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【こどもにケータイを持たせる前に親として知っておきたい基礎知識-最終回-】

キャリアが提供しているフィルタリングサービスで
こどもをどこまで守れる?

文●mobileASCII編集部

2013年04月24日 20時00分

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フィルタリングサービスを利用すれば
スマートフォンは安全に使える?


キャリアが提供しているフィルタリングサービスでこどもをどこまで守れる?

こどもに持たせる携帯電話について考えていく本特集。第2回では、各キャリアが提供している“スマートフォンを安全に使うための対策”について見ていきましょう。

スマートフォンの安全対策は
“抜け道”を防ぐことがカギ

 前回は、キッズケータイ、キッズ向けスマートフォン、フィーチャーフォン、スマートフォンの順で安全性が高いことをご紹介しました。しかし、こどもの将来を考えて“あえてスマートフォンを与える”のも選択肢として十分に考えられます。ただし、スマートフォンが持つ良い面だけを安全に利用するために、リスク(デメリット)を最小限に抑える対策が重要になってきます。

 では、docomo、au、ソフトバンクは、リスク対策としてどのようなサービス/アプリを提供しているのでしょうか。各キャリアのフィルタリングサービスを機能別にまとめてみましたので、以下で見ていきましょう。

キャリアが提供しているフィルタリングサービスでこどもをどこまで守れる?

 Webサイトの閲覧やメールの送受信といった携帯電話の基本機能に対しては、各キャリアともフィルタリングサービスが用意されています。サービスの名称は異なりますが、フィーチャーフォンにも同様のフィルタリングサービスが提供されているのでご存じの方も多いでしょう。サービス内容こそ各キャリアによって多少異なるものの、いずれも「アダルト」「犯罪・暴力」「出会い系」「ギャンブル」などの有害サイトへのアクセス制限、出会い系サイトなどのURLを添付したメールを拒否してくれます。しかし、第1回でも触れたように、スマートフォンの場合、これらの対策に加えて、アプリのインストールや、Wi-Fi経由でのWebサイト閲覧に制限をかける対策も必要です。これらの機能に対しても、各キャリアが対策を提供しています。

 続いては、キャリアが提供するサービスで、それぞれどのような対策がとれるか、詳しく見ていきましょう。

各キャリアのフィルタリングサービスで
スマートフォンを安全に活用しよう

 各キャリアが提供しているフィルタリングサービスを、それぞれ詳しくご紹介していきます。すべて無料(オプションを除く)で利用できますが、なかには、事前の申込みや設定が必要なものもありますので、確認しておきましょう。

docomo

spモードフィルタ
●申し込み必要 ●事前設定必要 ●無料

 キャリア回線(3G/LTE)や「docomo Wi-Fi」を経由した、有害サイトへのアクセスを制限できるサービス。アクセス制限の対象となるカテゴリは、「不法」「主張」「アダルト」「出会い」「グロテスク」「セキュリティ」「ギャンブル」「コミュニケーション(SNS/ブログ/掲示板を含む)」「成人嗜好」「オカルト」の11種類。これらに加えて、制限するサイトやカテゴリを個別に設定できる「spモードフィルタカスタマイズ」(申し込み必要/事前設定必要/無料)をあわせて申し込めば、さらに安心です。

あんしんモード
●申し込み不要 ●事前設定必要 ●無料

「アプリ」のインストールや起動、「電話」の発着信、「Wi-Fi」経由でのインターネットアクセスを、まとめて制限できるアプリ。管理者であれば、設定内容を個別に変更できるため、こどもの年齢にあわせて制限の強弱を見直せます。

au

安心アクセス for Android
●申し込み不要 ●事前設定必要 ●無料

「Web」から「アプリ」まで制限できる、フィルタリングブラウザアプリ。他のブラウザの利用を制限し、同アプリをブラウザとして利用するため、通信方式を問わず、有害サイトへのアクセスをブロックします。ブラウザとしての機能のほか、「アプリ」の利用を制限することもできます。制限対象となるサイトやアプリは、個別で設定できるほか、学年別の制限レベルも用意されているので、悩む心配がありません。

SoftBank

スマホ安心サービス
●申し込み必要 ●事前設定必要 ●無料

「小学生」「中学生」「高校生」の学年別で、有害サイトへのサクセスや、アプリの利用を制限できるサービス。フィルタリングは、すべての通信方式(SoftBank 3G/SoftBank 4G/Wi-Fi)に対応しているため、こどもの「インターネット」利用も安心です。

オプション(月額315円)に加入すれば、利用時間の管理や利用状況の確認、こどもの現在地情報の把握などもできます。あわせて、「アプリ」や「機能」の制限を手軽に設定できるアプリ『あんしん設定アプリ』(申し込み不要/事前設定必要/無料)を併用すれば、さらに安心です。


迷惑メール対策は
キャリアの“かんたん/オススメ設定”におまかせ


 なりすましメールをはじめとする迷惑メールからこどもを守るためには、各キャリアの迷惑メールフィルタリングサービスが最も有効です。受信/拒否設定は、キャリアのメール設定画面で個別に設定することもできますが、携帯電話やPHSからのメールのみを受信してくれる設定がオススメ。docomoなら“かんたん設定「キッズオススメ」、auなら“オススメ一括設定”、ソフトバンクなら“かんたん設定「きっずオススメ設定」が用意されています。パソコンから大量に配信されるメールマガジンや、出会い系サイトなどのURLが添付されたメールなども拒否してくれるので安心です。


こどもとのコミュニケーションのなかで
ルールづくりを

 キャリアのフィルタリングサービスを利用すれば、絶対とはいえないまでも、こどもにスマートフォンを持たせる際の不安要素を排除できることはおわかりいただけたでしょう。しかし本当にこれだけで十分でしょうか。

 フィルタリングサービスを使えば、こどもに安全な“環境”を整えることはできます。ですが、フィルタリングサービスは、“携帯電話の正しい使い方”を教えてくれるわけではありません。たとえば、「ネットに個人情報や他人の悪口を書き込まない」あるいは「公共の場所ではマナーモードにして通話は控える」「食事中や相手との会話中には使わない」といったモラルやマナー。また、スマートフォンに夢中になることで「大事なことが後回しになる」「睡眠時間が短くなる」「外出や他人とのコミュニケーションが減る」といった、“依存症”にもつながりかねない生活習慣を避けることなど--こどもに学んで欲しいケータイの使い方は、フィルタリングサービスによる規制だけでは身につかないのです。

 このような“携帯電話の正しい使い方”は、結局のところ、親とこどもの間で約束ごとを決めて、時間をかけて教えていくしかありません。「使うのは宿題が終わってから」「メールなどの内容を報告する」「月に1度、利用状況を確認する」など、内容は家庭の状況やこどもの年齢・環境などによってさまざまで構いませんが、親とこどもで一緒に考えてルールを決め、正しい使い方を習慣づけていくことが重要です。また、これらのルールをこどもの成長や環境の変化に合わせて、見直していくことも必要でしょう。こどもの意志を確認し、対話しながら新たなルールを決めていくことで、こどもの嗜好や興味がわかったり、こどもをとりまく環境や考え方などの些細な変化に気づいたりできる場合もあります。こどもが安全に携帯電話を使いこなせるようになるためにも、フィルタリングサービスだけで満足するのではなく、コミュニケーションをとりながらサポートしていくことを忘れないようにしましょう。

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