停波が近づいてきた3G回線のケータイから乗り換えるなら4Gケータイ? 5Gスマホ?

文●村元正剛(ゴーズ) 編集●ASCII

2022年08月26日 11時00分

 今年の3月31日にKDDI(au)の3Gサービスが終了しました。2024年1月にはソフトバンクが、2026年3月にはドコモも3Gサービスを終了することが決まっています。現在、3Gのケータイ(ガラケー)を使っている人は、それまでに4Gまたは5Gに対応する機種に乗り換える必要があります。

 ドコモの3Gケータイを使っている場合、「まだ3年以上使えるから、あわてる必要はない」と思うかもしれません。しかし、利用環境によっては、3Gの停波を待たずに、3Gケータイが使えなくなる可能性があります。ドコモは現在、ネットワーク設備の老朽化に伴う設備集約を進めており、2001年から2006年にかけて発売された「FOMAプラスエリア非対応」の機種は、2022年1月以降、一部エリアで通話・通信が利用できなくなっています。

 現在、音声通話には主に4Gが使われていて、「VoLTE」という3Gよりも高音質の通話サービスを利用できます。データ通信においても3Gよりも4Gや5Gのほうが高速で便利であることは言うまでもありません。

 本記事を読まれている方の多くは、すでに4Gまたは5G対応のケータイやスマホをお使いだと思いますが、シニア世代を中心に、3Gケータイを長く使い続けている人が少なくありません。ご両親がお使いの機種を確認して、3Gケータイを使っていたら、早めに4Gまたは5Gの対応機種に変更することをオススメしましょう。

ケータイかスマホ、どちらを選ぶべきか?

 3Gケータイからの機種変更にあたっては、まず「ケータイにするか? スマホにするか?」を決める必要があります。

3Gケータイから機種変更する際は、4Gケータイだけでなくスマホも視野に入れよう

 現在、販売されているケータイは、全機種が4Gに対応しています。3Gケータイと同じように操作でき、3Gケータイよりも通話音質が向上し、データ通信速度が速くなることが利点。主な用途が通話とメールで、使い慣れた操作性を重視するのであれば、「4Gケータイ」を選ぶのが得策です。

 3Gケータイでウェブサイトを見たり、写真を撮ったり、おサイフケータイを使ったりと、通話とメール以外の機能も使っているのであれば、“スマホデビュー” を検討すべきです。スマホは、ケータイよりも画面が大きく、情報が見やすいことが利点。多くの人が連絡手段として使っている「LINE」を使えて、「d払い」「au PAY」「PayPay」などの便利な決済サービスも利用できます。

 “人生100年”と言われる時代ですから、スマホを始めるのに早い、遅いはありません。「せっかくだから、スマホを始めてみない?」と提案してあげるのもいいでしょう。なお、現在販売されているスマホのほとんどは5Gに対応し、4Gよりも速い通信速度でインターネットやメールを利用できます。

4Gケータイに乗り換えるなら
「arrows ケータイ ベーシック」がオトク

 4Gケータイへの乗り換えを検討している人におすすめしたいのがFCNT製の「arrows ケータイ ベーシック F-41C」。5月13日にドコモから発売された最新機種ながら、1万4850円(ドコモオンラインショップ)で購入できます。

約3.4型の画面が見やすい「arrows ケータイ ベーシック F-41C」

 arrows ケータイ ベーシック F-41Cは、通話やメールを中心に使う人に向けて、機能を絞り込むことで低価格を実現させたモデルです。おサイフケータイやワンセグは搭載されておらず、なんとWi-FiやBluetoothも省かれています。操作がわかりやすいことに加えて、「勝手にWi-Fiがオンになって、電池を消耗してしまう」といった心配もなくなります。

 過剰な機能がない反面、基本機能については、細かい使い勝手にまで配慮されています。まず、横幅が約51mmなので、手が小さめの人でも持ちやすいことが利点。ヒンジの左側にあるボタンをカチッと押すだけでパカッと開けるので、かばんを持った状態で電話がかかってきたとしても、あわてずスマートに応答できます。

サイズは約113×51×15.8mmで、重さは約132g。折りたたみ時は手にひらに収まるほどコンパクト

ヒンジの左側のボタンを押すだけでパカッと開く

 電話には、環境に合わせて相手の声を聞こえやすくする「はっきりボイス」、年齢に合わせて高音部を調整する「あわせるボイス」など、FCNTならではの音質調整機能が搭載されています。マスク着用を求められることが多い昨今の時勢に合わせて、相手がマスクを着けていても、相手の声を聞き取りやすくする「マスク通話モード」も搭載されています。実際の通話で試してみたところ、マスクのせいでこもってしまう声が、聞き取りやすい明瞭な声になることを実感できました。

通話音声を聞こえやすくするFCNTの独自機能を搭載

「マスク通話モード」は通話中にオン・オフの操作ができる

 そして、この機種の最大の利点といえるのが「迷惑電話対策機能」。これをオンにしておけば、電話帳に登録していない番号から電話がかかってくると、特別な着信音が鳴り、発信者には通話を録音する旨のメッセージが流れます。録音を恐れて発信者に電話を切ることを促せますし、電話に応答したとしても、通話内容が自動で録音されるので安心。高齢の両親などに使わせていた場合、家族があとから通話内容をチェックすることができます。

