スマートフォンの弱点として常につきまとう「スタミナ」。各社の夏モデルではバッテリー容量が大きくなっただけではなく、省エネ設定に独自の工夫を凝らした機種が多くなった。
とはいえ、XiやWiMAXといった高速通信への対応、新CPUの採用、大画面化などと、バッテリーの持ちが悪くなる方向にも同時に進化してしまっている。公式スペックだけではわからない、スマホの実測でのスタミナを見るため、最新スマホ6機種を用意して、比較した。
大容量電池、小型スマホ、大画面……
果たして長持ちする機種とは?
今回用意したのはNTTドコモから4機種、auとソフトバンクから1機種ずつだ。いずれも人気モデルなので、細かな説明は不要だろうが、簡単に紹介していこう。
●夏モデル最大の2100mAhのバッテリーを搭載
ドコモ「GALAXY S III SC-06D」
●3.7型のコンパクトなXi対応スマホ ただしバッテリーは小さめ
ドコモ「Xperia SX SO-05D」
●クアッドコアCPU、国内初搭載のハイスペック機
ドコモ「ARROWS X F-10D」
●5インチの大画面搭載モデル
ドコモ「Optimus Vu L-06D」
●画面サイズとバッテリー容量のバランスが良い
au「HTC J ISW13HT」
●独自の省エネ機能「エコ技」に注目
ソフトバンク「AQUOS PHONE Xx 106SH」
まずは、6機種のスタミナ関連のスペックを以下にまとめた。
GALAYX S III | Xperia SX | ARROWS X | Optimus Vu | HTC J | AQUOS PHONE Xx | |
---|---|---|---|---|---|---|
バッテリー容量 | 2100mAh | 1500mAh | 1800mAh | 2000mAh | 1810mAh | 1900mAh |
省エネ機能 | ○ | × | ○ | ○ | × | ○ |
Qi対応 | × | × | ○ | × | × | × |
電池交換 | ○ | ○ | ○ | × | ○ | ○ |
画面 | 4.8型 | 3.7型 | 4.6型 | 5型 | 4.3型 | 4.7型 |
連続待受(3G) | 約400時間 | 約360時間 | 約560時間 | 約300時間 | 約310時間 | 約450時間 |
連続通話(3G) | 約500分 | 約350分 | 約420分 | 約340分 | 約560分 | 約520分 |
電池容量だけなら、前述のとおり、GALAXY S IIIがもっとも大きい2100mAh。続くのがOptimus Vuだ。最小は本体サイズがコンパクトなXperia SXで1500mAh。
Xperia SXはCPUこそGALAXY S IIIなどと同じだが、画面サイズが3.7型と小さいのは有利だろうと想像できる。このあたりがどう結果に反映されるのか、実は関係ないのかという点も気になるところだ。
他の注目ポイントでは非接触充電のQiに対応しているARROWS X。Optimus Vuは電池の交換ができないのがややマイナスかもしれない。ここで5機種のバッテリーを取り出して比較してみたところ、容量と電池のサイズは必ずしも比例していないことがわかった。
バッテリーの取り出し方も各機種で違うが、Xperia SXとARROWS Xは横から背面のカバーを外すタイプで外しやすい。他の機種はAndroidで多いカバーをベリベリと剥がしていくタイプで、カバーや爪を壊してしまわないか、少々怖い印象だった。