ここに来て、注目度がさらに上がっている月額1000円前後の格安データ通信SIM。これまではほぼ全部がドコモのXi/FOMAを利用するものだったが、auの4G LTEを用いる初めての格安SIM「mineo」(マイネオ)が6月3日に開始した。
申し込んでから1週間ほどでSIMが到着したので、早速いくつかの端末で実際に試した。
月1000円ほどで1GBの高速通信が可能
標準的なサービス内容
まずは「mineo」のおさらいを簡単にしておこう。mineoはデータ通信のみの「シングルタイプ」(月980円)と、音声通話付きの「デュアルタイプ」(月1590円、ともに税抜)があるが、今回テストするのは前者。月1GBの高速通信が利用でき、それを超過した場合は200kbpsに速度制限される。イマドキの格安SIMの標準的な内容だ。ただし、最低利用期間として1年が設定されている。
(表内は税込) | mineo | |
---|---|---|
シングルタイプ | デュアルタイプ | |
通信網 | au 4G LTE | |
音声通話 | × |
○ (21.6円/30秒) |
高速通信の通信量 | 月1GB | |
制限時の通信速度 | 200kbps | |
月額料金 | 1058円 | 1717円 |
初期費用 | 3240円 | |
SIMサイズ | microSIM/nanoSIM | |
制限解除オプション | 162円/100MB | |
最低利用期間 | 1年 |
mineoが利用できる端末はサイト内に一覧があるが、auの「4G LTE」端末がずらっと記載されている(http://mineo.jp/device/)。iPhone 5s/5cと現行iPad(セルラーモデル)のau版/SIMフリー版も含まれているが、iPhone 5や2012年モデルのiPadは見られない。
なお、auの4G LTE端末を利用した場合も、データ通信が利用できるのはLTEのみで、3G(CDMA2000)には非対応である(デュアルタイプの音声通話は3Gで行なう)。
動作確認端末であれば当然ながら快適動作
iPhoneではプロファイルをダウンロードする
まず試したのは、動作確認端末に入っているau版iPhone 5sとGALAXY Note 3。結論から言うと、当然ながら両方ともすぐに通信が可能になった。
au版iPhone 5sでは、SIMを差し替えてもAPNの設定などは不可能なので、mineoのサポートサイトにアクセスして、あらかじめ設定プロファイルをダウンロードしておく必要がある(http://support.mineo.jp/setup/guide/ios_network.html)。
プロファイルをダウンロードすると、「4G」表示に切り替わり、データ通信が可能になった。ちなみに動作確認端末一覧では、au版iPhone 5sではテザリングは不可となっているが、今回試したケースではなぜか動作した。とはいえ、今後の変更で使えなくなる可能性もあるので、“たまたま使えた”と理解するのがいいかもしれない。
つづいてのau版GALAXY Note 3はAPN設定を追加するだけでOK。テザリングも対応が確認されており、実際に問題なく利用できた。
通信速度については何度か簡単にテストしたが、現時点ではauのSIMとの大きな差はなかった。とはいえ、今はサービス開始当初なだけに、今後についてはなんともわからないというのが正しいかもしれない。
auのiPhone 5sやAndroidスマホは、電波が飛びやすい800MHz帯のLTEに対応しており、しかも実人口カバー率が2014年3月末の時点で99%とかなり広い。都市部中心であれば、3G非対応であっても通信できない場面は限定的だろう。
ちなみにデータ通信のみの「シングルタイプ」はSMSには非対応。LINEなどのようにSMS認証が必要なアプリを利用したいユーザーには不適なので注意してほしい。
(次ページでは、「Nexus 5やiPhone 5にも差してみる!」)