2017年夏、音声通話付きの格安SIMを目的別に選ぶ!

文●正田拓也

2017年07月06日 12時00分

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 最近は月間容量は変わらないながらも、音声通話サービスや特定サービスの容量カウントがなくなるなどのサービスで、価格差や使いやすさで大きく差が出ている格安SIM。2017年夏の状況をまとめてみた。

音声通話の無料範囲をチェック

 「OCN モバイル ONE」からはじまった、10分間何度でも無料という通話オプション。それまで5分だったものが10分になることで、税抜き月額850円前後のオプション料金もよりお得感が高まっている。

 今やOCN モバイル ONEだけでなく「IIJmio」も追随、通常の音声通話が弱点だった「LINEモバイル」も6月から月額880円で10分間までの通話定額オプションを開始しており、今や音声通話オプションの定番となりつつある。

 一方で、最初に通話定額オプションを開始した「楽天モバイル」は、2380円で時間に関係なくかけ放題というオプションを用意した。

 ただし、この金額はけっこう高いので、どうしても1枚のSIMで通話定額をしたいという場合ならともかく、2枚のSIMを同時に使えるDSDS機を使うなどした場合は、前の記事で紹介したように、ドコモ契約の通話定額だけのプランを別途契約したほうがお得ということもある。

 また、10分まで通話せず3分でもいいというのなら、IIJmioや「BIGLOBE」の600円や650円の通話定額も魅力。

 ただし、IIJmioの場合は10分間の通話を2回しただけで10分間の通話定額のほうが得になってしまうので、安いオプション加入は慎重にしたい。

主要格安SIMの音声プランの比較
主要格安SIMの音声プランの比較

 主な格安SIMで音声通話付きプランの一覧表を作ってみたが、この中で料金だけ見れば、「イオンモバイル」が安いということになるが、加入しやすさや初期費用の割引を考えれば、それぞれに一長一短ということが言える。

 また、実際にはデータ通信の質という問題も出てくる。要はデータの転送速度のことだが、平日12時台後半の極端な混雑と速度低下や、夕方から深夜にかけての速度低下も慎重に選びたい。

 そこで、タイプ別に選んだ格安SIMを次に示したい。

LINE利用の便利さで選ぶならLINEモバイル
データ通信の質もいい!

12時台後半はほかの格安SIMが3Mbps出ればいいほうなのに対して、LINEモバイルは軽々10Mbpsオーバー
12時台後半はほかの格安SIMが3Mbps出ればいいほうなのに対して、LINEモバイルは軽々10Mbpsオーバー

 登場したばかりの格安SIMは、今までの経験から速度が速く、加入者が増えるに従って速度低下を落としていくというのが、これまでの格安SIMのおおまかな流れ。

 ところが、LINEモバイルについては、最初からの速度低下が少なく、開業から時間が経った今でも12時台の後半もサクサクデータが流ている。

 この状態が今後も続くとは限らないが、それでも開業時からこれまでほとんど速度低下がなかったことで、当面はLINEモバイルの通信品質は維持されると予想している。

 音声通話付きの契約の場合の最低利用期間は13ヵ月で、開通翌月を1ヵ月目として12ヵ月目までは9800円の違約金がかかることを考えれば、少し慎重にならざるを得ない。

 また、LINEの年齢認証を突破することができるのは、格安SIMではLINEモバイルだけなので、それが第一条件とすればLINEモバイルを選ぶしかなくなる。

通信容量の交換をしたいなら「mineo」

mineoの特徴的なサービス「フリータンク」
mineoの特徴的なサービス「フリータンク」

 音声通話よりもデータ通信の量が命、という人もいるはずだ。いわゆる「ギガが減る」に対応する方法として、ユーザー間でのデータ量のやり取がある。その自由度が高いのが「mineo」だ。

 mineoであれば、ユーザー同士で自由に容量がやり取りできる「データギフト」や、mineoユーザー全体で容量をシェアする「フリータンク」といった機能が使える。

 同一ユーザーID間のデータ量のやり取りはできないが、別IDなら容量の送り、送られが自由自在。友人なども含めて、うまくデータをシェアしていけば、使用量多めの月でも、追加容量を購入せずに使うこともできる。

 また、フリータンクはユーザー全体で不要なデータ量をタンクにいれ、必要な人が引き出していく仕組み。引き出しはさまざまな条件があるが、最大で月間1GBまでもらうことができる。

