iPhone SEカタログ落ちを嘆く人たち どれを買えばええんや

文●モーダル小嶋/ASCII

2018年09月15日 12時00分

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アップルの公式サイトからiPhone 6s/6s Plus、iPhone X、そしてiPhone SEが消えている

ひっそりと姿を消したiPhone SE
でも、我々は捨てられない……

 なんと! 今回! ついに! iPhone SEの! 後継機が! ……出ませんでしたー。

 iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XRが発表されましたが、みなさん、いかがお過ごしでしょうか。デビューする存在があれば、表舞台を去っていく存在もあるわけで、アップルのiPhoneトップページからiPhone SEが消滅しているのは既報の通りです

Apple StoreアプリにもiPhone SEは表示されません

 アップルの公式サイトでは「ようこそビッグスクリーンの世界へ」などと華々しく宣伝されていますが、ビッグの逆はないわけです。iPhone XSが出たというのに、画面サイズはL。XS MaxならXL。こちらは“XS”とはいかなかったわけですね。

4インチ好きの貴重な選択肢(だった)、iPhone SE(販売終了)

 もちろん、アップルは「iPhone SEは窓から投げ捨てろ」などとは言っておらず、iOS 12に対応したもっとも古いモデルとしてiPhone 5sが現役であることをアピールしており、バッテリー交換の基本料金を値下げするなど、地球にやさしい企業であることをうたっています。

 しかし、販売終了も事実、後継機が発表されなかったことも事実。「iPhone SE2」(仮)がほしくてたまらない編集部員の言い分をまとめた「諦めません出るまでは 『iPhone SE2』を夢見る人の主張」なる記事も書きましたが、ダメでした。One more thingとはなりませんでした。

 しかし、「はい、じゃあビッグスクリーンの世界へ行ってくださいね~」と言われても、誰もが4インチの羽根はなくしたけれどまだ不思議な力が残ってる天使ではありません。今回はiPhone SEを現役で使っている人たちの声をお届けします。アップルに届けこの思い! ティム・クックCEO、見てますか~!

リトルスクリーンの世界はどこに……

編集部のiPhone SEユーザーその1、南田ゴウさん。趣味のサイクリングを考えると、とにかく小型の端末がありがたいのだそうです

――iPhone SE、Apple Storeからなくなりましたね。

南田 iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XRと最低でも5.8インチの大きめ画面サイズが揃い踏みで、自分が求めていたiPhone SE2の望みは絶たれた気持ちです。「ようこそビッグスクリーンの世界へ」。リトルなスクリーンを求める自分はどうしたらよいのでしょうか。

――南田さんは趣味がサイクリングなので、小型の端末のほうがうれしいんですよね。

南田 そうなんですよ。サイクリング時に、チャック付きポリ袋に「iPhone SE」を入れて持ち運んでいます。正直に言えば、防水防塵対応の端末がほしいというのはあります。わざわざポリ袋にスマホを入れるという儀式が不要な手軽さは無視できません。いまどきのスマホはほとんど防水なので、いつまでこのスタイルで耐えなければいけないのかと涙で枕を濡らしています。iPhone SEは防水ではないので枕からは遠ざけています。

iPhone XSシリーズ、XRは防水防塵対応。一方、iPhone SEは(基本)濡れてはいけません

―― それができないのは、やはりサイズ感……。

南田 もう、「端末サイズが手に余る」という点に尽きます。手が小さいため、4インチを超えると片手操作が厳しいというか、たぶん落とします。編集部のiPhoneですら、6シリーズ以降、すでに何回か落としているのです。

iPhone SEは片手に収まるサイズ感が魅力でした

―― そういえばアップルは新iPhone発表会において、「地球にやさしい」企業であることをアピールしていましたね。リサ・ジャクソン副社長はiOS 12における旧機種でのパフォーマンス向上などを紹介して、「地球にとっては長く使い続けることがベスト」とまで言っていました。

南田 iOS 12はiPhone 5sまで対応することを紹介し、買い換えを促すのではなく、1つの機種を長く使える点でもエコロジーを重視する企業といっていましたね。だったら、SEの販売を続ける手もあったじゃないですか。

発表会では、アップルはエコロジーを重視する企業とアピールしていた

―― 選択肢が減るのは悩ましいものですよね。

南田 恋愛をシミュレーションするゲームでも、出てくる登場人物の個性に偏りがあったら、なんだかさびしくなってしまいませんか? 自分のような年上を好む人間でも年下でないと許せないという層でも納得できるキャラクターを用意し、強気のイケイケ系から大人しい図書委員まで幅広く選べる自由があってもいいんじゃないですか?

―― ……それはともかくとして、南田さんは新しいiPhoneを買うんですか?

