サウンドにこだわり過ぎてるスマホ「GRANBEAT」がとってもよろしい

文●ASCII.jp編集部

2017年04月16日 12時00分

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 スマホの魅力やセールスポイントと言えば、これまではSoCのコア数、バッテリー容量、画面サイズ、薄さなどが発表会でプッシュされることが多かった。しかし、これらの要素はミドルクラスのスマホでも当たり前になってきて、今では画面占有率や解像度などが重視され、単純なスペック推しではなくりなってきている。また、メーカーがこぞって力を入れているカメラについても、性能だけならほぼ横並びで各社のチューニングが自分の好みに合うか合わないかという状況だ。

 それでは端末に対する付加価値はなんなんだという話だが、少し前から「ハイレゾ」がキーワードになり、高音質をウリにするスマホもいくつか登場した。そんな状況下で出てきたのが、ONKYOの「GRANBEAT」。音楽再生に特化した端末である。今回はこのGRANBEATをチェックしていく。

ONKYO「GRANBEAT」

本体はゴツいが所有感マシマシ

 GRANBEATの優れた音楽再生能力の代償となっているのが、サイズと重量だ。5型(IPS、フルHD)を採用し、サイズは72×142.3x11.9mm、重量は約234gと、2016年以降に登場したスマートフォンの中では、最高クラスに分厚く重い。これはオーディオ専用基板(ESS ES9018K2M、SABRE 9601K、それぞれ2基ずつ実装)を搭載したことや、ノイズガードをガッツリと導入しているためだが、ひと目で「GRANBEAT」とわかるのは、ある意味で強みともいえる。

 外観は一部を除いてほぼフルフラットで、その分厚さもあり自立可能。特徴ともいえる大型ボリュームノブを備える左側面のみ、指で操作しやすいように複雑なカーブを描いている。本体頂部には、3.5mm4極出力端子と2.5mm4極出力端子を備え、2.5mm4極出力端子はバランス駆動にも対応、右側面には誤操作防止用のホールドスイッチもアリと、音楽視聴前提の仕様が目立つ。

本体正面。編集部から受け取った時点で、MIYAVIX「OverLay Plus for ONKYO GRANBEAT DP-CMX1」が貼られていたが、スッピンではGorilla Glass 3採用になる
本体背面。LEDライトとアウトカメラ(16MP)。また大型ボリュームノブも見える
本体頂部。3.5mm4極出力端子と2.5mm4極出力端子が目立つ
本体底面。microUSBがあり、外付けDACにも対応する
本体左側面。大型ボリュームノブ周辺の形状は指が入りやすくていい感じ
本体右側面。左からSIM/microSDXCカードスロット、曲操作ボタン、電源ボタン、ホールドスイッチ

 スペックはSoCがSnapdragon 650、メモリー3GB、内蔵ストレージ128GB、バッテリー容量3000mAhとまずまずのもの。ウェブブラウズやSNS、写真加工、3Dなどを使わない軽いゲームについては特に問題ない。またDSDSにも対応しており、対応バンドはスペック表を見てほしい。

 ポイントとしては、microSDXCスロット(最大256GB)がSIMスロットと独立して用意されており、内蔵ストレージ128GBに加えmicroSDXCカードを利用すれば、ノートパソコン顔負けのストレージ容量を使える。WAVやFLACなどのハイレゾ音源はファイルサイズが大きいため、ポータブル音楽プレイヤーとしては大容量で困ることはない。

 カメラについては、アウトカメラは1600万画素でイメージセンサーにはSONY IMX298を採用しているので描写はそこそこいい。目立った味付けはないが、無難な描写をしてくれるため、スマホ的な運用でも十分使える(下のサンプル写真は実寸で掲載しているのでパケット量に注意)。

カメラアプリは目立った点はない
晴天下での撮影データ。気持ちアンダーになりがち
AnTuTu Benchmark v6.2.7の結果。順当なスコアだ
「DP-CMX1」の主なスペック
ディスプレー 5型液晶(1080×1920ドット)
CPU Snapdragon 618
1.8GHz+1.4GHz(ヘキサコア)
メモリー 3GB
ストレージ 128GB
カメラ アウト:16メガ(F2.0)
イン:8メガ(F2.2)
SIMスロット nanoSIM×2
対応バンド LTE:1/3/8/19/26
3G:1/5/6/8/19、4バンドGSM
無線LAN IEEE 802.11ac
Bluetooth 4.1
DAC ESS「ES9018C2M」×2
+「SABRE 9601K」×2
音声出力 2.5mm4極バランスヘッドフォン
3.5mm4極アンバランスヘッドフォン
実用最大出力 75mW×2(アンバランス)、150mW×2(バランス)
S/N比 115dB以上
再生周波数帯域 20Hz~80kHz
ボリューム 61ステップ(0含む)
L/Rバランス調整
バッテリー 3000mAh
サイズ/重量 72×11.9×142.3mm/約234g

