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【石野純也のソーシャルゲーム最前線-第2回-】

DeNA・守安氏に直撃!Mobageの未来とは?

文●石野純也

2012年10月26日 20時00分

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Mobageはソーシャルゲームに
特化したプラットフォーム


ケータイジャーナリスト・石野純也氏が、プラットフォーマーやゲーム運営会社にインタビューをしてソーシャルゲームの今後を占う本連載。インタビュー初回は、Mobageを運営するDeNAの代表取締役社長・守安功氏。ドコモの「dゲーム」とは競合しないのか、ソーシャルゲーム市場は飽和状態ではないのか、など気になるポイントを直撃した!(取材日時:2012年10月12日)

DeNA・守安氏に直撃!Mobageの未来とは?

▲守安功:1998年、東京大学大学院(工学系研究科航空宇宙工学)を修了し、日本オラクル株式会社に入社。1999年11月にシステムエンジニアとして、ディー・エヌ・エーに入社。2004年に携帯オークションサイト「モバオク」、2006年2月に「モバゲータウン(現:Mobage(モバゲー))」を立ち上げ、6月に取締役に就任。取締役兼COOや、取締役兼ソーシャルメディア事業部長兼COOを経て、2011年6月に株式会社ディー・エヌ・エー代表取締役に就任。

 無料のゲームとSNSを連動させ、モバイルに特化したことでユーザーを拡大してきたDeNAの「モバゲータウン」。2011年には名称を「Mobage」に変え、グローバルで統一したブランドを展開している。開設当初は単体で完結したゲームが多かったが、2009年秋ごろからソーシャルゲームの方向に大きく舵を切り、プラットフォームのオープン化にも踏み切った。現在では、GREEと並び、日本の2大ソーシャルゲームプラットフォームの一角と呼べる規模を誇る。

 スマートフォンの普及に合わせ、海外にも積極的に進出。App StoreやGoogle Playの上位にランクインするソーシャルゲームも生み出している。このMobageを運営するDeNAを率いているのが、創業者の南場智子氏の跡を継いだ、現・代表取締役社長の守安功氏だ。守安氏は、Mobageの舵取りをどのように行っているのか。また、ソーシャルゲーム業界はどのような方向に向かっているのか。これらの疑問を、直接、守安氏にぶつけた。

――そもそも、Mobageがソーシャルゲームに舵を切った理由は、どこにあったのでしょう。

守安氏:元々Mobageは、無料ゲームや、コミュニケーションで遊んでもらい、アバターで課金するというビジネスモデルでした。アバターは思いのほか、ユーザーのみなさんに使っていただけたこともあり、収益も拡大してきました。ただ、アバターだけだと、気に入ったものが見つかれば「これでいいや」となってしまう。一時期、そのタイミングがあり、収益もフラットになっていました。ゲームにおいても、何らかのものを作っていかなければいけないと思ったのはそのころです。

 同じタイミングで、Facebookなどでもソーシャルゲームが、グッと伸びていました。これが大きなトレンドになると見ていたので、まずゲーム会社と共同で、数タイトルをリリースしています。ここに、より注力しようということで、内製のチームで一気に6タイトルを作り、その後、サードパーティの皆様にも参画していただきたいということでオープン化もしています。最初に作ったタイトルの中には、後に爆発的にヒットした「怪盗ロワイヤル」もありました。

――ある意味、その都度トレンドを上手く取り入れ、今の形になったということですね。ただ、以前に比べ、コミュニティ色が薄くなってしまった印象を受けます。そうなると、独自にゲーム内のマッチングシステムを持てばいいとなり、Mobageとしての魅力が薄くなりませんか? 特にスマートフォンでは、App StoreやGoogle Playもあるため、コンテンツが配信しやすくなっています。

守安氏:ユーザーのみなさんにMobageを使ってもらう理由は、大きく2つほどあります。1つ目は、大前提ですが、ソーシャルゲームプラットフォームとして、いいゲームがあることです。どんどんいいゲームが出てくるという流れがあれば、ユーザーから支持され続けます。これは、他のプラットフォームと差別化を図るうえでの王道ですね。

 もう1つが、Mobageはソーシャルゲームに特化したプラットフォームという点です。確かにApp StoreやGoogle Playでもアプリは出せますが、単体としてその中で閉じたコミュニケーションになってしまいます。私共は、Mobage全体でバーチャルグラフを持っています。1つのゲームを遊ぶだけでなく、別のゲームを遊ぼうということもできます。コミュニケーションが広がるプラットフォームとして、バーチャルグラフを中心にしたソーシャルゲームを楽しめるわけです。

 ただ、おっしゃるように、若干Mobage全体の中でソーシャルゲームが強くなり、付随するコミュニケーションサービスが弱くなってきたという反省もあります。1つのゲームを遊んでいた人が、別のゲームを遊ぼうと思えるような、付随するコミュニティを付加していきたいと思っています。そういったサービスを、これから投入する予定です。

――一方で、続々とライバルもソーシャルゲーム事業に参入しています。直近だと、ドコモが「dマーケット」上で「dゲーム」を始めます。この件に関しては、どのように見ていますか。

守安氏:ドコモさんの件は、直接お話もしています。Mobageも既にドコモさんのiメニュー、dメニューで取り上げられていますし、今後もMobageを継続的にプッシュしていくことは行っていくと伺っています。また、dゲームはプラットフォームというより、大手のゲーム会社を中心に自分たちでソーシャルゲームを提供していくものなので、大きくはバッティングしないと考えています。

 業界全体で、ユーザーの利用環境を整備するための取り組みを進めています。そこにドコモさんのような大手が参入することは、今まで敬遠してソーシャルゲームを始めてもらえなかった人にも安心して遊んでもらえるきっかけにもなります。トータル的に、市場全体が活性化するのではと思います。

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