南田 いや……マジで、どうすればよいでしょうね? iPhone XSの64GBというコンサバなモデルを予約したものの、実はiPhone 8に妥協したほうが、自分の使い勝手的にはよいのではないかという気もします。21日の発売までたっぷり悩むことになりそうです。もはや幻影を追うようですが、SE2を健気に待ち続けるという道も残されていないわけではありません。すでに終わったタイトルの続編シリーズをわずかな望みで待ち続けるのは、パソコンゲームでさんざん通った道ですからね!

iPhone SEから進むべきか? 踏みとどまるべきか? SEユーザーは岐路に立たされているようです

ブランドの価値は、愛着のある製品を
使い続けるためのサポートを欠かさないこと

編集部のiPhone SEユーザーその2、盛田さん。やはり慣れ親しんだサイズ感を捨てるのは惜しいようです

盛田 2018年9月13日、iPhone SEがついにアップルオンラインストアから姿を消しました。iPhone SEがストアで産声をあげた2016年3月31日からおよそ2年半。長いようで短い販売期間でした。

―― まあ、iPhone Xにいたっては1年で販売を止めてしまったので、長生きといえば長生きだったのかもしれません……。

盛田 手のひらにおさまるiPhone SEのサイズ感をこよなく愛するものとしてはこみあげてくるものがありました。あわててiPad mini 4やiPod touchの様子を見に行ってしまった人はわたしの他にもいたのではないかと思います。

―― ワイヤレス充電マット「AirPower」も発表されませんでしたね……。

AirPowerは2018年発売予定(当初)とされており、今回の発表会での登場が期待されたのですが、残念ながら触れられませんでした

盛田 わたしの喪失感をよそに、アップルは黒光りする大きくてたくましいiPhone Xシリーズを発表しました。やれビッグだ、やれマックスだとハンバーガーのようなキャッチコピーが躍り、メイク・アメリカ・グレート・アゲインを感じました。手の中の4インチモデルを眺めながら、どちらに進むべきかを立ち止まって考えました。華やかな世界に向かうアップルについていくべきか、あるいは変えるべきか。

―― なんだか国際的な問題を話している雰囲気になってきたな。まあ、世界で販売されているから、グローバルなプロブレムとはいえるのか……? ともかく、軽量コンパクトなSEユーザーなのに、悩みは重量級ですね。

盛田 ITジャーナリスト・松村太郎さんの予想どおり(関連記事:アップル新iPhone発表後「iPhone 8」の価値が高まる理由)、iPhone 8は100ドル値下がりしてくれました。ホームボタンのある4インチ級のiPhoneとして魅力はありますが、それでもiPhone SEの代わりにはなりません。

―― それはまあ、そのとおりです。盛田さんが買うのは、iPhone XSですか、それともiPhone 8?

盛田 いえ、結局わたしはiPhone SEの交換用バッテリーを買うことになりそうだなと思いました。

―― そうきたか。まあ、iPhone SEも、最新版のiOSには対応しているわけですから、アップルがサポートを続けるかぎり寿命が伸びるとはいえる。

バッテリーを交換して、iPhone SEはまだまだ使いけられるという主張

盛田 壊れたら修理し、製品の命がつづく限り使っていければいいのではないかという結論です。考えてみれば当然なんですが、数年単位で製品を買い替えるというサイクルに無理にあわせる必要はないのですよね。

―― 一昔前は、iPhoneにかぎらず、スマホは1年以上使うと挙動があやしくなることもありました。でも、なにしろアップルが「1つの機種を長く使える」とアピールしているわけですから、使い続ける姿勢は間違っていないという考えもあります。

盛田 アップルはもはや高級ブランドの1つだと思いますが、ブランドの価値のひとつは、愛着のある製品を長く使い続けるためのサポートを欠かさないことだと思っています。服飾品や自動車などとちがってコンピューターのように寿命が短い製品であっても、できることはおなじではないかと思います。

Apple StoreではiPhone XSは12万1824円(999ドル)から。高級スマホブランドというたたずまいですね……

―― おお、なんだか悟りの境地になってきましたね。アップルはスマホ界における高級ブランドと考えれば、たしかにその言い分にも一理あるような。

盛田 きらびやかな流行を追うこと、愛着のある製品をいつまでも愛し続けること、どちらも等しく選べることがアップルブランドの価値であってほしいと願いながら、Genius Barの予約を入れようと思います。

コンパクトなiPhoneを求める人の明日はどっちだ

 今回の発表会を見るに、今後、iPhoneは大型化しても、小型化するムーブメントはないように思えます。アップルがシェア拡大をめざしている中国やヨーロッパなどでは大型端末が人気ですから、コンパクトモデルにこだわる必要はないのかもしれません。

 果たして今後、iPhone SEの後継機、あるいは小型のモデルは登場するのでしょうか。答えはアップルのみぞ知るといったところ。いずれにせよ、iPhone XS/XS Maxは9月21日に発売されます。このシリーズの反応によっては、何かが変わる……かもしれません。


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