さて肝心の5G通信だが今回は残念なことに試すことができなかった。メーカーから借りた端末で5G通信を試すために、私物のSIMカードを4G契約から5G契約に変更したのだが、auのホームページで3月末予定の5G対応エリアとされている「埼玉県さいたま市中央区新都心」近辺を歩き回ってみたが、5Gの電波をつかむことはできなかった。
5Gの電波を探し求めて歩き回っている途中で、さいたま新都心のヨドバシカメラのauコーナーに立ち寄ってみたのだが、ここでは「2020年4月末時点の5G対応エリア」と、auのホームページとは異なる日付で案内されていた。当日はまだ電波が出ていなかったのかもしれない。
10倍超解像度ズームは
21インチディスプレーでも鑑賞に耐える画質
Galaxy S20の背面カメラは、12MP超広角(F2.2、1.4μm、約120度)、12MP広角(F1.8、1.8μm、約79度、光学式手ぶれ補正)、64MP望遠(F2.0、0.8μm、約76度)のトリプル構成だ。
ユニークなのが、最高解像度の64MPイメージセンサーが望遠カメラに搭載されており、また広角カメラが79度、望遠カメラが76度と視野角にほとんど差がないこと。
つまりGalaxy S20の望遠カメラは、広角領域での超高解像度化、高倍率デジタルズーム領域で実用的な解像感を得るために搭載されているわけだ。
まずは広角領域で、望遠カメラ(64MP)と広角カメラ(12MP)の画質を見比べてみると、解像感は望遠カメラ(64MP)のほうが明らかに上だ。
もちろん暗めのシチュエーションではピクセルサイズが大きく、レンズが明るい広角カメラ(12MP)のほうが有利だが、十分な光量があるならここぞというときは望遠カメラ(64MP)を積極的に使っていきたい。
今回最も驚かされたのが、3倍ハイブリッド光学ズームと10~30倍超解像度ズームの画質の良さである。
3倍ハイブリッド光学ズームは43インチディスプレーでも解像度の劣化はほとんど感じられず、超解像ズームの30倍はさすがに塗り絵っぽいが、10倍なら21インチディスプレーであれば十分鑑賞に耐える。
光学ズームレンズではなく、64MPという超高解像度のイメージセンサーで超高倍率を実現しているのは面白いアプローチだ。
Galaxyシリーズで定評のあるナイトモードについてはGalaxy S20 5Gでも健在。今回は筆者の仕事場の43インチディスプレーを点けた状態で撮影したが、その明かりだけで部屋の隅々までくっきりと記録できた。
また普通ならディスプレーの画面が白飛びしてしまうところ、マウスカーソルやアイコンまでくっきり写っている点は特筆に値する。たくさんのLEDで彩られた街の夜景を撮影する際でも、ほとんど白飛びすることはないはずだ。
一世代前のゲーミングスマホを大きく凌駕する
高いパフォーマンスを体感
最後にGalaxy S20 5Gのパフォーマンスを見てみよう。総合ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは558858、CPUベンチマーク「Geekbench 5」の「Multi-Core Score」は3239、3Dベンチマーク「3DMark」の「Sling Shot Extreme ? OpenGL ES 3.1」のスコアは7259という結果だった。
前回レビューしたGalaxy Z FlipのAnTuTu Benchmarkの総合スコアが489061だったので、Galaxy S20 5GはGalaxy Z Flipの約1.14倍のパフォーマンスを備えていることになる。
ちなみにゲーミングスマホ「ROG Phone 2」のAnTuTu Benchmarkの総合スコアはランキングで507284。Galaxy S20 5Gは一世代前のゲーミングスマホすら大きく上回るパフォーマンスを発揮してくれるわけだ。
すぐにS20をゲットして
通信インフラの進化に立ち会うのだ!!
肝心の5G通信の速度を体験し、お伝えできなかったことは残念だが、現時点での5Gサービスは見切り発車でスタートしたものだ。とは言え、すでにニーズが生まれている以上、通信網の5G化が進んでいくのは必然であり、5G端末を持っていればその真価をいち早く体験し、恩恵を受けられ、普及度合いを肌で感じられるわけだ。
通信インフラの進化に立ち会える機会などめったになく、また端末自体は着実に進化を遂げているのだから、スマホ好きなら5G対応端末を買わない理由はないのだ!!