データ容量を使い切った……格安SIMの容量追加は高くつく!?

文●正田拓也

2017年11月09日 12時00分

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容量を使い切ってしまった表示。下のほうに通信速度制限中との表示もある
容量を使い切ってしまった表示。下のほうに通信速度制限中との表示もある

 格安SIMに限らず毎月のデータ通信の容量選びは難しい。特にこの11月は月初にネットテレビの「AbemaTV」で累計7000万人超という番組が72時間に渡って放送されたばかり。

 長時間視聴した人もいたはずで、すでに“ギガ不足”に陥ってる人もいるだろう。そこで、格安SIMのデータ追加方法と、今後容量オーバーしそうなときの事前対策についてまとめてみた。

容量は追加できるが割高
自動追加のようなものはナシ

 まず、どこの格安SIMにおいても基本的に共通するのは容量追加は可能であることと、プリペイドプランを除けば容量超過後は低速ながらもネット接続が完全に切れるということがないことだ。そのため、128kbpsや200kbpsという低速で我慢すれば通信を維持することは可能だ。

 事業者によって名称は多少異なるが、一般的に「高速データ通信容量」といえば高速通信ができる状態の容量を示している。

 そのため、この容量を超えてしまっても低速でなら使える。しかし、写真のアップロードなどでは送信エラーが起きてしまうなど制約は大きく、ネットがうまく機能していないと思う人もいるくらいだ。

 容量を使い切ってしまえば、何もしなければ低速のまま月末まで我慢することになる。

 そこで容量追加となるのだが、どの格安SIMでも料金が割高だ。元の回線が音声通話付き回線で容量3GBで1600円程度というものが多いなか、追加料金は事業者によりまちまちだが1GBあたり1000円程度するところが多い。

 3GB追加するくらいならもうひとつデータ通信専用のSIMを用意したくなる。

 追加料金についても単純に容量に正比例した料金となっているところもあれば、多めの容量追加では割安なところもある。さらに、追加容量の有効期限にも違いがある。追加した月内しか使えないところもあるが、多くは3ヵ月間有効だ。

 少し違った容量追加方法を採用するのが「IIJmio」。一時的な容量追加はもちろん、そのまま容量を毎月追加するオプションも用意される。

 毎月20GBを追加するプランが月額3100円と容量に対する料金のお得感は高いが、最低翌月末まで使わなければならないので、追加容量を20GBや30GBという大容量が必要という人でないと一時的な利用には向かない。

 そして、3大キャリアにあるような自動で追加料金が加算されていくような危ういプランは格安SIMにはない。

 容量が足りなくなったらその都度自分でチャージの手続きなどをしてはじめて容量が追加となる。面倒だが、請求金額が想定外になることはない。

容量追加は事業者によって料金や制度がまちまち

 では、追加料金とそのシステムを主な格安SIMごとに見ていこう。ほとんどの場合はウェブサイトから会員ページに行き、そこで容量を追加する手続きをするようになっている。

 ただしIIJmioなど例外もあるので注意したい(下記参照)。

 なお、価格は特別な記載のない限り、格安SIMの広告表記などに合わせた消費税別価格で記載した。実際には8%が加算されるので注意してほしい。

クーポンカード購入方式のIIJmio

IIJmio

 容量追加の「大容量オプション」はコンビニエンスストアなどで「IIJmioクーポンカード」を購入する必要がある。500MBで1500円(税込)、2GBで3000円(税込)で利用期限は3ヵ月。

 それとは別に20GBまたは30GBの容量を追加するデータオプションも用意される。データオプションは申し込みするとデータオプション解除をするまで毎月容量が追加されるもので、申し込み後に即日有効となるため容量追加としても利用できる。

 ただし、加入から翌月までの最低利用期間があることや、利用開始月は容量、料金とも日割り。月末に加入した場合、料金も安いが追加される容量が少なくなる。オプション料金は20GBが3100円、30GBが5000円。

追加内容がコースによって異なるOCN モバイル ONE

OCN モバイル ONE

 容量追加は540円で、内容は日次コースと月次コースで異なる。前者は申し込み当日しか使えないが、その日は容量無制限で使える。後者は3ヵ月有効の容量追加で0.5GBの追加となる。申し込みはウェブサイトから行なう。

