プライバシー重視スマホ「Blackphone」の第2弾モデル登場が799ドルで

文●末岡洋子

2015年10月01日 20時00分

 Silent Circleは9月28日、プライバシー重視のスマートフォン「Blackphone 2」を発売した。2月のMWCで発表していた2機種目となるスマートフォンで、2015年後半としていた当初の予定どおりのリリースとなる。

 Silent CircleはPGPの考案者であるPhil Zimmerman氏、Mac OS Xのセキュリティ機能開発などで知られるJohn Callas氏など、セキュリティー分野で著名な技術者が中心となって立ち上げたベンチャー企業。当初スペインのGeeksphoneとのジョイントベンチャーの形をとったが、Silent Circleがジョイントベンチャーを買収し単独となっている。

 Blackphone 2は、1.7GHz動作でオクタコアのSnapdragon 615プロセッサを搭載し、メモリー3GB、ストレージ32GB(microSDカードにより128GBまで拡張可能)、リア13メガ/イン5メガのカメラを持つ。ディスプレーの5.5型フルHDのIPS液晶だ。

 ソフトウェア側では、Androidをベースにプライバシーやセキュリティなどの独自機能を作り込んだ「Silent OS」を搭載する。Black Phone 2では、最新のSilent OSとしてプライバシーとセキュリティ関連の機能をさらに強化した。

 仕事モードとプライベートモードなど、複数の「Space」を作成可能で、1台のスマートフォンで仕事とプライベートを使い分けることができる。モード間でデータの共有はされず、各Spaceのカスタマイズも可能。Spaceは最大4種類まで作成できる。また、企業で導入する場合は企業側でユーザーのSpaceを管理する「Enterprise Space」も作成できる。

 ユーザーが各種プライバシー設定を行う「Security Center」を用意し、Space単位でライブにするアプリ、アプリによるデータアクセスなどのセキュリティを設定できる。

 キャリアからのパッチを待つことなく、脆弱性検出から72時間以内にSilent Circleによるパッチ発行、と「世界最速レベル」とする脆弱性管理機能を備え、Citrix Systemsなど既存のモバイルデバイス管理との統合も可能。

 このほかユーザー同士が暗号化通信による音声通話、動画通話、SMSが可能な「Silent Phone」、安全ではないWiFiネットワークのリスクからの保護を支援する「Smarter Wifi」などのサービスも含む。米国での価格は799ドルから。

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