今や格安SIMよりも安い? サブブランドの月額費用が数百円で済む理由

文●正田拓也

2018年04月19日 12時00分

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UQ mobileのお店なのにauの看板を併設。auの手続きもできる店が増えている
UQ mobileのお店なのにauの看板を併設。auの手続きもできる店が増えている

 本連載も100回を迎え、あらためて現在のMVNO(仮想移動通信事業)から提供されている格安SIMが本当に格安なのか考えてみたい。

 最近は格安SIMと言えば、いわゆる「サブブランド」といわれるUQ mobile、Y!mobileも含めて言われることが多く、それらでは月額1000円以下で利用できるとうたう販売店も一部で見られる。MVNOの格安SIMもびっくりの安さで利用できる理由はなんだろうか。

サブブランドはメインのブランドと一体化しつつある

 サブブランドと言われるゆえんは、やはりメインのブランドとの関係性から。UQはKDDIグループで、Y!mobileはソフトバンク本体。しかもサービスエリアは同一だ。

 ドコモのネットワークを使うMVNOもサービスエリアは一緒だが、回線の一部を費用を出して借りているだけで資本関係がないところがほとんど。

 そして、最近ではお客の立場からも目に見えて“サブ”ブランド感が感じられる。それは両ブランドの併設店が増えているからだ。

 併設と明らかにうたわなくても、両方のブランドの看板が同じ店で一緒に並んでいたり、両方のブランドの各種手続きができてしまえばそれはお客から見れば併設店も同様だ。

 実際、この連載でも格安SIM、サブブランド、3大キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)の料金比較を何度もしているが、格安SIMがいつでも安いわけではなく、端末購入なども含めると条件次第で3大キャリアのほうが得になることもしばしば。

 それが1つの店で相談すれば、サブブランドかメインブランドか自分にとって有利な回線を選べるのだからお客にとって悪いことではない。

サブブランドの特徴は端末込みの安さ

 サブブランドの料金システムは3大キャリアに似ている。まず、2年契約が原則必須で、更新月付近でないと解約に違約金がかかること。

 そして、基本は無料通話のある音声通話プランとなること。そして、端末購入とセットとなることで端末価格を大きく割り引くということになる。

 また、端末の割引だが、端末購入時に24ヵ月間、毎月の料金から割り引く割引制度があり、端末を分割払いした際の月々の支払い額と毎月の割引を相殺した金額をもって「実質◯×円」とうたうところも3大キャリアと同じ。

 そのため、「実質108円」などという表記が公式ウェブサイトでもなされているところがある。

 なお、端末購入による毎月の割引はドコモが「月々サポート」、auが「毎月割」、ソフトバンクが「月月割」としているが、UQ mobileは「マンスリー割」、Y!mobileは「バリュースタイル・月額割引」という名称で実施している。

毎月の割引のおかげで最初の1年間は月額1000円以下と安くなる

「HUAWEI P10 lite」
「HUAWEI P10 lite」

 端末を一括払いで購入した場合、毎月の割引だけが残り、通常の料金よりも安く利用できることも3大キャリアと同じだ。

 だが、サブブランドの場合はもともと安いうえにさらに割引をすることになる。これが月額1000円以下となる仕組みだ。

 具体的な例を挙げると、UQ mobileで「HUAWEI P10 lite」を購入すると、端末価格が3万3804円。分割払いは1404円(初回のみ1502円)の24回払いとなる。

 同時に毎月の割引である「マンスリー割」はP10 liteの場合で月額1404円、これが開通翌月から24回に渡って付くため、P10 liteの価格は毎月は相殺されてゼロになり、初回に少しだけ高い分の108円をもって「実質108円」ということになる。

 この条件のもと、最初に端末代3万3804円を払って端末を一括払いで購入した場合はマンスリー割だけが残り、さらに月々の支払い額が低くなる。

 毎月2GB(キャンペーンで最初の24ヵ月間は倍増)のデータ通信と5分間までの通話が無料の「おしゃべりプランS」では、消費税とユニバーサルサービス料を含んで2140円からマンスリー割の1404円を引いた736円(2年目から1817円)で利用できることになる。

 そしてさらに、販売店が独自にP10 liteの本体価格を値引きした場合はどうなるか。加入インセンティブなどを原資として大幅に値引いて一括0円で販売した場合、分割払いの支払いもなく、初期に端末代を負担することなくマンスリー割だけが残り、最初に端末代をまったく負担せずにおしゃべりプランSは月額736円、2年目以降は1817円で利用できることになる。

 驚くことにP10 liteの一括0円販売をしている店はネットで検索すれば見つけることができる。

Y!mobileもUQ mobileと同様の仕組みで安い事例が見られる。ソフトバンクの看板の店でY!mobileを扱うなどの併設も多く見られる
Y!mobileもUQ mobileと同様の仕組みで安い事例が見られる。ソフトバンクの看板の店でY!mobileを扱うなどの併設も多く見られる

 同様に「iPhone SE」(32GB)を選んでも、金額は違うものの大幅に安く利用できる。

 UQ mobileの場合はマンスリー割が月額1836円となるので、一括購入でおしゃべりプランSならば月々の支払いは約300円まで下げられる。一括購入価格も複数加入などでは驚くほど安い事例が見られる。もちろん、Y!mobileでも似たような割引事例が見られる。

MVNO勢の格安SIMの音声プランを契約するメリットが
乏しくなってきた

 価格の安さ、手続きの簡単さ、縛りの緩さが格安SIMのメリットで、そのなかでも費用の安さが最大のメリットだった。

 しかし、ここまで格安SIMが一般的になると競争環境も厳しくなり、サービスの手厚い大手キャリアやサブブランドもかなりメリットが大きくなった。

 3大キャリアでもauの「ピタットプラン」はあまりデータ通信しない場合の料金が大きく下がりながら、3大キャリアならではの手厚い国際ローミングやサポート体制、新機種購入のメリットがある。

 それに加えて、サブブランドでは端末付きで格安SIMと同じか安い料金というところまで踏み込んできた。

 2年間ごとの縛りや解約時に販売店に出向かないとならないなど、3大キャリア並みの煩わしい制度があまり気にならず、安い音声通話回線が必要ならサブブランドがお得というのが現在の状況だ。

 逆に言えば、端末までセット提供され、店頭で質問や簡単な使い方指導など面倒を見てもらいたい層であれば、3大キャリアとあまり変わらないサブブランドは、サポート体制まで入れれば非常にお得。

 サブブランドの大盤振る舞いがいつまで続くかはわからないが、しばらくは安い料金を求めるなら格安SIMにだけでなく、サブブランド、3大キャリアの販売店特価を含めて情報を集めて検討したほうがいいだろう。

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