スマホで会議を録音するならイチオシの「HT Professional Recorder」を徹底解説

文●柳谷智宣

2018年07月07日 10時00分

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 会議を録音して議事録を作成したり、営業トークを残して日報作成やスキルアップに役立ているという場合、どんな録音アプリを使っているだろうか。標準の録音アプリで、こんなものだろうと我慢して使い続けているなら、オススメの神アプリがある。

 今回は、多機能&高性能な録音アプリ「HT Professional Recorder」の使い方を徹底紹介しよう。

シチュエーションに合わせた録音モードでブックマークを付けながら、高音質録音できる

外部マイクなしで高音質録音が可能な有料アプリ

 「HT Professional Recorder」は録音アプリだ。しかも、有料。ただのボイスレコーダーならiPhoneに標準搭載されているし、AppStoreで「ボイスレコーダー」と検索すれば、無料のアプリがたくさん見つかる。それでもこのアプリをオススメするのは、録音と再生の両方でとても便利だから。

 議事録を起こすにせよ、筆者のように取材音源から原稿を書くにせよ、後日聞く際にもっとも重要なのが音質だ。音声が聞き取りにくいと、内容を聞き直すのがとてもストレスだし、時間が何倍もかかってしまう。音声が判別不能なら、ビジネスでトラブルを起こしかねない。そこで、iPhoneのマイクを対象に向けたり、置く場所を工夫したり、余計な音が入らないようにしている。音質そのものは、マイクのハードウェアとしての性能によるものなので変わらない……と思っていた。「HT Professional Recorder」を使うまでは。

 通常、スマホ録音の音質を改善したいなら、専用機を買うか外付けマイクを購入する。しかし、「HT Professional Recorder」なら、シチュエーションによって録音モードを切り替えることで目当ての音声をクリアに録音してくれるのだ。スマホで録音した同じシーンの音源と比べて聞いてみると違いは一目瞭然。1回でも作業効率に大きな差が出るので、アプリ代金もすぐに元が取れるだろう。

 現在の価格は1200円。無料アプリに慣れきっていると高く感じるし、試用版もないので、今回は細かく導入効果を解説しようと思う。


HT Professional Recorder


作者:Applied Voices LLC
価格:1200円


※アイコン横の文字をクリックでダウンロードページにアクセスします。

HT Professional Recorderをダウンロードする。現在(2018年7月3日)の価格は1200円となっている
アプリの起動画面。ごちゃごちゃしているが、操作に必須なボタンは少ないので迷わず利用できる

4つのシーンに合わせて録音できる! 無音スキップも可能

 アプリのUIはごちゃごちゃしており、初見ではちょっと引いてしまうかもしれない。とはいえ、ここはぐっと我慢して録音にチャレンジしよう。UIのほとんどが再生に絡んでいるためだ。

 録音を開始するには「New」ボタンをタップする。即録音がスタートし、画面中央の時間が経過していく。その上にあるのが、レコーディングモードアイコン。4つのレコーディングモードが用意されており、シチュエーションに合わせて切り替えられる。

 人がテーブルに座っているアイコンは「Conference room」で会議の録音向け。1対1のアイコンは「Very close」で近い人と話している場合に使う。会場のようなところで人が話しているアイコンは「Auditorium」でセミナーなどを録音する際に利用する。音符の「Music」はコンサートや音楽を録音するモードだ。

 ちなみに、録音されるサンプリングレートは、Musicモードが44.1kHzで、その他は16kHzとなる。どうしても音声を44.1kHzで録音したいなら、iOSの「設定」から「HT Professional Recorder」の設定画面を開き、「Voice Recording Sample Rate」をタップして変更できる。もちろん、その分録音できる時間が短くなる。16kHzで15時間、44.1kHzで最大5時間までの録音が可能。とはいえ、これはストレージの空き容量次第で、16kHzで1時間録音した場合のファイルサイズは115.2MB、44.1kHzの場合は318MB/1時間となる。

録音がストップしている状態で、レコーディングモードを切り替える
アプリの設定から「Voice Recording Sample Rate」をタップ
サンプリングレートを変更できる

 録音を一時停止したいなら、一時停止ボタンをタップ。もう一度タップすれば再開する。中断する場合は「Stop」をタップする。再度、録音をスタートしたいなら「Rec」をタップ。この際、再生位置が最後部であれば録音を続行でき、他の場所にある場合はそこから上書き録音が始まる。もちろん、新規録音を始めたいなら「New」をタップすればいい。