追加容量をプレゼントしてもらうという技も……mineo

mineo

 mineoの追加容量は100MBで150円となっており、1GBあたりは1500円と少し高く期限も翌月末までと短め。mineoの場合は容量を追加するよりもフリータンク(後述)からもらったり、誰かにデータギフト(後述)で容量をプレゼントしてもらうなどしたほうがいいかも。

追加容量が多いほど割安になる楽天モバイル

楽天モバイル

 100MBで300円、500MBで550円、1GBで980円の3種類。追加容量は多いほど割安になっている。ウェブサイトで申し込み、有効期限は購入翌月から3ヵ月間。ただし、9月からスタートした「スーパーホーダイ」の利用者は容量超過時の速度が最大1Mbpsと速いため、追加容量を買わなくてもなんとかなりそうだ。

動画・音楽サービスをよく使う人向けのBIGLOBE

BIGLOBE

 データ容量が足りないときはボリュームチャージとして100MBで300円で追加できる。なお、特定のサービスの通信がカウント対象外となる「エンタメフリー・オプション」(月額480円~980円)は申し込み直後から有効。対象サービスはYouTube、 Google Play Music、 Apple Music、 AbemaTV、 Spotify、 AWA、 radiko.jp、 Amazon Music、 U-NEXTとなる。

音声SIMは何回でも容量追加ができるイオンモバイル

イオンモバイル

 追加容量は480円で1GB。当月のみ有効だが比較的安い。音声SIMカード・データSIMカード(タイプ1)は追加回数の上限はないが、データSIMカード(タイプ2)は最大6GB(6回)までとなる。

SNSをよく使う人にはうれしいLINEモバイル

LINEモバイル

 容量追加は500円で0.5GB、1000円で1GB、3000円で3GBと金額と容量が正比例している。LINEモバイルは容量超過前に低速モードを選ぶことができないため、容量を温存することができない。そのかわりに月間3GB以上のプランはLINEを含む一部SNSの通信はカウントされないため、LINE、Twitter、Facebook、Instagramは容量超過後でも高速通信が維持される。

使える期間で料金が変わるDMM mobile

DMM mobile

 追加容量の有効期限によって料金が異なる。3ヵ月後の末日まで有効の追加容量は200円で100MB、600円で500MB、1100円で1000MB。その月だけで繰り越しなしの場合は480円で1000MBとなる。

容量オーバーに備え、低速設定で容量を温存

 ほとんどの格安SIMの特徴としては、アプリで低速設定にしておくことで容量を温存できることがある。高速通信容量の必要がないときは低速にしておき、必要なときだけ「高速」に切り替えれば容量を温存できる。

イオンモバイル(左)とIIJmio(右)のアプリ
mineo(左)とOCN モバイル ONE(右)のアプリ

 楽天、mineo、OCN モバイル ONE、IIJmio、イオンモバイルなどはアプリで低速設定が可能。

 反対に主要なもので低速で温存ができないところはLINEモバイルやBIGLOBE。ただし、LINEモバイルは主要SNSの利用は容量カウントしないことや、BIGLOBEは「エンタメオプション」という動画配信まで使い放題になるオプションがあり、温存しなくても困らない方法も用意されている。

 速度の切り替えアプリの利用の際はユーザーIDとパスワードを用意しておく必要があり、残量チェックもそのアプリから可能だ。

 残量を把握しておくことは月末に容量不足にならないためにも重要だ。なお、残容量は現時点の容量しか表示できないイオンモバイルのアプリのようなものから、毎日の使用量がわかるOCN モバイル ONEなど、残容量表示にも差がある。

常に容量をあまらせて繰り越し、突然の消費増大に対応する

前月分から消費するので今月分の3000MBは来月まで残すことができる
前月分から消費するので今月分の3000MBは来月まで残すことができる
mineoの場合は円グラフで繰越分と今月分がわかりやすい
mineoの場合は円グラフで繰越分と今月分がわかりやすい

