Microsoftは、スペイン・バルセロナで開催される「Mobile World Congress」の開催に先立ち、プレスカンファレンスを実施した。
このカンファレンスでは、Windows 8.1の次期アップデートとWindows Phoneの次期バージョンの2つの大きな発表があった。Windows 8.1のアップデートは今春。改良点を見ていこう
Windows 8.1は非タッチ操作での使い勝手を改良
幅広いハードウェアに対応
操作性に関しては、検索/バッテリ残量/設定がスタート画面に配置され、より見つけやすくなるという。また、マウス右クリックでスタート画面になり、ストアアプリの終了方法も改良されるという(現在はマウスで画面上部をドラッグして下まで下げなければならず操作が面倒なものになっている)。また、デスクトップのタスクバーが改良され、ストアアプリもデスクトップアプリ同様にアイコン表示されて、起動や切り替えが容易にできるようになる。
また注目点はハードウェアの要求スペック。メモリが1GB、外部ストレージが16GBが最低仕様となり、タブレットに代表される、より安価なハードウェアに対応可能になるという(現在はメモリ2GB、ストレージは32GB)。
また、IE11にはIE8互換モードが搭載され、IE8用のページやWebアプリケーションがそのまま動作できるようになる。
Windows Phoneも要求仕様を低下
ソフトキー採用などでAndroidとのハード共通化も
また、次期Windows Phoneでは対象ハードウェアが拡大している。Qualcomm社の3つのCPUに対応、ハードウェア構成もボリュームゾーンを想定したものに拡大されるという。
具体的にはストレージ4GB、メモリ512GBの構成も可能になり、ディスプレー下のボタンもこれまでのハードキー縛りから、ソフトキー(画面にソフトウェアで表示させるもの)が可能になるという。これにより、既存の多くのAndroid用ハードウェアにメーカーがWindows Phoneを載せるという選択も可能になるようだ(ただし、CPUはQualcomm社のものに限られる)。
通信方式としてTD-SCDMA、TD-LTEなど、新興国で採用される可能性が高いものをサポート。さらにデュアルSIM構成にも対応するという。デュアルSIMは、SoC側の対応も必要だが、2つのSIMを装着し、2Gと3Gなどの組み合わせで待ち受けなどを可能にするもの。こちらも新興国ではわりと一般的な構成だ。
さらにWindows Phoneの製造を行うメーカーとして新たにLenovoやLG、Foxconnなどが参加。Foxconnに代表される製造を請け負う企業が参加したため、携帯事業者がメーカーブランドの製品を採用するのではなく、「ホワイトラベル」製品に自社ロゴなどを付けて販売するというオプションが用意された形である。