音楽を楽しむための機能をチェック

 ハードウェアとソフトウェアから、GRANBEATはサウンドを突き詰めている。ハードを見ると、独立したオーディオ専用基板を採用しており、電源回路出力ゾーン、デジタル変換ゾーン、ヘッドフォン出力ゾーンの3ゾーンからなる。DACはESS ES9018K2M×2、ヘッドフォンアンプにSABRE 9601K×2という構成だ。

 再生フォーマットはDSD(DSF/DSDIFF)/FLAC/ALAC/WAV/AIFF/MQA/OggVorbis/MP3/AACに対応し、DSDは最大11.2MHzまで対応するが192kHz/24bitに変換、FLAC/ALAC/WAV/AIFF/MQAは、スタンドアロンで最大192kHz/24bitにまで対応。外部DACを接続した場合、DSDは最大11.2MHz、そのほかは最大384kHz/24bitとなる。

 ノイズ対策としてシールドも用意されており、狭くノイズ源だらけのスマホ筐体内部に対応している。この点については、バックグランドでファイルをダウンロードしつつ、「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ」のMVを3D標準で再生してみたが、ノイズらしいノイズを聴くことはなかった。そのため、データ通信をしながら音楽を聴くといった場合に発生するノイズについては心配しなくていいだろう。ジッターノイズを低減するロックレンジアジャスト機能も用意されているなど余念がない。

大型ボリュームノブを回すと画面全体にボリューム状況が表示される。画面に対してレイヤーを追加する形で、表示の間はタッチ操作はできない

 ホーム画面を見てみると、独自機能がいくつか用意されている。固定ラインアウトモードにするLineOut、機内モード的にノイズ発生限を極力オフにするStand-aloneモード、バランス駆動用の設定としてONKYO独自のACG駆動とBT駆動のふたつも選択可能だ。純正のオーディオプレイヤーには、DSP機能やアップサンプリング機能もあり、ハイレゾ音源が少ない環境でも、すでに手元にあるMP3音源をよりよい音で楽しめる配慮もある。そのため、先に結論を書いておくと、SIMフリースマホ+オーディオプレイヤーとして見ると、荷物が減るばかりか、お手頃価格ともいえるだろう。

ホーム画面
Line Outなどの機能にホーム画面からアクセスできる
Stand-alone modeの解説文。移動時は同機能+ホールドスイッチにしていくと、音楽プレイヤー状態になる
「音と通知」の設定はとても細かく用意されている

 リスニングチェックについては、ONKYOが意欲的に実店舗での試聴イベントを開催しており、また量販店店頭でも試聴可能となっているため、愛用のヘッドフォンを片手にチェックを推奨する。今回は、筆者所有のSONY MDR-1000X(電源オフ、ワイヤード)、AKG Q701で、e-ONKYOで購入した「Tulip (M@STER VERSION)」(FLAC 96kHz/24bit)、「Weight of the World/English Version/NieR:Automata Original Soundtrack』(FLAC 48kHz/24bit)を聴いてみた。本体側はStand-aloneモードだ。

 あまり、音源レビューについての表記は得意ではないのだが、奏さんの声が大変艶っぽいなと思っている間に、シンデレラガールズ関連の音源を購入していた次第だ。「Weight of the World/English Version」はゲームプレー中に聴いたものよりも、拡がりがあり、もの悲しい感じがより加速していた。また、PS4経由で聴いたときよりもバックグラウンドが力強く、ちょっと曲へのイメージが変わってしまったので、プレーし直そうと思う。

純正プレイヤーからe-ONKYOに直接アクセスできる
再生中の画面
「音と通知」にある設定項目の一部にアクセス可能なほか、DSP機能のオンオフやアップサンプリング設定もできる

 動画やゲームの場合、上記のDACとヘッドフォンアンプの構成が効いており、ちょっと持ち続けるには重いが、スタンドなどがあればBGVとして再生しつつ作業をするときに重宝する。ゲームに関しては、店頭でハンズオンできる端末には、「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」がインストールされていることが多いので、チェックしてみてほしい。いい音でゲームを楽しめるだろう。

【まとめ】音楽プレイヤーとしてもスマホとしても大活躍

 スマホとしての機能はメールチェックやメッセンジャーによるやり取りやウェブブラウズ程度であれば、ストレスなく使える。音楽プレイヤー+スマホとして見ると本製品の狙いの良さが見えてくるだろう。たとえば、荷物を減らしたいが、良い音は譲れないなどの選択肢としては、現時点ではGRANBEATが最有力になってくる。本体価格はAmazon.co.jpで約9万円と結構な値段なのだが、高性能スマホと高性能音楽プレイヤーが1セットだと考えると、まずまずお買い得であるとも判断できる。ともあれ、まずは店頭で試聴してほしい。


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