ノッチなしスマホに新たなアイデア「Nubia X」、世界初の両面ディスプレーの衝撃

文●山根康宏 編集●ASCII編集部

2018年11月14日 10時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
表面(左)も裏面(右)もディスプレーのNubia X

ひっくり返してもディスプレー!
両面カラーディスプレーの「Nubia X」

 中国のスマートフォンメーカー、Nubiaは表が液晶、裏が有機ELディスプレーを採用した両画面スマートフォン「Nubia X」を発表しました。これまでにも裏面に電子ペーパーを採用した両画面スマートフォンはありましたが、Nubia Xは一般的なスマートフォンの形状をしながら表も裏もカラー画面という世界初の製品になります。

Nubia Xの発表会は北京で行なわれた

 Nubia Xの主なスペックはSoCがSnapdragon 845、メモリーは6GBまたは8GB、内蔵ストレージは64/128/256GBで複数のバリエーションとなります。カメラはフロントにはなく、背面側に2400万画素と1600万画素のデュアル。ディスプレーは表面が6.26型(2280×1080ドット)液晶、裏面が5.1型(1520×720ドット)有機ELで、どちらもアスペクト比は19:9です。

ノッチのないディスプレー

 表面、裏面共に外観上の特徴があります。まずは表側。フロントカメラが廃止されたため、ディスプレー上部にはカメラが無く切り欠きもありません。ディスプレー全部を表示エリアとし、画面占有率は93.6%に達しています。これは後述しますがゲームプレイ時にも優位性があり、Nubia Xはゲーム端末としても使いやすい製品になっています。

ベゼル幅も狭く画面占有率が高い

 裏面は光沢仕上げ。表示が消えていると、ここに有機ELディスプレーが埋め込まれているとは思えない仕上げとなっています。

Nubia Xの背面。ディスプレーには見えない一体仕上げ

 この背面は有機ELの特性を生かし、Always On Displayにより時計やテキストなどを常時点灯させておくことができます。デジタル時計を表示して横向きに置けば時計としても使えますし、買い物内容や用事をテキストで書いておけば忘備録にもなります。またデザインした文字を使えば、まるでスマートフォンのケースのような外観にすることもできるのです。

Always On Displayで時計などを表示できる
文字表示もできるため、あたかもカバーを付けているような外観にもできる

世界初! 本体の両サイドに指紋センサーを搭載

 さて、Nubia Xの本体側面には右と左の両側にそれぞれ指紋認証センサーが搭載されています。左右のセンサー搭載は世界初とのこと。このセンサーは片方を押すとスマートフォン操作の「戻る」に割り当てられています。

 また両方を同時に押すと、画面に矢印の回転の表示が現れ、そのままの状態で裏返すと画面表示が裏面に切り替わります。裏から表に切り替えるときも同様の操作で行なえます。

本体両側面の指紋認証センサーを同時に押す
画面表示が裏面に切り替わる

 表と裏のディスプレーを同時に使う機能も備えています。これは裏面側をタッチパネルとして使うもの。バトルロイヤルゲームなど指先を4本使うゲームをプレーする際に、背面ディスプレー側で人差し指をタッチできるように設定できるのです。指定ゲームであれば表の画面上に指先4本をタッチする必要がなくなり、ゲーム操作が容易になるのです。

ゲームをする際に裏のディスプレーをタッチパネルとして使える
設定画面から「L」「R」ボタンの位置を設定可能

 Nubia Xはディスプレーそのものにも特徴があります。技術や安全サービスの認証機関であるTUVによる認証を受けたブルーライトカット機能を搭載しています。さらに本体のカラーバリエーション4つのうち、ブルーモデルは有機ELディスプレー側にもブルーライトカットフィルターを内蔵しています。つまりNubia Xは使っていても目にやさしいスマートフォンなのです。

目にも優しいスマートフォンを目指したNubia X

割れにくい構造で耐久性も高い

 ところで両面がディスプレーとなると、本体の耐久性が心配になるところです。発表会でもその点は重点的に説明されました。まず、有機ELディスプレーはフレキシブル素材のため衝撃に強く割れにくいとのこと。

 本体は「aRC」構造を採用し、側面角の内部に空間を持たせることで衝撃を吸収できるようになっています。そして120cmの高さから垂直に落とすなど複数の落下テストを90万回以上も行なっているとのこと。一般的なスマートフォンと耐久性は変わらない、としています。

本体は衝撃を吸収できるaRC構造
複数の落下試験を90万回以上行なっている

 フロントカメラを廃止したことで、背面カメラは「メイン」利用のみならず「セルフィー」向けのフロントカメラとしても使うことになります。カメラを起動中にフロントカメラに切り替えると、自動的にディスプレー表示が裏返り、カメラはそのままにディスプレーの表示が変わります。

 フロントカメラ機能としてはいわゆる「美顔」モードを備え、AIによる自動的な美顔効果も得られます。しかも、Nubia Xは男性セルフィーにもフォーカス。モノクロの肖像画風の仕上げ「フレンチ ブラック&ホワイト」や、韓流スター風の仕上げなど、男性向けの美顔効果を複数搭載しています。

AI美顔は最近のスマートフォンなら標準的な機能
男性にフォーカスした美顔効果も搭載している

 Nubia Xのようにフロントカメラを廃止し、ノッチの無い「全画面ディスプレー」を採用したスマートフォンは中国メーカーから競うように登場しています。OPPO「Find X」、Vivo「NEX」、シャオミ「Mi MiX3」との比較では、ディスプレーサイズが一番小さいものの、ベゼルの薄さが大きく目立ちます。

 スライドギミックもないため本体も薄くなっています。そして何よりも裏面も使えるデュアルディスプレーはブルーライトカット機能を備えるなど他社製品にはない特徴も持っています。

ディスプレーのフロントカメラを廃止した他社品とのサイズ比較

 Nubia Xの価格はメモリー6GB/内蔵ストレージ64GB版が3299元(5万4300円)、8GB/128GB版が3699元(6万800円)、8GB/256GB版が4199元(6万9000円)。裏面のブルーライトカットモデルは6GB/64GB版が3399元(5万5900円)、8GB/128GB版が3799元(6万2400円)、8GB/256GB版が4299元(7万600円)となっています。

 発売は11月5日から中国国内で、海外展開は未定です。世界に2つとない両面ディスプレー端末だけに、グローバル展開も期待したいものです。

山根康宏さんのオフィシャルサイト

「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!

http://ascii.jp/elem/000/001/179/1179201/

 長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!

 「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!

→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」を読む

ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。

→ASCII倶楽部の詳細はこちらから!

mobileASCII.jp TOPページへ