レビュー:StuffIt Deluxe 12 英語版 (2/2)

文●倉田吉昭

2008年01月14日 10時00分

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圧縮率を比較してアドバンテージを探る


 本バージョンで対応したMP3やPDFといったファイルの再圧縮はどの程度有効なのだろうか。OS X標準装備のZIPと比較してその実力を検証した。

                                 
ソフト 圧縮にかかった時間 圧縮後のサイズ 圧縮率
AAC(11項目、72.9MB)
StuffIt Deluxe 11 4分52秒 72.5MB 1%
StuffIt Deluxe 12 4分30秒 72.5MB 1%
Mac OS X 標準 ZIP 32秒 72.2MB 1%
MP3(51項目、142MB)
StuffIt Deluxe 11 7分16秒 139.1MB 2%
StuffIt Deluxe 12 11分15秒 127.8MB 10%
Mac OS X 標準 ZIP 1分4秒 138.9MB 2%
JPEG(36項目、97.6MB)
StuffIt Deluxe 11 12分1秒 75.4MB 23%
StuffIt Deluxe 12 13分4秒 75.4MB 23%
Mac OS X 標準 ZIP 41秒 97.5MB 1%
PDF(2項目、8.3MB)
StuffIt Deluxe 11 21秒 6.8MB 19%
StuffIt Deluxe 12 1分25秒 4.1MB 49%
Mac OS X 標準 ZIP 4秒 6.9MB 17%
AAC/MP3/JPEG/PDFのファイルそれぞれをDropStuff 11/DropStuff 12/OS標準のZIP圧縮で比較した。MP3やPDFファイルにおいて、本ソフトはほかのソフトを上回る圧縮率を見せたが、圧縮にかかる時間は非常に長い。なお、テストではメモリー容量1GBのPowerBook G4 1.33GHzを使用し、「StuffIt Deluxe」は、StuffIt X形式で圧縮。圧縮レベルは「Better Compression」を選択した

 効果が顕著に表れたのはPDF。MP3でもStuffIt 11やOS XのZIPに比べて5倍の圧縮率だ。ただし、圧縮時間はZIP圧縮と比べると大幅にかかる。せっかくの高圧縮率も、時間との兼ね合いを考えると微妙なところだ。ファイルを再圧縮する場合は、メールでの送受信かバックアップのどちらかが主流になるだろう。もし、バックアップに使うなら「Archive Manager」のスケジュール機能を使い、夜間に圧縮するなどの工夫をするといい。


【Conclusion】
○  JPEGやMP3ファイルなど非可逆圧縮フォーマットをさらに圧縮できる。アーカイブ内の画像サムネール表示やバックアップアーカイブの作成など機能が多い。

×  圧縮速度が遅く、Quick Lookで圧縮内容を確認できない点が不満。Windowsとのやり取りで日本語のファイル名が文字化けする問題が解決していない。

(MacPeople 2008年2月号より転載)


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