外出先で仕事する際、電源のあるカフェやファミレスでもいいのだが、できれば静かなところで時間を気にしなくていいところがいい。そんな時に活躍するのが、コワーキングスペースだ。筆者も最近使い始めたのだが、ノートPCだと作業効率が悪いことが判明。そこで今回は、ミニPCとモバイルディスプレーを活用して、コワーキングスペースで快適なPC作業環境を構築するワザを紹介しよう。
ノートPCではなく重さ0.7kg
手のひらサイズのPCをチョイス
ライターである筆者は日々大量の原稿を書いているのだが、事務所にはフルHD×6画面の環境を構築している。(「6画面ディスプレーの巨大デスクトップを構築する技」(関連記事)参照。そのため、ノートPCの画面だと小さいし、処理能力も足りないし、キーボードもタッチパッドも使い勝手が厳しい。
利用しているコワーキングスペースには、一部の席に据え置きのディスプレーを用意しているので、PCを接続することはできる。そこで、今回試してみたのがミニPCだ。手のひらサイズのボディーながら、普通にデスクトップ用のCPUやストレージ、メモリーなどを搭載している。用意したのは、ASUSの「VivoMini UN65U」。サイズは131×131×52mmで、重量は約0.7kgと超コンパクト。カラーはミッドナイトブルーのみ。
CPUはCore i5 7200Uを搭載し、メモリーは8GBと大容量。Intel Optaneメモリーにもオプションで対応している。ストレージは1TBのHDDに加えて、M.2スロットも備えている。ギガビットイーサネットを搭載しているが、11acにも対応する無線LANも搭載しているなど、装備は充実。
ノートPCと比べたときの大きなメリットがインターフェースだ。前面と背面にUSB 3.1を2基ずつ備え、HDMIとDisplayPort出力も搭載。メモリーカードリーダーまで備えている。
いつものキーボードとマウスをつないで超快適
電源ケーブルとHDMIケーブルを装着し、キーボードとマウスを用意して電源を入れれば、すぐにセットアップ画面が開く。通常のWindows 10セットアップの手順に加え、ASUSの製品登録画面も表示された。設定が完了すれば、Windows 10が起動する。
さっそく仕事用の環境を構築するが、やはり快適だ。この大きな部分はキーボードとマウスだ。キーボードは超高速タイピングが可能なHHKB Professional BT。日本語配列仕様、墨バージョンのお気に入りだ。マウスはロジクールのMX MASTER。隙間時間にメモをするくらいなら、ノートPCで問題ないのだが、がっつり作業するならやはり手になじんだガジェットの方が効率いい。慣れないキーボードでいちいち入力が止まったり、狭いタッチパッドでマウス操作がしにくく時間を無駄にする方がもったいない。
CPUはCore i5 7200UとノートPCでも搭載しているものだが、意外とサクサク動く。ベンチマークを取ったところ、Surface ProのCore i5-7300U版よりもスコアがよかった。ちなみにVivoMini UN65Uはベンチマークを走らせてもほとんど音がしない。アイドル時は23db、高負荷時でも38dbに抑えているという。ノートPCの小さい冷却ファンが高速回転する音は耳障りなので、静かなコワーキングスペースで使うにはうれしいところだ。