にいずれも直近3日の通信量が6GBを超えた場合の通信速度の制限がある}