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「Xperia A SO-04E」総力特集! デザインから紐解くXperiaの変遷

文●石野純也

2013年05月31日 19時45分

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「Xperia A SO-04E」総力特集! デザインから紐解くXperiaの変遷

2013年のデザインテーマ
「オムニバランスデザイン」とは!?


 たしかに、「Xperia A」や「Xperia UL」は、カメラも背面の中央にあり、どの方向に向けても成立するという「オムニバランスデザイン」はしっかり踏襲されている。むしろカメラがやや左寄りに搭載されていた「Xperia Z」よりも、シンメトリーだ。「Xperia A」、「Xperia UL」については、「横方向と縦方向のラウンドをまったく同じにすることで、どちらでも同じ持ち心地、同じ陰影になった」(石田氏)という。この「オムニバランスデザイン」の魅力を鈴木氏は説明する。

「初代Xperiaには『ヒューマン・カーヴァチャー』があり、それが柔らかさと緊張感を併せ持つ『Xperia arc』に、その後『Xperia NX』ではアイコニックな『Floating Prism』と進化していきました。そこから、さらにシンプルなデザインを考えたとき、何ができるのか。どんなシーンでも持ち方でも、同じ使い心地を実現できる。かつ、デザイン的にも全方位で美しい。それが『オムニバランスデザイン』です」

Xperia A

▲縦横すべてにおいてシンメトリーで美しい「オムニバランスデザイン」を採用。夏モデル「Xperia A」(左)は、「Xperia Z」(右)と比較すると、よりシンメトリーになった。

「オムニバランスデザイン」が成立した背景には、スマートフォンの使われ方が変化してきたという、時代の流れも密接に関係している。以前より画面のサイズが上がり、解像度も大きく向上した。LTEの開始によって通信速度も文字通りケタ違いになることで、電話やネットに加え、動画を視聴する機会も増えてきた。

 

 フロントキーを無くした
デザインの根拠

 

「Xperia Z」のデザインを手がけたデザイナーの日比氏が「Androidはどんどん進化していて、“電話”からすべてのことができるプロダクトになろうとしている」というように、スペックや機能の向上によって、用途が広がっている。Xperiaのデザインにも、この広がりが反映されたというわけだ。

 鈴木氏も「初代Xperiaの頃は、何でもできる“電話”を作ろうという意識があった。それがどんどんと変わってきて、電話と思ってデザインするという意識ではもうなくなっている」と話す。


ソニーモバイル
コミュニケーションズ
デザイナー
日比氏

「Xperia NX」「Xperia Z」などのプロダクトデザインを担当。


 


 この考え方は、フロントキーを完全になくしたデザインの根拠にもなっている。日比氏は 「たとえば、映画など動画を見るときにノイズはなくしましょうという思想です。コンテンツに没入できるよう前面が徐々にシンプルになっています」と語る。鈴木氏が「過渡期の象徴」として挙げているのが「Xperia NX」で、この頃からXperiaの特徴だった物理キーがセンサーになった。次のステップとして、Android標準の画面内にキーを置く仕様にしたのは、「Xperia GX」の頃だ。  

「Xperia A SO-04E」の魅力がここに! デザインから紐解くXperiaの変遷

▲こちらが2012年2月に発売された「Xperia NX」。それまでの「Xperia」の特徴でもあった物理キーがなくなり、センサーキーが採用された。

 サイドパーツやキーなどの
ディテールにこだわって

 一方で、物理キーがなくなると、正面から見たときの差はつけづらい。そこで、2013年のXperiaはサイドパーツやキーなどのディテールにこだわった。2013年に発売される「Xperia Z」「Xperia A」「Xperia UL」は、どの機種も右サイドにアルミから削り出した、質感の高いパワーキーが搭載されている。しかもキーのサイズが大きく、存在感もある。「サイドから見たときにXperiaだと分かるアイコニックなデザイン」(鈴木氏)というように、2013年のXperiaの象徴といえる。

 このように「Xperia Z」と「Xperia A」「Xperia UL」のデザインは、一見異なるようで、「オムニバランスデザイン」というテーマは共通している。側面のボタンも、Xperiaシリーズの統一感を表すギミックと言えるだろう。

Xperia A

▲こちらが「Xperia A」のサイドに搭載された、アイコニックなパワーキー。2013年の「Xperia」らしさの象徴でもある。

Xperia A

▲「Xperia Z」(右)「Xperia A」(左)共に、サイドにパワーキーが配置されている。

2013夏モデルの
カラーの特徴と狙い

 端末のカラーも特徴的だ。たとえば、「Xperia A」は「ハイクオリティでクラッシック、そしてグローバルマーケットによりフォーカスしたもの」(デザイナー、リンダ氏)というWhiteやBlackに加え、鮮やかなPinkや、柔らかなMintも用意。Pinkは 「甘すぎず、パンチがある主張するカラー。典型的なガーリーピンクにならないように仕上げた」(同氏)といい、女性でも男性でも持てることを狙った。一方でMintは 「表現力の豊かさをPinkとは異なる方法で取り入れた」(同氏)もの。「落ち着いたカラーに仕上げたが、Mint自体が珍しいカラー。ファッショントレンドも意識した」(同氏)という特徴がある。また、「Xperia UL」については視覚だけでなく、触覚にもこだわった。あらかじめデザインが施されたシートを、金型と本体で挟み込む「インモールド工法」を採用。Blackではマットで赤ちゃんの肌のようなきめ細かくしっとりとした手触りを、Whiteでは陶器のような輝きを、Pinkではみずみずしい色合いを実現した。

「Xperia A SO-04E」の魅力がここに! デザインから紐解くXperiaの変遷

▲「Xperia A」は、あらかじめデザインが施されたシートを、金型と本体で挟み込む「インモールド工法」を採用。

Xperia A

▲「Xperia A」は、ファッショントレンドを意識したというカラーも魅力だ。


ソニーモバイル
コミュニケーションズ
デザイナー
リンダ氏

ドコモの夏モデル「Xperia A」のカラー&マテリアルを担当する。


 

 

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