電話帳に登録していない番号からかかってきた場合は、このように表示されて、発信者には「録音する」というメッセージが流れる

録音された通話は「迷惑メモリスト」に保存され、あとから確認できる

 arrows ケータイ ベーシック F-41Cは、防水(IPX5/IPX8)・防塵(IP6X)に対応し、外装ケース(側面と背面)は抗菌・抗ウイルス仕様になっています。さらに、米国国防総省の資材調達基準であるMIL規格の14項目の耐久性テストもクリアしています。安心して長く使い続けられること請け合いです。

初めてのスマホには「arrows We」が最適

 3Gケータイから乗り換えて、初めてスマホを使うのであれば、必要十分な機能を備えていて、なおかつ使いやすい機種を選びましょう。2021年12月に3大キャリアが発売した「arrows We」は、スマホ初心者から標準的なユーザーに向けた、言うなれば“誰でも使いこなせる”スマホ。すでに100万台を超える大ヒットを記録しており、安全かつ安心できる選択肢と言えるでしょう。

5.7型のディスプレーを搭載するarrows We。サイズは約147×71×10.2mmで、重さは約172g

 arrow Weはお手頃な価格も魅力。ドコモ版は2万2000円、au版は2万6180円、ソフトバンク版は2万7360円(いずれも各社オンラインショップの価格)と、2万円台で購入でき、店舗や購入条件によっては、さらに割引が適用されることもあります。

 arrows Weは5.7型の液晶ディスプレーを搭載しています。ケータイから乗り換えた場合、非常に大きく見やすいと感じる画面サイズです。しかし、昨今のスマホの中では比較的コンパクトで、持ちやすく、片手でも操作しやすいことが利点。安全に使うための指紋センサーは背面に搭載。左右どちらの手で持っても、人差し指を当てやすい位置にあるので、初めての人でもスムーズに使いこなせます。

指紋センサーは、スマホを手にしたときに人差し指を当てやすい位置にある

 高齢の両親に使わせる場合に便利なのが「シンプルホーム」。アイコンの文字が大きく表示されるので、初めてスマホを使う場合でも迷わず操作できること請け合いです。ホーム画面には3つの連絡先を登録できる「短縮ダイヤル」があります。あらかじめ家族の連絡先を設定しておけば、簡単に電話をかけたり、メールを送信したりできるようになります。

初めてスマホを使う場合は、「シンプルホーム」に切り替えるのがオススメ

 arrows ケータイ ベーシック F-41Cと同じようにarrows Weにも「迷惑電話対策機能」や「マスク通話モード」が搭載されています。さらに、会話の内容から詐欺に関するキーワードを検出し、相手に警告して、自動で通話内容が録音される「還付金詐欺対策機能」や、ブラウザーを使ってウェブサイトにアクセスしている際に、そのサイトがフィッシング詐欺サイトであるおそれがあると判定されると警告が表示される「フィッシング詐欺警告機能」も備えています。

「迷惑電話対策機能」は「arrowsオススメ機能」から設定可能。「還付金詐欺対策機能」は「迷惑電話対策機能」をオンにするだけで有効になり、「フィッシング詐欺警告機能」は設定不要で有効

 ケータイからスマホに乗り換えると、おのずと用途が増えがちですが、4000mAhの大容量バッテリーを内蔵しているので、1日で電池がなくなる心配はほぼ無用。カメラは広角とマクロのデュアルレンズカメラを搭載し、自動でよりきれいな画質に補正される「Photoshop Express」モードも楽しめます。

「Photoshop Express」モードで撮影すると、撮影後すぐに写真が補正されて保存される。保存後に「Photoshop Express」アプリで補正することも可能

 防水(IPX5/8)と防塵(IP6X)に対応しているので、炊事や洗濯、庭仕事をしているときにも安心して使えます。泡タイプのハンドソープで洗うこともでき、アルコール除菌もできるので、感染症対策も講じられます。さらに、1.5mの高さから26方向でコンクリートに落下させる試験をクリアしており、画面が割れにくいことも利点。安心して長く使い続けられる仕様と言えます。

「おサイフケータイ」に対応しているので、SuicaやWAONなどの電子マネーを使うことも可能。現金を持ち歩かずに済むので、シニアにとっても安全かつ便利だ

【番外編】スマホを初めて使うシニアには
「らくらくコミュニティ」もオススメ

 ドコモの「モバイル社会研究所」が2022年4月に発表したデータによると、2022年1月時点でのスマホ所有率は60代は91%、70代は70%に達しています。長く3Gケータイを使い続けているシニアの中には「スマホは難しい」と思っている人が少なくないようですが、実際にはすでにシニアの多くがスマホを使いこなしているのが現実。スマホへの乗り換えに合わせて、各キャリアが実施するスマホ教室に参加して、使い方を教わることもできます。

 FCNTは「らくらくコミュニティ」というSNSを運営しています。シニアの利用も多いSNSで、ほかのユーザーと交流して、趣味の話題など、さまざまな情報を得ることができます。arrows WeなどFCNTのスマホからは簡単にアクセスできるようになっていて、この「らくらくコミュニティ」の利用を通して、スマホの使い方を習得する人も少なくないようです。親の3Gケータイをarrows Weに機種変更した場合は、「らくらくコミュニティ」の利用登録までは手伝ってあげましょう。

シニア層にも人気のSNS「らくらくコミュニティ」をすぐに始められることもFCNTのスマホの利点

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