 なお、音声通話付きの契約でも、MNP転出でなく純粋な解約ならばすぐ解約しても違約金がまったくかからないのもmineoの特徴。

 また、auネットワークのAプラン、ドコモネットワークのDプランを用意している。VoLTE採用前のau端末や最近のau端末をSIMフリー化した場合も安定して使えるauネットワーク対応はうれしいところだ。

IPv6対応のほか、無難な選択をしたいなら「IIJmio」

auネットワークを利用するタイプもある
auネットワークを利用するタイプもある

 格安SIMの老舗の域に入ったIIJmio。IIJというインターネット界では超老舗ブランドが付いている以上、無難な選択肢として、IIJmioの格安SIMの登場以来、変わらぬ存在となっている。音声通話の定額も10分間へと延長となった。

 ドコモネットワークのタイプDに加えて、auネットワーク利用のタイプAも登場し、好きなほうが選べる。

 ただし、現在は音声通話付きのSIMの場合はタイプA/D相互に変更ができず、使用する端末に合わせてタイプ変更ができないのは残念なところ。

 そのほかはあまり特徴はない。IPv6に公式対応していることや、速度低下はあっても大きく安定度を損なわないなど、無難で大きな失敗のない格安SIMと言えよう。

 音声通話の短期解約の違約金だが、最初は1万2000円で、毎月1000円ずつ低下していくめずらしい方式。違約金がなくなるまで12ヵ月かかるが、期間終了を待たずに解約しても負担が少ないと言えよう。

端末が安く買える可能性がある「楽天モバイル」

楽天モバイルで格安で販売されたこともある「ZTE BLADE E01」
楽天モバイルで格安で販売されたこともある「ZTE BLADE E01」

 格安SIMのなかでも近年、人気が集まる楽天モバイル。楽天スーパーポイントの活用や、楽天というブランド、そしてリアル店舗が目立った場所にあることなど、その理由は多い。また、速度測定アプリで示す速度が早いというのも特徴だ。

 ただし、アプリで速度が出ていても動画の視聴など、速度に対する安定度が今ひとつという印象。

 また、解約時にネットで手続きが済ませず、早めに電話で申し込まないといけないという、解約への心理的バリアがあったりする。

 それでも、普通に使っている分には大きく問題はないので、条件次第では有利な選択肢となる。

 特に有利なのは、スマートフォン購入と加入がセットでお得な場合があること。

 「ZTE BLADE E01」が一括払いで680円ということもあれば、本来は3万円程度する「arrows M03」も9800円となるなど、新規加入が条件でスマートフォンが安く買える可能性が高い。

 格安SIMらしく条件も緩めで、音声通話付き12ヵ月、データのみなら6ヵ月間の最低利用期間となる程度だ。

最新iPhone購入なら、3大キャリアに戻る手もある

 すでに格安SIMを使っている人も、3大キャリアに戻るという手もある。例えば、高額の端末購入の補助がある最新iPhoneを購入するというような場合だ。

 これまでこの連載でも何度か計算しているが、3大キャリアの月間20GBのプランは割安で、それに高額の端末購入サポートが付くならば、2年間のトータルコストで差はほとんどなくなる。

 また、3大キャリアの通話定額は1回あたり5分間であり、トータルでは何分でも無料で、しかもアプリなどの利用が不要な点もいいところ。

 なお、最近は家族利用で割安なプラン、「シンプルプラン」をドコモが用意しているが、容量をシェアできる元の回線が割高になるなど全体で見れば必ずしも安いとは言い難い。

 さらに、対象機種購入で1500円をずっと割り引く「docomo with」もあるが、2年後に購入サポートのある機種を購入すると終了してしまうため、これもずっとお得とは言い難い面ある。

 「Y!mobile」や「UQ mobile」といったキャリアのサブブランド的なものも使いようによっては非常にお得だが、広告で大きくうたっている金額より途中で値上がりする場合があるほか、長期契約必須ということもあるので、自分の使い方と、細かい条件までよく読んだ上で検討してほしい。

次回、筆者も乗り換える!

 格安SIMは、一見、データ量と月額費用は似ているが、細かなサービスまで含めると用途に合わせて適したものがさまざまだ。

 ただし、通話はLINEなどSNSの通話機能でまかない、ほとんど090番号による通話はしないというのであれば、そこそこのデータ通信品質があって安いところを選んでおけばいいだろう。

 さて、実は筆者も格安SIMを乗り換え予定。ある程度の通話は必要なので、できれば定額オプションの追加が安心。あとはそこそこのデータ通信があればよく、そして再度の乗り換えのときに面倒にならないことが希望だ。乗り換えについては次回、お伝えしたい。

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