 一方、温存法以外でおすすめしたいのが、繰り越し容量上限を毎月繰り越して利用し続けること。ほとんどの格安SIMは容量を翌月まで繰り越しでき、繰り越された容量から消費される。

 たとえば3GBの契約で、毎月3GB程度を消費するなら、少しずつ3GBを貯めていくか一時的に6GB契約にプラン変更し、毎月3GBをあまらせて繰り越すようにすることだ。

 常に前月の3GBを使い、当月の3GBは温存して来月使う。そうすれば、3GBをオーバーするような事態になってもさらに3GBまで高速通信が可能だ。超過してしまったら、また少しずつ貯めるか一度容量をアップさせて温存するかすればよい。

 そのためには容量のプラン変更についてもよく理解しておく必要がある。ほとんど月単位で容量変更ができるが、翌月の容量変更の締切日は格安SIMごとに異なる。

 月が変わる瞬間まで受け付けるところもあれば、20日や25日、月末1日前で締め切り、以降は翌々月反映というところもあるので注意が必要だ。

容量オーバーしたときに便利な格安SIM

mineoユーザー全体でシェアするフリータンク。約87TB(テラバイト)たまっている
mineoユーザー全体でシェアするフリータンク。約87TB(テラバイト)たまっている
自分の容量をほかのmineoユーザーに簡単にギフトできる
自分の容量をほかのmineoユーザーに簡単にギフトできる

 容量オーバーした場合に、ちょっと便利な対応方法がある格安SIMも紹介しておく。

 mineoの場合、データギフトとフリータンクという仕組みがある。データギフトはmineoのユーザー同士で簡単に容量を贈りあうことができる。10MB単位で贈りたい容量を決めてコードを発行、相手がコードを登録すると容量が瞬時に移動する。容量シェア友達でも作っておけば便利に運用できそうだ。

 フリータンクはmineoユーザー全体であまった容量を貯めておきシェアする仕組みで、毎月21日以降なら誰でも1GBまで容量がもらえる。

 ただし、礼儀としてもフリータンクを維持するためにも、容量が余った場合は積極的にタンクに容量を投入しておきたい。

 楽天モバイルは9月1日から「スーパーホーダイ」という新料金プランを提供開始した。2年または3年間の最低利用期間があり格安SIMにしては制約が大きいが、容量を使い切ったあとの速度がピーク時(12:00~13:00、18:00~19:00)以外は最大1Mbpsと速いことが特徴。超過後も快適に利用できそうだ。

 毎月の容量は2GB、6GB、14GBと3段階あるが、2GBで契約しても実用的。さらにアプリで通信速度を低速側にしておけば必要なときだけ契約容量を使う温存法も可能だ。

 問題は契約期間の長さだが、音声通話SIMが1年縛りを実施しているところが多いため、それが2年や3年になったと思えばそれほど縛られている気はしない。

 また、2年または3年が経過してしまえばあとはいつ解約しても違約金はない。2年と3年の違いは加入時の端末購入補助の額。端末を購入しなくてもその分楽天ポイントがもらえる点はなかななかフェアな制度だ。

 なお、広告では2GBで月額1980円~と大きくうたわれているが、1年目だけ楽天会員に1000円の割引があるため、2年目以降は2980円となる。料金制度をよく理解した上で契約してほしい。

使い切る前に対策を考えておくのがベター

 このほかにも、容量が増えてしまった場合は、フリーWi-Fiを活用してなんとかする方法もあるほか、モバイルルーターや別のスマートフォンのテザリングを利用する方法もある。

 また、2枚のSIMを同時利用できるDSDS対応機種なら、音声付き回線のデータ容量を使い切ってしまった場合でも、データ専用のSIMを契約してもう1つのスロットに入れ、3G音声とLTEデータ通信を別々のSIMで使うという方法もある。

 また、すでに容量を使い切ってしまった場合はしょうがないが、まだ少し容量が残っているというのであれば、すぐにでも低速モードにして、残り少ない容量を有効活用してはいかがだろう。毎月足らないというのであれば、容量プランの変更も検討したい。

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