録音部分の最後尾で「Rec」をタップすれば続きを録音できる
途中を再生している時に「Rec」をタップすると上書き確認が開く

 録音中に操作できる機能としてはあとふたつある。まず「Skip Silence」をオンにすると無音部分を飛ばして録音してくれるようになる。誰も発言しないことが多いような会議で利用できるだろう。再生時に飛ばせばいいだけだが、想像以上にきっちり無音部分をカットしてくれるので、使うのもあり。誰かがいきなり話し始めても先頭が途切れたりすることもない。

「Skip Silence」をタップすると、無音部分をスキップできる。オンになっていると赤い●が表示される
無音になると「Skipping」と表示され、録音を自動で止めてくれる

 もうひとつがブックマーク機能だ。録音中に★をタップするとブックマークが付けられ、再生時にジャンプできるようになる。たとえば、会議や取材中にキーとなる話題や数字が出たときにタップしておけば、あとで手軽に確認できる。複数の登壇者が登場するセミナーを録音する際は、それぞれの登場時にブックマークしておけば、テープ起こしもラクになる。

★をタップすると任意の箇所にブックマークを付けておける
もちろん、バックグラウンド録音も可能

再生する場所や速度、リピートまで
自由自在で快適に文字起こしできる

 録音が完了したら「Play」をタップすれば再生し、「Stop」をタップすれば停止する。再生した瞬間に、明らかに綺麗に録音されていることに驚くだろう。人の声が標準アプリで録音したときと比べると、クリアではっきり聞こえるのだ。臨場感もあり、明らかに音質が向上していると感じる。録音時の音量を調整してくれるためだろう。

 ちなみに、iPhoneの標準アプリで録音する場合、ファイル形式はMP4となるが、本アプリではWAV形式となっている。

 もちろん、他にもさまざまな再生機能を備えている。画面右側の+/-ボタンではピッチを上げたり下げたりできる。テープ起こしの作業時間を短くするなら早口にしてもいいし、聞き取りにくい話し手なら遅くすればいい。左上の緑色の矢印は5秒前もしくは5秒後にスキップできるので、センテンスを聞き逃したときに重宝する。それよりも短い時間の調整をするなら、画面下に表示されている波形を左右にスライドすればいい。1スライドで1秒前後移動できる。

 再生が止まっているときに、時間表示部分をタップすると15秒巻き戻るという小技も用意されている。さらに「Position」のゲージを左右に動かして再生部分を移動することも可能だ。巻き戻しをさまざまな方法できることにより、聞き取れない部分に合わせて手軽にリピート再生できるのが便利。テープ起こしがはかどる。

「Play」をタップすると再生が始まる
+/-ボタンで再生スピードを調整できる
ボックマークボタンの左右の矢印をタップすると任意のブックマークにジャンプする

 画面下のボタンは、右下がリピートボタン、「Rename」はファイル名の変更ボタン。「Speaker」ではスピーカー出力とヘッドホン出力を切り替えられる。

 「Library」をタップすると、録音済みのデータを一覧できる。録音をタップし、右下のアイコンで再生、ごみ箱のアイコンで削除が可能。「Recorder」をタップすると、録音/再生画面に移動する。

「Rename」ボタンをタップするとファイル名を付けられる
「Library」で録音一覧を確認できる
画面下のごみ箱アイコンをタップすると削除できる

 一覧から録音を選択し、上部メニューの「Compress」をタップするとファイルを圧縮できる。ストレージを節約したり、外部に送信する際にありがたい機能だ。同様に、「Expand」をタップすると元に戻せる。「Share」をタップすると、メールやウェブサーバー、iTunes、Dropboxなどを介して共有できる。「Folders」ではフォルダーを追加し、録音を分類できる。「Menu」からはマニュアルを表示したり、ごみ箱を空にしたりできる。

一覧から録音を選び、「Compress」で圧縮、「Expand」で解凍することが可能だ
「Share」をタップすると、録音を共有できる
「Folders」では表示するフォルダーを切り替えたり、新たに追加したりできる
「Menu」からはごみ箱に移動したファイルを削除できる

 以上が「HT Professional Recorder」の説明書となる。まず、シチュエーションに合わせたモードで、高音質の録音ができるという一点だけで神アプリだし、1200円という価格も問題なし。1時間分の録音をテープ起こしするだけで元が取れる。さらに、再生機能も充実しており、他のデバイスに録音データを動かさずにテープ起こし作業ができる。ファイルを圧縮したり、フォルダで分類する機能も用意されているなど、さすがは有料アプリと言える。

 議事録の作成などで標準の録音アプリに違和感を覚えたら、ぜひ導入を検討してみることをオススメする。

筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。


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